【2024】カホンのおすすめ15選｜プロ仕様・初心者用も【叩き方・作り方】

箱型のフォルムで叩くと音が鳴る打楽器が「カホン」です。アコースティックライブでも使われ、難しいセッティングがいらないので初心者でも初めやすい楽器です。叩き方や強さで音を自在に操り、神業のような演奏をするカホン奏者に憧れて購入を検討する方も増えています。

しかし、カホンは全て同じなわけではありません。サイズや材質によって音色が異なるため、どのような曲を叩きたいかで最適なカホンは変わります。また、持ち運びやすさも視野に入れて選ばなければならないので、悩んでしまう方も多いです。

そこで今回は、カホンの選び方とおすすめの商品15選をご紹介します。記事の最後には併せて使いたいスプラッシュシンバルやタンバリン、さらに自作カホンについても解説しているのでぜひご覧ください。

カホンはペルー発祥の打楽器で、植民地時代に奴隷として連れてこられたアフリカ人が木箱などを叩いて音を出したのが始まりと言われています。一般的なカホンの認識は木箱に座って叩く箱型の打楽器ですが、叩く部分が木製である打楽器全般を指します。

エレキギターなどのようにアンプや電源が必要ないので、いつでもどこでも演奏できる楽器です。そのため、ストリートライブでも重宝されています。

カホンの値段相場は10,000円〜50,000円程度です。20,000円代で購入できる商品がもっとも多く、ネットショッピングでも多数販売されています。10,000円以下でも購入できる安いカホンも売っているので、初心者でも手に取りやすい楽器です。

カホンの中に2〜8本のワイヤーが張ってある「ワイヤータイプ」は、豊富な音色が特徴的です。アコースティックギターの弦を使用する場合もあり、叩き方や場所によって色々な音域を出せるのでどんな曲にも使えます。また、上達すればするほど叩き方の幅を広げられます。音色を保つためには定期的なワイヤーの交換やお手入れが必要です。

スネアドラムの裏面に取り付けられているスナッピーがつけられているカホンを「スナッピータイプ」といいます。スネアのようなしゃりしゃりとした高音や、しっかりと響く低音の使い分けがしやすいです。また、ワイヤータイプよりもお手入れが簡単なので初心者によく選ばれるタイプです。

初心者は打面が広めで叩きやすい「標準タイプ」や「ベースカホン」がおすすめです。標準タイプの打面は高さ45×幅30×奥行き30cm程度のカホンを指します。ベースカホンは大型のカホンを指し、標準タイプよりもさらに打面が広くなります。

持ち運んで演奏するシーンが多い方には「ミニカホン」がおすすめです。高さ20cm・幅と奥行き15cm程度のカホンを指し、座って演奏はできません。しかし、手のひらよりもやや大きめくらいのサイズなのでカバンに入れて移動しやすいのが魅力です。打面が狭くなるので初心者は扱いづらさを感じるかもしれません。

練習で気軽に触りたい場合や収納場所に困らないのがいい方には「トラベルカホン」がおすすめです。奥行きが5〜10cmほどしかなく薄く平べったい形状をしています。膝に乗せて演奏するタイプで、場所を選ばずに使えるのが魅力的です。標準タイプに比べるとコンパクトなので高めの音が鳴ります。

持ち運びやすく、かつストリートライブでしっかりと響かせたい方には「折りたたみカホン」がおすすめです。折りたたみカホンは1枚の板に折りたたんで持ち運び、使用する時に組み立てるカホンです。サイズは標準タイプと変わらないので、大きめの音をしっかりと出せます。

初心者の方やバランスの取れたカホンが欲しい方には「ビーチ」で作られた商品がおすすめです。低音も高音もしっかり鳴るので、ポップスやロックまでさまざまな曲でオールマイティーに使えます。丈夫である点も特徴ですが、反りやすいため使用場所に気をつけてください。

黒色の木目がおしゃれな木材が「エボニー」です。高級感があるだけでなく、どっしりと響き渡る低音が特徴的です。ただし、音量が大きいため使用シーンによっては近所迷惑になる可能性もあります。高級木材なので価格が高くなりがちなのもデメリットです。

低音が良く響くカホンが欲しい方には「バーチ」を使用している商品がおすすめです。白っぽい見た目が特徴的で、バスドラムのような音が響きます。ポップスよりも深みが大切なしっとりとした曲におすすめの木材です。

「メイプル」はベースやギターにもよく使われている木材で、柔らかい音を出したい方におすすめです。アコースティックライブなど、激しい曲よりも優しさを出す必要があるゆっくりめの曲に使えます。音量もあまり大きくないので、屋内のライブで使いやすい木材です。

赤褐色をした高級木材が「マホガニー」です。希少価値が高い木材で、ギターやベースにも使われています。価格が高いのが特徴なものの深みのある低音が魅力です。音量も大きいので、屋外のアコースティックライブにおすすめです。

「アッシュ」はきれいな木目とどっしりしたサウンドが特徴的です。特にメリハリをつけたい曲の演奏にぴったりで、高音も低音もしっかりと響いてくれます。密度の高い木材なので、重たく持ち運びが大変なのは購入前に気をつけるべきポイントです。

カホンを持ち運んで演奏するのが多い方は「ケース付き」で販売されている商品がおすすめです。カホンは木材でできているので、ぶつけると凹みや傷がついてしまいます。また、手に持ってそのまま移動するのも大変なので、必ずケースに入れて運んでください。ショルダータイプのケースなら肩から下げて運べるので便利です。

1946年に創立した日本の楽器メーカーです。ドラム機材を多く扱っており、日本だけでなく海外のプロミュージシャンにも愛用されています。プロ仕様の商品が多く、安い価格で本格的なカホンが手に入ります。楽器屋や通販サイトなどで販売されているので、初心者でも手に取りやすいメーカーとしてもおすすめです。

「シュラグベルク（Schlagwerk）」はドイツの打楽器専門メーカーです。価格が高めなもののデザインが豊富かつジャンルを選ばずに使えるカホンが多いため、初心者の最初の1つとしても使えます。ラインナップも豊富で、木材に好みが出てきた中級者や上級者の方でもお気に入りのカホンが選べます。

「マイネル（MEINL）」もシュラグベルクと同じドイツの打楽器メーカーです。子供から大人まで演奏しやすいコスパのいいカホンを取り扱っています。また、プロが演奏しても満足できるスペックの高いカホンも販売しています。15,000円前後で購入できるカホンもあるので安いものを探している方もぜひチェックしてください。

「ラ・ローザ・パーカッション（La・Rosa・Percussion）」は、スペインマドリードを拠点とするメーカーです。カラフルな打面が特徴的で、おしゃれでかっこいいデザインの商品が多いです。また、初心者からプロ仕様まで幅広いニーズに応えたカホンを販売しています。価格が80,000円を超えるような高い商品も扱っています。

カホンは叩く場所や叩き方で異なる音を奏でられます。それぞれの叩き方をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、標準的なカホンは前側を浮かすように座って叩きます。

【低音】

カホンの中央部分を叩いて出す音程です。手のひら全体で叩くと低い音を響かせます。手を丸めて叩けば響きが少ない音を鳴らせます。

【高音】

カホンの上部分を指を使って叩きます。親指以外の指を使用し、スネアのような音を響かせる叩き方です。

【タッチ】

ハイハットのようなリズムにメリハリをつける叩き方です。3本の指先をカホン上部に軽く当てるように演奏します。

【スラップ】

リズムにアクセントをつけたい時に用いるたたき方です。打面上部の角に親指以外の付け根を当てて音を出します。

カホンはシンプルな構造なので自作も可能です。ここでは、カホンの作り方や費用についてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

手作りカホンは、およそ20,000円〜30,000円程度で質の高いものが作れます。木材の種類によって音の響き方が異なるため、好みに応じてホームセンターや木材屋で購入してください。自作の大まかな手順は以下の通りです。

【カホンの自作手順】

1. 側面・天板・底面など枠に必要な木材を購入します（背面・打面の板は別）
2. カホンの枠を木工用ボンドで組み立てます
3. 背面用の板にサウンドホールを開けます
4. ボンドが乾いたらした穴を開けて打面をネジで固定します
5. 打面に接するようにスナッピーを取り付けます
6. 背面も同じように固定します
7. やすりで整えてゴム足を4箇所につけて完成です

カホンの自作をすると、内部の構造や木材の種類に詳しくなれます。デザインも自分好みにできて、唯一無二のカホンを作れます。また、出来上がったカホンを購入するよりも同じようなスペックが安価で手に入れられるのもメリットです。材料を揃えるのは少し難しいですが、自作にはたくさんのメリットがあるので、ぜひ挑戦してください。

より演奏にメリハリをつけるなら「スプラッシュシンバル」や「タンバリン」も併せて使うのがおすすめです。スプラッシュシンバルはドラム機材の中でも極めて小さいサイズのシンバルです。甲高い音が鳴り、手で叩くだけでも鳴るのでカホン演奏にもぴったりです。おすすめのスプラッシュシンバルとタンバリンをご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

今回はカホンの選び方とおすすめの商品をご紹介しました。一見同じようなカホンでも木材が異なり音色も違います。カホンを購入する際は、サイズだけでなく木材にも注目をして選ぶと好みの曲が奏でられます。ぜひこちらの記事を参考にして、カホンで名曲を奏でてください。