中島らものおすすめ書籍10選｜エッセイ・小説も【代表作は？】

「中島らも」は、アルコール依存など破天荒な生活を送っていたことでも知られる作家です。その破天荒さを表すユニークな作品を多く生み出しているため、天才とも言われています。ジャンルの幅も広く、ホラー小説からエッセイ本まで多く残しています。

そんな中島らもの作品ですが、初めて読む方にはどんなものがあるのか、どれを読んでいいのかわかりませんよね。実は、中島らもの作品には後世に語り継がれる名作や、勇気をもらえるような代表作が多く存在します。

今回は、天才中島らもの読んでおきたいおすすめ作品をランキング形式で紹介します。また、作品を選ぶポイントも詳しく解説します。中島らもを初めて知った方も、気になっていた方も、ぜひこの記事を最後まで読んで書籍購入の参考にしてください。

小説家として活躍しただけではなく、ラジオパーソナリティー、劇作家、放送作家、ミュージシャンとしても活躍した中島らも。2004年には、惜しまれつつもこの世を去りました。死因は階段から転落後の脳挫傷による外傷性脳内血腫でした。

多くの作品を残した中島らもですが、その作品を読んだ経験がない方も多いのでは。強烈な人生を送り、作品にもその生きざまが強く影響を与えており、読書好きの方には強くおすすめできる作家です。

もとは、名門である灘中・灘高に入学しましたが途中退学し、その後アルコールやドラッグに依存します。職を転々する中で文学と出会い、コピーライターの職に就いた中島らもが知れ渡っていきます。読書好きの方なら一度は読んでおきたい作家なので、この機会にぜひ読んでみましょう。

どんな小説家でも自伝的小説とよばれるような種類の作品を残していますが、中島らもは特に自伝的小説が多い印象を受けます。中島らもの人生そのものは、まるで小説のようでした。アルコールやドラッグに浸りながら、苦しみ生き抜き笑う主人公たちの様子は、そのまま中島らも自身の投影とも言えます。

自伝的小説といっても、自分語りで終わってしまうのではなく、作品そのものが魅力的な場合が多いです。ふと、勇気をもらえるようなそんな作品が読みたい方におすすめです。

中島らもの作品はとにかく痛快で楽しい作品が多いですね。ただ、そこに哀愁のようなものを感じさせたり、中島らものセンスが光っている作品もまた多いです。

ただ底抜けに笑うだけでなく、そこになにかを求めたい方におすすめです。ナニワの奇才とよばれるだけあって、本当に面白い作品が多いです。短編集などを読むと、面白い作品がたくさんつまっているのですが、やはりなにか切なくなるようなグっとせまるものあり、中島らものセンスに感心します。

中島らもの書くSF作品では、中島らもの幅広い知識や深い洞察力が発揮されています。破天荒な人生経験に、中島らも独特の世界観が加わって作り上げられています。しかし、SF作品ながらも読みやすく書かれているので、親しみやすいです。

中島らものSF作品は主に短編のものですが、長編小説にもすばらしい作品があります。代表作とも言える「ガダラの豚」は、推理小説としても冒険小説としてもずば抜けている名作です。

ホラー映画のファンだった中島らもは、自身もホラー小説も執筆しています。中島らものホラー小説は、主に短編小説です。アルコールや薬物など、快感を追い求める人間たちの姿を描いた中島らものホラー小説は、中島らも自身のリアルな感覚が表現されており、読者をぞくっとさせる魅力があります。

代表作は「人体模型の夜」と「こどもの一生」です。中島らものホラー小説は、本格派というよりは「超B級ホラー」です。単に怖いだけでなく、その中に笑いもある点が中島らものホラー作品の特徴です。

小説作品以外にも、エッセイも残している中島らも。笑いが凝縮されつつも、グっとのこるようなメッセージが突き刺さるようなエッセイが多いです。

自分に自信がない方や、これからの将来を思うと不安になる方は、ぜひエッセイを読んでください。アウトサイダーとして生きた中島らもの言葉は、読んだ人の心に響きます。自身が鬱になった経験から書いたそう鬱の体験談のエッセイもあり、多くの人の共感を得ています。

短編や長編ものこしている中島らもですが、読むときの気分や状況に合わせて長さを変えられたらより一層楽しく読めますね。通勤・通学や、寝る前の読書、腰を落ち着けてじっくりと楽しみたい場合などに応じて選んでみましょう。

長編作品も多くありますが、短編も多く出版されています。中島らも特有のナニワのユーモア感がたっぷりとつまっている作品が多いです。試しに読んでみたい方は短編から入るのもおすすめです。短編集はどれもまとまっていて、中島らもの魅力が出ています。

読者を楽しませるサービス精神、エンターテイメント性の高さが短編作品の特徴です。SFやホラーでも根底には笑いがありますので、初めての方でも楽しく読めますよ。

中島らもの長編作品を選ぶ際のポイントは、自分がその長編作品を読み切れるのかが重要です。中島らもの作品は素晴らしいものが多いのですが、初めて読む方にはおすすめできないものも、中にはある程度で存在します。

あらすじがある程度理解しやすいものや、中島らもの代表作あるいは話題作になっているものを選べば、最後まで楽しく読めます。普段から読書をしている方や、変わった作風の作品を好む方は気になったものを選びましょう。

笑い満載の中島らもの作品ですが、中にはホラー超の物語や、オカルト風な作品もしばばしば見受けられます。しかし、心底暗い作品が多いわけではありません。その時の読みたい気分によって、作品を選びましょう。

笑いが多くあふれる印象を受ける中島らもの作品ですが、意外にもホラー作品も少なくありません。SFやオカルト風な暗めな雰囲気の作品も多いです。

そういった暗い作品は、構成の半分は笑いがあるものと、終始同じトーンのものと大別できます。初めて読む方は、笑いもあるような作品を選べば楽しく読めます。

中島らもの作品をすでに読んだ経験がある方は、中島らもの作品世界について理解がありますので、一風変わった作品やオカルトチックの作品を読むと、より中島らもの世界観が深まります。

もし明るい気持ちになりたい方、あるいは読書にコメディを求めたい方は明るい作品を読むといいです。また、勇気づけられい方や温かい気持ちになりたい方はエッセイ作品を選びましょう。

中島らもの作品の根底には笑いやエンターテイメントがあります。強烈な人生をおくった中島らもだからこそ書けるような奇想天外な展開が楽しい作品もあれば、ヒューマンドラマが光る傑作もあります。初めて読む方は明るい作品から読み始め、中島らもの世界観になじんでいってください。

中島らもの小説作品の中には、書籍がメディアミックスされた作品もあります。どれもいい作品で、原作を読んだ後でも楽しめる作品なのでおすすめです。

「永遠も半ばを過ぎて」を原作とした映画「Lie Lie Lie」は俳優・佐藤浩一が主演しています。また、同名小説が原作である、「お父さんのバックドロップ」や「寝ずの番」などは耳にした経験がある方も多いのではないでしょうか。テレビ化した作品は、「人体模型の夜」が「真・中島らも劇場 掌」のタイトルで映像化しています。

中島らもはコピーライターとしての才能も発揮しました。作品の中で数多くの名言が生まれています。インターネット上では、中島らもの名言をまとめたサイトも存在するほどで、その名言が載った作品も調べられます。

中島らもは心に響く言葉や文章を書く才能に優れた作家だったので、自分が気になった名言から作品を読んでみるのもおすすめです。

中島らもとよく並べて比較されるのが、わかぎえふです。大阪府出身のエッセイストで、劇団の座長も務め、演出・脚本なども担当しています。なかでも人気なのが『大阪の神々』・『大阪弁の秘密』などの「大阪シリーズ」と呼ばれるエッセイ。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

ここまで中島らものおすすめの作品をご紹介しましたが、いかがでしたか。中島らもの作品を選ぶ際のポイントや、中島らもの魅力を踏まえながら、自分にあった作品を選べたらいいですよね。非常にエンターテイメント性の高い中島らも作品で、素敵な読者ライフを送ってください。