ごま焼酎おすすめ10選｜どんな味？作り方や美味しい飲み方を解説

ごま焼酎・胡麻焼酎は、芋焼酎や米焼酎に比べて、まだあまりポピュラーではありませんが、その歴史の若さを考えてもすでにコアなファンがいるほどの美味しい焼酎です。国際的なコンテストで賞を獲ったごま焼酎もあります。

香りの高さや飲みやすさが評価されているごま焼酎は、ごまを原材料にして作られますが、製造中の圧力の度合いによってごまの風味に違いが出るため、同じごま焼酎といっても各商品がそれぞれの個性を持っています。

この記事では、ごま焼酎について、その特徴や魅力・上手な選び方・おすすめ商品・美味しい飲み方などをわかりやすく丁寧にご紹介していきます。ぜひ参考にしてごま焼酎の良さに注目してみてください！

ごま焼酎はごまを原材料としていますが、勘違いされがちなのが、ごま100％で製造しているわけではない点です。麦や米などと合わせてごまを使って作られているため、ごまの味わいのクセはなく香りが特徴です。

ごま焼酎は、一次仕込みは米や麦、二次仕込みでごまが加えられて製造されます。ごまの油分の多さから、焼酎の仕込みで使用するのが難しい原料ですが、製造元はみんな工夫をして独特の香ばしさが出るごま焼酎を作り上げています。

ごま焼酎が最初に作られたといわれる紅乙女酒造の作り方としては、麦焼酎にごまを使ったもろみを混ぜ合わせています。さらに長期熟成させてまろやかさを出し、ごまの芳しさを最大限に引き出しています。

ごま焼酎は、1978年に福岡県で最初に作られたといわれ、作り手は女性だったそうです。個性的なごま焼酎が世間に認められ、綺麗な名前の「紅乙女」と名付けられました。紅乙女酒造はごま焼酎の発祥の酒蔵といえます。

紅乙女が製造された時期は洋酒やビールがもてはやされていた時代で焼酎は格下のお酒のように思われていましたが、紅乙女の芳醇な香りと飲みやすさが多くの人の目を焼酎に再注目させ、むぎ焼酎は現代でも作り続けられています。

ごま焼酎独特の味わいはありませんが、ごまの香りによって芋や麦のクセを柔らかくするため、飲みやすい商品が多いです。焼酎自体の味は、ごま以外の原材料への好みによってうまい・まずいが分かれます。

ごまの芳しい香りがお好みの方には特に美味しいと感じます。胡麻焼酎の度数は他の焼酎と同じで25度ほどの商品が多くなります。カロリーも控えめで、低糖質なので健康を意識する方にもおすすめです。

ごま焼酎の原材料に含まれる胡麻は、オレイン酸とリノール酸が豊富です。オレイン酸・リノール酸は不飽和脂肪酸といわれ、血中コレステロールの低下を促す効能があります。血中コレステロールが下がると脳梗塞や心筋梗塞のリスクが下がります。

また、焼酎は蒸留酒のため低カロリーでプリン体もゼロです。適量をときどき飲めば、気分転換になったりストレス発散にもなったりして心身ともにベターです。黒ごまを使ったごま焼酎は、鉄分不足の方におすすめです。

ごま焼酎の選び方にはキーポイントがあります。それは「ごまの種類」「麹の種類」「蒸留方法」「貯蔵・熟成」です。それぞれの商品にこだわりの製法があり、ごまの特性の活かし方が違ってきます。

食用のごまには、白ごま・黒ごま・金ごまがあります。ごま焼酎に使用されているのは白ごま・黒ごまです。香りの特徴が異なるため、焼酎の飲みやすさも変わってきます。順番にご説明をします。

白ごまにはほんのりとした甘みがあり、優しい香りがします。コクが少なく、どんな料理にも合うごま焼酎になります。普段甘口のお酒や香りの甘いお酒を楽しんでいる方は、白ごまで作られた焼酎がおすすめです。

黒ごまを使った焼酎よりもさらに飲みやすく、食中酒としても楽しめるのが特徴です。

黒ごまは特有の旨みのある苦みと渋みがポイントです。ごまの香ばしさを大いに感じたいなら、黒ごまを使った焼酎がおすすめです。敢えて黒ごまのクセをアクセントにしたごま焼酎もありますので、ごま好きの方はぜひ試してみてください。

白ごまよりも芳しさがあり、豊かな香りの焼酎になりやすいです。

焼酎造りに必須の麹の違いでも、味わいや香りがかなり違ってきます。麹には黒麹・白麹・黄麹がありますが、日本でごま焼酎に主に使用されるのは黒麹と白麹です。それぞれの特徴をご説明します。

黒麹を使った焼酎で最も有名なのは泡盛です。黒麹を使うと、焼酎の味わいにコクやクセが出ます。焼酎を飲み慣れている方が好む重厚感や複雑さを感じられます。黒麹は黒ごまと合わせて使われる場合が多く、まろやかな味わいと香りです。

白麹が初心者向けとすれは、黒麹は玄人向けといえます。

白麹の特徴は、軽やかで口当たりがまろやかな点です。白麹と白ごまで作ったごま焼酎は、飲みやすい味わいと控えめな香ばしさを楽しめます。クセや雑味が少ないので初心者や女性にも好まれます。

食中酒としても人気なのが白麹を使ったお酒です。食事の味を邪魔せず華やかにごまが香ります。

ごま焼酎の作り方の中で最も香りに個性を出せるのが、蒸留です。蒸留方法が変わるとごま焼酎の基本的な香りがまったく異なり、ユニークさがでます。基本的な蒸留方法について順番にご説明します。

常圧蒸留は、古代から利用される歴史のある蒸留法で、焼酎の原材料の香りや風味を逃がさないため原材料を活かせる方法です。常圧蒸留で作られたごま焼酎は、ごまの風味がしっかり残ってかぐわしい焼酎になります。

ごまの芳醇な香りのついた焼酎を飲みたい方は常圧蒸留にこだわってみてください。

減圧蒸留法は、常圧よりも低音で蒸留します。そのため、主にアルコールだけが抽出されるので、出来上がった焼酎には原材料の風味はあまり残らず、すっきりとしていてクリアで飲みやすい焼酎になります。

飲みやすさにこだわる方には、減圧蒸留がほどこされたごま焼酎がおすすめです。

焼酎は熟成させると味わいの角がとれ、長期になればなるほどまろやかになります。香りもより芳醇になるので、ごま焼酎を熟成する酒蔵もあります。熟成に使う樽にさらに香りをつけたり、熟成期間にこだわったりしたユニークなごま焼酎です。

貯蔵環境の変化などでもごま焼酎の豊かさが変わります。

ごま焼酎を思い切り堪能するため、美味しい飲み方をぜひ知っておいてください。ここでは、ごま焼酎におすすめの飲み方やおつまみの種類などを詳しくご紹介します。ぜひ参考にして楽しんでください。

ごま焼酎の飲み方の一押しはロックです。氷のないストレートよりも、冷やしてごまの香りを凝縮させるように味わうのがおすすめです。また、パーシャルショットといわれる焼酎を凍らせる飲み方も合います。

シャーベット状になったごま焼酎は楽しみやすいので量には気を付けてください。

ごま焼酎は香りが最大の特徴なので、おつまみには淡白な味わいのシンプルなものを選びましょう。ごま焼酎は食事と一緒にも楽しめる焼酎ですので、合わせるおつまみや食事の選択肢はとても多くなります。

少量のおつまみに合わせるのがお好みの方は、ごまとの相性が抜群の煎餅や山椒などがおすすめです。ごまに合うものならどんなおつまみでもベストになるのですが、塩気があるものの方が相乗効果でより美味しく感じます。

他にもじゃこ・漬物・きんぴら・そら豆・わかめのスナックなどもとても合います。

食中酒として食事のように本格的なおつまみに合わせたい方は、刺身や白身の焼き魚などがおすすめです。鯖のみりん焼きやキビナゴの揚げ物など、淡白な魚を調理したものは特に相性がよく、おつまみも焼酎も両方堪能できます。

また、練り物・中華料理・韓国料理でもごまの風味が活きてきます。

日本で初めてのごま焼酎を製造した紅乙女酒造のごま焼酎は、あの志村けんさんが生前に好んで飲んでいた焼酎とされます。テレビ番組内でも小道具にしたり紹介したりしていたようです。また、漫画家・イラストレーターの江口寿史さんがパッケージを描いたこともあります。

江口さんのイラストは可愛らしく紅乙女にぴったりなイメージで好評です。

ごま焼酎について、特徴や魅力的なポイント・上手な商品の選び方・おすすめ商品・ごま焼酎に関わる有名人などをわかりやすくご紹介しました。ぜひ記事を参考にごま焼酎に興味を持っていただき、美味しいごま焼酎を堪能してみてください！