ph測定器おすすめ10選｜水槽の水質検査やアクアリウムにおすすめ！デジタルも

「ph計・pH測定器」は、土壌や水などの水素イオン指数を計ることで、計測対象が酸性かアルカリ性かを数値化するペーハー測定器です。一般的にあまりなじみのあるものではありませんが、デジタル表示で容易に測定でき、日常生活のさまざまなところで役立てられています。

土壌のph値を調べて栽培する植物に適した土に改良したり、水槽やアクアリウムのph値を定期的に計って水質検査をすれば適切な水質管理を行えます。しかし、ph計・pH測定器がどこに売っているかわからず、なかなか購入できずにいる方も多いと思います。

この記事では、おすすめの製品10選や選び方、人気のメーカーなど、ph計について詳しくご紹介します。どこで売っているか、100均で買えるかについても解説しているので、導入を考えている方はぜひ参考にしてください。

さまざまな場面で使用できるph計。身の回りのものの酸性・アルカリ性が詳細に分かることで、仕事や日常生活まで広く役立てることができます。ここでは、ph測定の重要さ・ph計の原理などについて簡単にまとめました。

わたしたちの身近なものは「酸性」「アルカリ性」「中性」に大別され、動植物にさまざまな影響を与えます。特に植物は品種によって育ちやすいph値が異なるため、土壌のph値を適したものに変えることで収穫量を増やせます。

魚やエビといった水棲生物を飼育している場合、水槽の水のph値を自然環境下に近い状態に保つことでより元気に育成することができます。「生きているもの」を相手にしている場合、ph測定は非常に重要な意味を持ちます。

デジタルph測定器を使えば0.01単位で調整が可能となるので水槽の環境を整えるのに大変役立ちます。また値段も2,000円以内で買えるのでコスパ抜群です。

現在のph計には、「ガラス電極」を用いた測定方法が採用されていることが多いです。中性の水溶液に浸されたガラス電極・計測対象のph値を写し取る比較電極で構成されているのが基本。2つの電極を使い、生じた電圧の差を読み取ることでph値を測定する仕組みです。

ph値は温度や環境などによって左右されやすく、同じサンプルを使っても誤差が出やすい数値です。電極はあらかじめ水道水に浸しておく・サンプルを室温にしておくなど、結果がブレにくくなる工夫も必要です。

ph計の形状は「コンパクト型」「ハンディ型」「土壌酸度計」に分かれます。コンパクト型は細長い形をしており、主に水といった液体を測定するのに用いるタイプです。自宅で飲料水や水槽の水などを計測するのに向いています。

ハンディ型は本体から伸びるコードの先端についた検出部で計測するタイプで、本体を水に近づけずに測れるのがメリットです。土壌酸度計は小型の本体に長い棒状の検出部がついており、土に刺すことで土壌のph値を計ります。

水・土・薬品などさまざまなものの計測に使われるph計は、製品によって使用できる対象は異なります。たとえば、コンパクト型の多くの製品は水といった液体を計測することを想定されて作られているため、土壌に用いるのには向いていません。想定外のものを測定すると正しい測定ができないだけでなく、故障の原因になるので避けてください。

塗料といった粘度の高いサンプルや結晶化しやすいサンプルは、比較電極の液絡部(電極の先端についている小さい穴)を詰まらせてしまうことがあります。液絡部のスリーブが動かせる可動式の製品であれば、粘度の高い試料を測定したり、汚れたりしてもすみずみまで洗浄が可能です。液絡部が詰まりにくいので故障もしにくく、安定した使用感が得られます。

校正とは、中性のリン酸塩水溶液といった「標準液」を使って測定器のph値を0に戻すことです。計測前に行うことはもちろん、サンプルを連続で計測していると精度が落ちてくるため、使用中も定期的に行う必要があります。ワンタッチ自動校正機能がついている機種であれば、ボタンひとつで校正できるので作業効率が格段によくなります。

ph値は外部的な要因によって左右されやすく、同じ試料でも場所や温度によって異なる測定結果が出ることがあります。ph値以外に温度や溶けている不純物の量を一緒に測定できる製品であれば、さまざまな角度から検証することでより正確な判断をすることができます。ただし、あまりに多機能なものは精度が伴っていない場合も多いので注意してください。

池田理化は東京に本社を置くメーカーで、バイオサイエンス関連製品をメインに手掛けています。電極を付け替えることで多様な試料に対応できる「testo 206」シリーズ・研究室と同等の測定技術を持ったコンパクトなシリーズなど、小型ながら精度の高い測定が可能なph計を展開しています。

吉野計測は東京のメーカーで、気象計測器や環境測定器をメインに開発しています。防塵防水が施された機種・オートパワーオフを備えた機種など、初心者の方にも使いやすいph計が揃います。一方、手動の2点校正により、より高い精度での計測にこだわった1台も。どの機能を重視するかによって最適なものを選ぶことができるメーカーです。

堀場製作所は京都に本社を置く計測器メーカーです。ph計では「LAQUA(ラクア)」シリーズを展開しており、研究室に設置するタイプの機種から個人向けの小型な機種まで、幅広い使用者に適した製品を揃えています。1滴の試料で測定可能な「LAQUAtwin」や、食品のph値が測定できる「ISFET pH電極」もあります。

ph計を販売しているのは、下記のところになります。

• ホームセンター(カインズ・コーナン・コメリ・ナフコなど)
• 家電量販店(ヨドバシカメラ・ビックカメラ・ヤマダデンキなど)
• ECサイト(Amazon・ヤフーショッピング・楽天など)

手軽に安くさまざまな商品が手に入る100均では、現時点でph計の取り扱いはありませんでした。家電量販店は、オンラインショップ限定でph計を扱っているところもあります。店舗で購入する際は、事前にph計を取り扱っているか店舗に電でで確認するのがおすすめです。

校正は計測器のph値をゼロ地点に戻すことをいい、精度の高い計測を行うためにとても重要な作業です。センサー部分に標準液を垂らし、ボタンを押すことで校正を行うタイプの機種が多いです。使用前は必ず行いましょう。

用いる標準液の数によって1点校正と2点校正があります。2点校正の方が手間はかかりますが、調整後により正確な測定を行うことが可能です。標準液は各メーカーから販売されているほか、機器購入時に少量付属する場合もあります。

ここでは、使い方がより煩雑な液体の測定方法を解説します。

1. 電極が乾燥していると誤差が出やすいので、あらかじめ水道水でなじませます。
2. センサーに試料を触れさせます。センサー部分に気泡が残らないように注意しましょう。
3. 数値が安定したところで読み取ります。

固形物は水に溶かすことで水溶液として計測が可能です。また、計測する試料の温度は一定に保たれている方がより正確に計測できます。

測定後は水やイオン交換水などでセンサー部分を洗浄し、清潔なろ紙・ガーゼなどで水気を拭き取ります。また、ph計に使われている電極や内部液は使用するにしたがって変質する消耗品です。定期的に中をチェックするのを忘れないでください。

内部液が変色したり、量が減ってきたりしたら交換のサインです。内部液だけを交換できる機種もありますが、個別に取り外せない場合は電極ごと新しいものに取り替えます。電極は常に内部液に浸っている状態を保ちましょう。

おすすめのph計特集、いかがでしたか。水・土・食品など、わたしたちの身の回りのものにはそれぞれ「ph値」があり、ph値を計測することで人体・動物・植物などにとって最適な環境を作り出すことができます。ぜひ本記事を参考に、あなたに合った優秀な1台を探してください。