テントやタープのカビ取り方法のおすすめは？｜オキシクリーンやハイターは使える？

キャンプ場で雨に降られてテントが濡れてしまうことはよくありますが、「水気を拭いたから大丈夫」と思っていたら、後日、テントがカビだらけになっていた、という経験はないでしょうか。特にコットン素材のテントはカビが生えやすいと言われています。

ただ、カビを取ろうにも市販のカビ取り剤を使うとテントの素材によっては溶けたり破けたりする可能性があるため、どれを使えばいいのか正しい知識がないと困ってしまいますよね。

この記事では、テントのカビ取り方法からカビを生やさない秘訣、オキシクリーンやハイターなど家庭にある漂白剤が使用できるかどうかなど、役立つ情報を解説します。また自分ではどうにもならない場合、業者にクリーニングを依頼すると相場でいくらかかるのかもご紹介するので、ぜひ最後まで読んでカビ取りの参考にしてください。

テントやタープにカビが生える原因は主に、雨やに濡れたまま収納した・結露をそのままにした・湿気の多い場所に収納したといったことです。ソロ用テントでもかなりの大きさになるので、水気を拭き取るのも苦労します。しかし、濡れたまま収納すればカビが生えても仕方ありません。

また、水気を拭き取ってから収納しても、湿気の多い場所に保管するのもカビが生える原因になってしまいます。素材による多少の違いはありますが、テントにカビを生やしたくないのであれば徹底して水気を拭き取り、さらに湿気の多い場所には保管しないようにしてください。

テントにカビが生えた際、多くの人がカビキラーやハイターといった塩素系漂白剤を使おうとするのではないでしょうか？カビキラーやハイタはお風呂場やキッチンなど水回りのカビ取りには効果的ですが、塩素系漂白剤はテントにダメージを与えるためNGです。

テントのカビ取りに漂白剤を使用したいのであれば、オキシクリーンのような酸素系漂白剤がおすすめです。ただし、オキシクリーンに浸けると撥水加工が取れる可能性があることには留意しましょう。また、酸素系漂白剤では完全にカビを落とせないこともあります。オキシクリーンがなく家にあるもので対処したい場合は、中性洗剤を薄めた液を使用するといいでしょう。

ここでは、中性洗剤を使ったテントのカビ取り方法を紹介します。可能であれば仕上げの乾燥がしやすいようテントを組み立ててから行うのがおすすめですが、無理な場合はブルーシートの上や物干し竿に干して行いましょう。以下に手順を紹介します。

1. まずはいつも通りテントを組み立てカビが生えている場所を確認する
2. 組み立てるスペースがない場合は、ブルーシートや地面に広げる
3. 中性洗剤を薄めた液を付け絞った雑巾でカビを落とす
4. カビを落したらしばらく広げたまま乾燥させる
5. 防水スプレーを使いたい場合は乾燥後に使う

本来は木材・レースのカーテン・カラーボックス・マットレスなどのカビ取り材ですが、テントのカビ取りにも使用できます。カビが生えている場所を確認してから、1m四方あたり20回を目安にスプレーしていきましょう。

商品の説明書きには30分放置するとありますが、テントの場合は10分程度で洗い流すか汚れてもいいタオルで拭き取ります。ただし、使用後は塩素の臭いが残ることがあるので、臭いが消えるまで干してから収納してください。

また、カビ取りスプレーを使うことで、コーティングが取れたりダメージを受けたりする可能性があります。使用前に手持ちのテントに使っても大丈夫な成分か必ず確認してください。

カビ取りスプレーでは落としきれないまたは、全面にびっしりカビが生えていて手に負えないという場合は、業者にクリーニングを依頼するのも1つの方法です。テントのクリーニングを専門にしている業者であれば頑固なカビもきれいにしてもらえる上、カビ防止加工やUVカット加工もしてもらえます。

料金はテントのサイズによっても異なりますが、フライトシートで1,800円～8,500円前後、インナーテントで2,000円～6,000円前後です。撥水加工やUVカット加工は別途費用がかかりますが、テントを買い直すより安く済みますし、何よりお気に入りのテントをそのまま使用できます。

テントを使用するシーズンが限られる場合は、オフシーズンにも時々テントを広げて乾燥させましょう。乾燥させるときは組み立てた状態で行うと、乾燥させやすくなります。また、ポールが濡れているのもカビの原因になるので、ポールの水気も拭き取ってください。

キャンプ中に雨や結露でテントが濡れた場合は、大きいビニール袋や衣装ケースに入れ他のものが濡れないようにしましょう。梅雨時は布団乾燥機を使うと効率よく乾かせます。可能であれば、濡れていなくても使用後には毎回乾かすのがおすすめです。

収納するときのポイントは、必ずしっかり乾燥させてからしまうことです。防水スプレーを使用する場合は汚れを落してから使用しましょう。また完全に乾燥させた後、アルコールで全体を拭いて除菌するのも効果的です。保管場所は風通しのいい湿気の少ない場所を選び、中に乾燥剤を入れておくのもおすすめの方法です。

自宅でテントを乾かすスペースがない場合は、テント乾燥サービスの利用をおすすめします。専門の業者が完全にテントを乾かした後、畳んでから返却してくれるという便利なサービスです。

テント乾燥サービスはテントクリーニングを請け負っている業者や、スノーピークなどキャンプギアを扱うアウトドアブランドでもアフターサービスとして実施しています。以下に料金目安をご紹介するので、参考にしてください。

以下のリンクより、各業者の公式ページにアクセスできます。気になる方はぜひチェックしてください。

テント生地の素材によっても、カビの生えやすさは変わってきます。コットンテントは通気性がいい反面吸水性があるため、使用後にしっかりと乾燥させないとカビが生えやすい素材です。

また、火の粉に強いポリコットンにもコットンが使用されているため、手入れを怠ればカビは生えます。ナイロン・ポリエステルはカビが生えても表面のみなので、比較的楽にカビ取りが行えます。

お気に入りのテントにカビが生えても、カビ取りスプレーで対処可能です。素材によっては酸素系漂白剤の使用がおすすめですが、手に負えない場合は業者に依頼することも検討してください。また、日頃からカビが生えないような工夫を取り入れることも大切です。