【2024年最新】ボルドーワインおすすめ12選｜安いのはある？

フランスを代表するワイン醸造地であるボルドー地方で造られるボルドーワイン。ワインの女王とも呼ばれ、ワイン好きはもちろん、普段ワインを飲まない人でも名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。また、ボルドーワインといっても赤ワインだけでなく白ワインもあります。

従来のボルドーワインは、重厚なボトルにシャトーのラベルが特徴的で敷居が高いイメージがありました。ですが、近年はポップなボトルやラベルのものも登場しており、ワイン初心者でも手に取りやすいデザインに変わっています。

ひとくちにボルドーワインと言っても産地やブドウの品種、年代などによって味わいはさまざまでどれを選ぶか迷ってしまいますよね。ここでは、ワイン初心者でもボルドーワインを味わえるようにボルドーワインの特徴や選び方、おすすめのボルドーワイン12選をご紹介するので参考にしてください。

フランスのボルドー地方で造られたワインを「ボルドーワイン」と呼びます。フランスの2大ワイン醸造地であるブルゴーニュ地方で造られるブルゴーニュワインとは、産地だけでなく製造方法も異なります。ボルドーワインの特徴をご紹介します。

ボルドーワインの産地は、フランスの南西部に位置するボルドー地方です。ブルゴーニュと並んでフランスの2大ワイン醸造地として知られています。3つの大きな川が流れ、海に面した港町であるボルドー地方は、温暖な海洋性気候に恵まれているおかげでブドウが育ちやすく、ワインの製造に適した環境が整っています。

ボルドー地方は早くからワインの産地として栄えました。港町という好立地から海外への輸出を積極的に行い、現在のような名声を築き上げ、今なお世界のワイン業界をリードしています。

ボルドーワインと並んでワインの王と称されるブルゴーニュワインとは製造方法が異なります。基本的に1つの品種のブドウのみで製造されるブルゴーニュワインに対して、ボルドーワインは「アッサンブラージュ」と呼ばれる複数の品種のブドウをブレンドする手法で造られています。

そのため、ボルドーワインは複雑で力強い重厚な味わいが特徴で、赤ワイン白ワインともに肉料理によく合うワインが多いです。

ボルドー地方といっても、さらに細かく産地が分かれます。産地によってワインの味わいもさまざま。また、年代によってもブドウの出来が異なります。ボルドーワインの基本の選び方をご紹介します。

ボルドーワインには産地や種類がたくさんあり、どれを選べばいいのかわからない人も少なくありません。悩んだ時は、まずは好みの味わいに近い産地のワインを選ぶのがおすすめです。

ボルドーワインは大きく分けて右岸と左岸で味わいが異なります。川の上流から下流方面を見るのが基準で、ドルドーニュ川からジロンド川が流れる東側の地域を右岸、ガロンヌ川からジロンド川が流れる西側の地域を左岸と呼びます。

ボルドー地方は下流が北にありますが、他の地方は下流が北とは限らないため、右岸・左岸の判断には注意が必要です。

ガロンヌ川の左岸に広がる「メドック」と「グラーヴ」は、ボルドーワインの5大シャトーのすべてがある赤ワインの名産地です。メドックでは、メルローやカベルネ・ソーヴィニョンを使った赤ワインが主流でボルドーワインらしい味わいを楽しめます。

クラーヴ地区では、赤ワインだけでなく白ワインも造られています。メドックのワインよりも飲みやすいものが多く、ワイン初心者でもボルドーらしさを味わえます。

右岸に位置する「サン・テミリオン」や「ポムロール」は、複雑な土壌構成が特徴でさまざまな味わいのボルドーワインを飲み比べる楽しみがあります。サン・テミリオンのワインはボルドーワインの中でもタンニンが少なく飲みやすい口当たりが特徴です。

ポムロールは小さな地区ですが、最も高価なボルドーワイン「ペトリュス」を造るシャトーがあり、高級ワインの多い地区です。

ガロンヌ川とドルドーニュ川に挟まれた「アントル・ドゥ・メール」地区は、ボルドーワインの中でも比較的リーズナブルに味わえるワインが多く、初めてボルドーワインを飲む人が手に取りやすいワイン地区です。また、辛口の白ワインも質の高さから高評価を得ており、白のボルドーワインを飲んでみたい人にもおすすめです。

辛口の白ワインが多いボルドーワインの中でも、甘口の白ワインを味わえるのが「ソーテルヌ」と「バルザック」地区です。秋になると霧が広がる特徴的な気候からブドウが貴腐化しやすく、糖分が凝縮された甘口のワインを楽しめます。特にソーテルヌ地区は、世界3大貴腐ワインの産地としても有名で甘口ワインが好みの人におすすめです。

ワインには「グレートヴィンテージ」と呼ばれる特別にワインの出来がいい当たり年があります。価格は高いですが、ヴィンテージにこだわって選ぶのもボルドーワインの楽しみ方のひとつです。

ワイン業界において、ワインの原料であるブドウが収穫された年を「ヴィンテージ」と呼びます。「グレートヴィンテージ」と呼ばれるワインの当たり年は、完熟度の高いブドウが収穫できた特別出来のいい年を指します。

完熟度の高いブドウにはタンニンが多く含まれているため、ワインの寿命が長くなり長期熟成が可能になります。日照時間が長く、かつブドウの成熟期から収穫期の間に雨が少ない年はグレートヴィンテージになりやすいとされています。

グレートヴィンテージとひとくちに言っても、ブドウの品種や産地によっていいとされる気候は異なるため一概に当たり年とは言えません。しかし、グレートヴィンテージの参考になるようにメーカーが独自に作成した「ヴィンテージチャート」を見ると、その年の出来の良さが分かります。

ボルドーワインにおいては、1989年・1990年・1998年・2000年・2005年・2009年・2010年・2015年がグレートヴィンテージだと言われています。

ボルドーワインの5大シャトーという言葉をご存じでしょうか？ボルドーワインを選ぶ時には格付けにもぜひ注目してみてください。中でも有名なメドック地区の格付けについてご紹介します。

メドック格付けシャトーとは、ボルドーワインの中でも特に高級なワインが集まるメドック地区におけるワインの格付け制度です。1855年のパリ万国博覧会にボルドーワインを出品するにあたり、ナポレオン3世の支持でボルドー市の商工会議所が、当時の価格に従って作成したことが始まりです。

メドック格付けでは、合計61シャトーが第1級から第5級まで格付けされており、現在に至っても等級の伝統は守られ続けています。

メドック格付けにおいて第1級に格付けされているシャトーを「5大シャトー」と呼びます。素晴らしい出来から高額で取引されていますが、ワイン愛好家が憧れてやまないシャトーです。シャトーごとの特徴をご紹介します。

5大シャトーの筆頭と名高いのが「シャトー・ラフィット・ロートシルト」です。格付け当時最も高額で取引されており、王のワインとも呼ばれ、ルイ15世が好んで飲んでいたとされています。伝統的な手法を重んじて造られたワインは、味わいや香り、余韻すべてにおいてバランスが良く、品のあるワインとしてワイン愛好家から愛されています。

最高級のワインと称される「シャトー・マルゴー」は、当時のテイスティング評価で唯一満点を取ったシャトーです。「ボルドーワインの女王」とも呼ばれ、官能的で女性的な味わいが特徴的なエレガントなワインとして世界中のセレブからも高い支持を得ています。

「シャトー・ムートン・ロートシルト」は唯一格付けを覆したシャトーとして有名です。力強く野性的な味わいで、長期熟成にも適したワインです。ワインの品質の高さはもとより、毎年変わるラベルも魅力です。過去にはピカソやシャガールの絵が採用されたこともあり、コレクター心をくすぐるワインです。

唯一メドック地区以外の地区であるグラーヴ地区から選出されたのが「シャトー・オー・ブリアン」です。その他のシャトーよりもメルロー種の比率が高いため、タンニンの渋みが少なくまろやかな口当たりが特徴的です。格付け当時から品質の高さを評されていましたが、近年は世界中でより高い評価を得ています。

細部まで徹底された完璧な管理体制から、安定した品質の高さを保ち続けているのが「シャトー・ラトュール」です。シャトー・ラトュールの区画の中から「クロ・ランクロ」と呼ばれる厳選された区画で造られたワインだけが、シャトー・ラトュールと呼ばれます。タンニンが多く含まれており、長期熟成向きのワインとして知られています。

せっかくワインを楽しむならグラスにもこだわりたいですよね。グラスの形によって、香りや口の中での味の広がりが異なります。ブドウの品種や産地によってグラスを使い分けると、よりワインの味わいを感じることができます。

赤ワインのグラスには「ボルドータイプ」と「ブルゴーニュタイプ」があります。ワインに合わせて適切なグラスを選ぶことで、よりワインの特徴を感じることができるのでぜひ参考にしてください。

ボルドータイプの赤ワイングラスは、ボウルが縦長で飲み口が緩やかにすぼまった形をしています。ワインが幅広く口の中に広がるため香りがより引き立ち、味わいもまろやかに感じられます。タンニンを多く含んだ豊かな味わいのボルドーワインやフルボディのワインに適しています。

ブルゴーニュタイプはボウル部分が広くふくらみがあり、飲み口はすぼまった形状をしています。香りを長くグラスの中に閉じ込められるため、複雑な香りをより引き出し楽しむことができます。ピノ・ノワールといったタンニンや酸味の少ないワインに適しています。

ボルドーワインといっても産地や品種、シャトー、ヴィンテージによって味わいはさまざまです。好みの味わいを見つけたら、飲み比べてみるのもボルドーワインの楽しみ方のひとつ。ボルドーワインとともに優雅なひと時を過ごしてくださいね。