タープの風対策｜風に強い張り方を徹底解説！風よけになるもの・ロープはどう使う？

タープはテントとは違い開放感があるのが魅力です。さわやかな空気を感じながら、リラックスするのは至福のひと時ですよね。日よけ・雨よけ・風よけに活用したり、テントと並べて使用したりできるので、ソロキャンプにもファミリーキャンプにも人気があります。

しかしアウトドアなので、「強風におそわれてタープが飛ばされてしまうのではないか」といった不安はつきものです。また、タープのサイズが大きくなればなるほど、風の抵抗を受けやすいので、しっかりとした強風対策が必須です。

今回は、風に強いタープの張り方・ロープを増やして強度を上げる方法・ワンタッチタープテントの風対策などを徹底解説します。最後まで読み進めて参考にして、万が一に備えて実践してみてください。

風が強いときはタープ全体を低く下げて張りましょう。テントと同じ高さに揃えると、風の影響を受けにくくなります。また、風を遮るための陣幕を風上側に設置するのも効果的です。

就寝前には、さらに風が強くなる可能性も想定しておきましょう。状況を見ながら風上のポールをさらに低くするか、直打ちして傾斜をつければ風を受け流せます。またタープ下の荷物は、飛ばされないように、テント前室などに収納しておきましょう。

タープを張るときに風が吹いている場合は、風上から先に設営し、出入り口を風下になるようにするのがポイントです。風下から設営をしてしまうと、タープが逆風であおられて自分に飛んでくる危険性があるので気をつけましょう。

横から吹き付ける風からタープを守るためには、風上を低く設置して風下はくつろげるスペースの高さに合わせて決めるのがベストです。斜傾の高さが低く角度が浅いほど、風の影響が受けにくくなります。

ポールに張り網を1〜2周巻き付けてペグダウンすると、より地面への力がはたらきタープやポールが浮かず抜けにくくなります。同時に風の圧力がグロメットとポールの2つに分散され、タープの破損も防げるので一石二鳥です。

また、サブポールの張り網を増やすのもおすすめです。ポール両サイドに張り網を伸ばしてペグダウンすれば、さらに強度が増します。設営時の風対策だけではなく、大切なタープを守るのに効果的です。

ペグの角度や打ち方しだいで耐風圧強度に影響します。ペグダウンするときは、ロープとペグの角度は90度にするのがベストです。その際は、タープが風でバタバタしないように、ロープをピンと張りながら、しっかり斜めに打ちましょう。

ペグ打ちが浅すぎると風で抜けてしまったり、つまずいたりする危険性あがあるので、地面ぎりぎりまで打つのがポイントです。また、傾いているペグの後ろから打ち込むと、楽に作業ができます。

砂利や土が混じった硬めの地面などにタープを張るときは、丈夫な素材で長めのペグを使いましょう。おすすめは、強度に優れた抜けにくい鍛造ペグ（約30cm）です。価格は高めで重さがありますが、グイグイと打ち込みやすく耐久性も抜群です。

また1本のロープに対してペグを2本使うと、風圧がそれぞれに分散され強度が増します。ペグ同士の間隔を広げれば、小スペースで風対策ができます。万が一に備え、複数本ペグを用意しておくのもおすすめです。

2本のセンターポールはタープのやや内側にして、逆ハの字になるように設置しましょう。風はタープの低い方向（風下側）から吹いてくるので、出入り口（風上）のポールをまっすぐ立てると、追い風でぐらつく危険性があります。

ポールと地面の角度はおおよそ60〜70度くらいに調節して、タープ上のラインがさらにピンと張れば完成です。強度や安定感がアップするほかにも、見た目がかっこいいデザインになります。

より風に強いタープを張るには、ガイロープの本数を増やすのが効果的です。メインポールは一般的に、2本のロープで支えられていますが、風の状況に応じて1〜2本プラスすれば、さらに耐風性が高くなり強度もアップします。

ハイエース・デリカ・ヴェルファイアなど、高さのある車を所有している方は、風よけに利用するのも手です。車とタープをつなぎ合わせるカーサイドタープがあれば、壁になって風を遮ります。設営する場合は、風上に車を止め風下にタープを張りましょう。

大きな岩を風よけにする・太い木にガイロープを巻きつけるなど、周囲にあるものをうまく活かすのも有効です。ただし、木にガイロープを巻きつける場合は、キャンプ場で禁止されていないか確認し、木の保護のためタオルなどを当てるようにしましょう。

ペグを打つ場所はなるべく平らで水はけのいい場所を選ぶと、タープが安定しやすいです。石が多いなど、ペグを打ちにくい場所は避けましょう。また、川のそばは雨で増水すると流される可能性があり危険です。

タープは生地がピンと張っていないと、不安定になったり、風でバタバタ音が鳴ったりして、本来の効果を最大限に発揮できません。そこで1つ風対策にプラスしたいアイテムが、強度をアップさせるストレッチコードです。

ゴム製なので伸縮性があり、風による張り網のショック吸収に役立ちます。使用方法はハトメに鉄製のフックをかけ、ゴムフック部をペグに引っ掛けてペグダウンするだけです。ガイロープ用のストレッチコードもあるのでチェックしましょう。

タープを設営するときは、ポールのピンを抜けにくくする、ポールエンドストッパーがあると便利です。ストッパーを最後まで差し込み固定すると、タープが風にあおられても、ガイロープやハトメが抜ける心配はありません。

ワンタッチタープテントはタープとフレームが一体化したしたものです。フレームを四方に広げるだけで簡単に設営ができます。夏の強い日差しがあるときは日よけとして、雨天時は雨よけとして使用できる便利なアイテムです。

しかしワンタッチタープテントは、タープとフレームが一体化しているがゆえに、突然の強風で飛ばされたら人やものに当たるなど、大惨事になりかねません。特に、寒暖差のある春は強風が多いので、風対策は万全におこなう必要があります。

主な風対策は、床が砂利ならタープ同様に、ロープにペグ2本クロスさせて地面に固定する・床がコンクリートの場合は、鉄の重石（10〜30kg）・水を入れて使う重石などです。水の重石は現地で調達できるので、持ち運びに便利です。

焚き火は調理をしたり癒やされたり、暖をとったりと、キャンプをさらに盛り上げてくれるアイテムです。しかし、火の粉が風で遠くに飛ばされるくらいの強風時は、焚き火はしないようにしましょう。火災の原因につながり大変危険です。

キャンプをする日に前もって天気予報を確認するのは基本ですが、標高が高めの場所は平地に比べ強い風が吹きやすいです。台風のような強風の予報が出たら諦めて早めに撤退するようにしましょう。強風になってからの撤収は、ポールが折れたり、タープが飛んだりして危険です。

撤収後は自宅で、フレームが曲がっていないか確認するの大切です。もし不具合があったら、メーカー・ショップに問い合わせ、修理の手続きをおこないましょう。いつでも安全にタープを使えるように、常に使用後の状態チェックをおすすめします。

一般的に、安全で快適なキャンプをするには風速5メートルがボーダーラインともいわれます。しかし「風速計を持ち歩かないから分かりづらい」とも感じますよね。風速5メートルといえば、干した洗濯物やタープが絶えず揺れ動くような状況です。

また、焚き火をするにも常に火が流れるため、風除けの対策が必要になります。風速5メートルを超えるのは急激な天候変化の予兆にもなるので、キャンプは中止してテントなどを撤収するようおすすめします。

風が強い日にタープを張るときは、紹介したポイントを活かしながら設営してみてください。プラスアイテムも活用すると、さらに防風性が増して強度も強くなります。しっかり風対策をして安全にキャンプを楽しみましょう。