エンジンチェーンソーのおすすめ15選｜林業向け・プロ向けも！小型や片手で扱えるものも

刃が付いたチェーンによって木材や丸太の切断などを行うチェーンソーはエンジン式・充電式・電動式の3種類に分かれています。中でもエンジンチェーンソーは林業でプロが使うチェーンソーで圧倒的なパワーが特徴です。木材の伐採・枝打ち・丸太の切断を簡単でスピーディーに行えます。

勿論、エンジンチェーンソーは非常に危険な工具であるため、正しい使い方や用途、メンテナンスなどを行わなければ思わぬ事故に繋がります。しかし、正しい知識を身に付ければ太い木などもばっさり切れ、とても簡単で快適に作業を行えます。

そこで今回は、エンジンチェーンソーの選び方と、おすすめ商品やメーカーを紹介します。またトップハンドルチェーンソーや小型タイプ、平均価格などを紹介します。ぜひ本記事を参考に、あなたにぴったりのエンジンチェーンソーを見つけてください。

プロが使うチェーンソーと一般のチェーンソーの違いは、林業などの職業で使用されるか、DIYなど個人で使用されるかだけでなく色や形状を変えていたりと見た目で区別できます。詳しい違いは以下にまとめます。

【プロ向けチェーンソー】

• パワーが強い
• 防振性能
• 疲れにくい重量バランス
• 耐久性が高い

【一般向けチェーンソー】

• パワーは弱め
• 機能性はシンプル
• 安価

山林などで本格的に長時間使用する方は、エンジン式のチェーンソーがおすすめです。エンジン式は、排気量が25ccの小型タイプから75ccの大型モデルまで用途に合わせて、排気量を選べるのが特徴。ガソリンとエンジンオイルを混ぜた混合燃料をエンジンの動力として使用します。

排気量が多いものなら、大木を切断できるほどのパワーがあるのがメリットです。燃料さえあれば、長時間作業できるのも魅力。ただし、排気ガスの排出や騒音、振動の大きさなどがデメリットです。

取り回しのよさを重視するなら、充電式チェーンソーを選びましょう。充電式は充電したバッテリーを動力源にしています。コードレスでパワーがあるので、使い勝手がいいのが特徴です。パワーがある充電式チェーンソーがほしい方は、小型のエンジン式と変わらないほどのパワーがある36V・40Vのモデルがおすすめです。

バッテリーの残量が減るとパワーが弱くなるのが充電式のデメリット。使用する前にはしっかりとフル充電するのをおすすめします。

庭木の剪定など家庭用で使用するなら、電動式チェーンソーをチョイスしましょう。電動式は、家庭用のコンセント電源から給電するのが特徴です。バッテリーを充電する必要がないので、使用したいときにすぐに使えるのがメリット。また、騒音や振動が少ないので近所迷惑になることも少ないでしょう。

電源がない場面で使用できないのがデメリットです。さらにエンジン式・充電式と比較して、パワーが弱いのも特徴。庭木の剪定など、パワーを必要としない作業に適しています。

エンジンチェーンソーのハンドルタイプは大きく分けて2種類あります。それぞれの特徴を知って選ぶ際の目安にしましょう。

重量が重い印象が強いエンジンチェーンソーの中でも、比較的軽量なものが多いのが『トップハンドルタイプ』（トップハンドルチェーンソー）です。その名の通り、ハンドルが本体の上部に取り付けられています。

そのため、高所作業時の持ち運びや枝打ち、剪定などの細かい作業に最適なタイプです。重量が軽い部類に入るため、片手で容易に持てますが、ホールドしにくい形状であるため、安全性を考え必ず両手でしっかり握って作業する必要があります。

ハンドル形状が比較的軽度な作業を想定して設計されているため、伐採などの大がかりな作業には適していませんが、取り回しのしやすさが魅力です。

トップハンドルタイプに対して、チェンソーを持った時の両手の間隔が広く、持ちやすい形で安定するのが『リアハンドルタイプ』です。チェンソー本体が安定するため樹木をまっすぐ切りやすく、安全性が高いので初心者にもおすすめします。

エンジンチェーンソーながら汎用性の高さも魅力で、枝打ち・樹木の伐倒伐採・玉切り・薪作りなどさまざまな用途に使用できます。また、機種も小排気量から大排気量まで、幅広い製品ラインナップが存在します。

しかし、トップハンドルと比較して小回りが利きにくく、チェンソーの全長が長くなるため高所作業には適していません。多目的に使用したい方にはリアハンドルがおすすめです。

チェーンソーは排気量が記載されており、mlやccの単位で表記されています。排気量は製品によってさまざまです。排気量と回転数によって切れ味が大きく変わるため、エンジンチェーンソーを選ぶ際の非常に重要な要素となります。

チェーンソーにおける排気量は単純にパワーと言い換えることができ、排気量が大きいほど、より大きな木の切断が可能です。作業もよりスピーディーに行えます。

一般的なチェンソーの排気量は30ccから35ccです。この数値を超えると多くはプロ仕様のチェーンソーに分類され、業務的な現場で使用されます。40ccが人気が高く、機種も充実しています。排気量が大きいほど排気ガスが多いので、市街地などでの使用には注意が必要です。

エンジンのかかりやさは、製品によって違います。作業効率に影響するため、できるだけ軽い力でスムーズにエンジンがかかるものがおすすめです。

また、エンジンチェーンソーは充電式・電動式と比較して、より多くの定期的なメンテナンスが必要です。購入当初は軽い力で稼働できていたのに、使っているうちにかかりが悪くなる場合もあるので、メンテナンスを忘れずに行いましょう。

エンジンのかかりやさは重要な要素ですが、こればかりは実際に体感してみないとわからないので、お店に行ってみるのもおすすめです。ネットを参考にする場合、口コミなどはあくまで目安の1つと考えてください。

エンジンチェーンソーはチェーンソーの中でも重いタイプです。大ぶりのチェーンソーであれば大きな木材もザクザク切れますが、その分重くなります。体力や腕力に自信のない方は体に負担をかけないためにも、できるだけ軽めのものを選ぶのがおすすめです。

また、長時間の作業は体力的に辛いので、4kgを基準に検討してください。重量を検討する際はサイズにも注目しましょう。サイズは小型・中型・大型があります。

大きいものほどパワフルですが、それだけ取り回しにくくなります。小型は片手でもスムーズに扱え、力に自信がない方にもおすすめです。作業にはどの程度のパワーが必要なのかを考慮して、サイズ・重量を選びましょう。

【小型】　

• チェーンバーの長さ25センチ未満　
• 重量2kg前後
• 庭木の手入れなどの軽作業軽作業用　
• 初心者向け

【中型】　　

• チェーンバーの長さ25～40センチ　
• 重量3kg前後
• ある程度の木は切断可能　　
• 万能な用途を望む人向け

【大型】

• チェーンバーの長さが40センチ以上　
• 重量5kg以上
• 大木の切断が可能　
• 林業の方や慣れた方向け

チェーンソーの、刃の部分に当たる先端が円形をした金属製のプレートの部分をガイドバーと言います。ガイドバーには、スプロケットノーズバー・カービングバー・ハードノーズバーの3つの種類があります。

DIY用にエンジンチェーンソーを使いたいなら、ハイパワーの高額製品を買っても無駄になりますよね。逆に林業などで仕事用に使うのなら、いくら低価格でもハードワークがこなせなければ、買い直すことになりかねません。エンジンチェーンソーに価格の相場はあるのでしょうか。

エンジンチェーンソーの価格は、1万円を割る初心者向けから30万円以上もするプロ仕様まで、機能や排気量によりさまざまに展開されています。DIY向けでは排気量が20〜44ccであれば、2万〜5万円程度がおすすめです。排気量が45ccを超えるハイパワーのプロ向けは、10万円以上になります。

同じ排気量でも、DIY向けはプロ仕様よりも機能を減らしているため、価格が低くなります。メーカーによって価格帯が異なりますので、使う目的や機能を明確にしてから価格を検討してくださいね。

愛知県安城市に本拠を置く大手メーカー『マキタ』は、電動工具をはじめとする数多くの総合電動工具の製造販売を行っており、日本は勿論海外でもその品質が高く評価されています。

チェーンソーに関しては電動式の製品ラインナップが多く、エンジンチェーンソーは少なめですが、大手メーカーとしての信頼性や品質の安心感があります。

実際に使用したユーザーからは、「とっても使いやすい」「チェーンソーが初めてでも快適に使えた」など、優れた品質が高く評価されています。どれを購入するか迷った場合は、日本の大手メーカー「マキタ」を選択肢に入れるのをおすすめします。

高い寸法精度の鋳物を短時間に大量に生産する鋳造方式をダイカストといいます。広島県に本社を置く『リョービ』は、ダイカストの世界的なトップメーカーです。

チェーンソーは勿論、ゴルフクラブや釣り具など幅広いジャンルで高い評価を受けています。チェーンソーでは定番メーカーの1つとされ、ホームセンターなどで非常によく見かけます。

ハイスペックな製品は少ないですが、価格が抑えられて性能も悪くないため、コストパフォーマンスに優れています。エンジンチェーンソーはパワーが低めなものが多いので、DIYや庭木の切断にもおすすめのメーカーです。

元々は日本のチェーンソーの大手メーカーであった『ゼノア』。スウェーデンのハスクバーナに全株式を売却し、ハスクバーナの日本法人と合併して現在の『ハスクバーナ・ゼノア』になりました。

製品ラインナップが非常に多く、豊富な機種の中から選択できるのも魅力です。実際に使用したユーザーからは口コミの評価も高く、「エンジンの振動が少なく腕が疲れにくい」「値段以上の性能」など品質の高さに関する意見が多く見受けられます。

エンジンチェーンソーは排気ガスが気になるところですが、ハスクバーナ・ゼノアはエコにも取り組んでおり、環境に配慮した製品作りを行っています。

エンジンチェーンソーを使うにあたってまずは取扱説明書を読んで注意事項を十分に把握しましょう。また近くに人や可燃物がないか十分に注意し、点検や燃料補給などの作業はエンジンを止めた状態で行います。基本的なチェンソーの使い方をまとめます。

1. ブレーキレバーを前に倒し、チェーンブレーキをかける
2. スイッチを入れる
3. チェンソーを地面の安定した場所に置き右足で後ろハンドルを抑え、左手で前ハンドルを握る
4. スターターロープを1～2回引いて最初の爆発音がしたら、チョークを戻す
5. 再度スターターロープを引いてエンジンを始動させる
6. チェーンブレーキを解除する

林業でチェーンソーを使用する場合、伐木を実施するための資格が必要です。資格は、建設業界の教育機関で行っている「伐木等の業務に係る特別教育」を受講することで取得できます。なお、「伐木等の業務に係る特別教育」に関する法律は2019年に改正されたため、法改正前に資格を取得している場合は補修が必要です。

「伐木等の業務に係る特別教育」の受講資格は特にないため、一般の方でも受講できます。伐木する際の安全と衛生に関する内容になっていますので、個人でチェーンソーを使う方もぜひ受講を検討してみてください。

本記事で紹介した製品はほんの一部で、他にもたくさんの種類のエンジンチェーンソーがあります。作業がより快適になるように自分にぴったりのエンジンチェーンソーに出会いましょう。