保冷剤のおすすめ活用方法を紹介｜靴箱・冷蔵庫の消臭剤に再利用・無印でリサイクルも

冷蔵食品や冷凍食品を購入すると保冷剤が付いてきます。冷やせば繰り返し使えるので、冷凍庫に保冷剤を保管している方も多いのではないですか。しかし、思いのほか使う機会がなくて保冷剤がどんどん溜まってしまうというお悩みもよく聞きます。

保冷剤は冷やして使うだけと思われがちですが、実はさまざまな形で再利用可能です。ただ食材を冷やすだけでなく、香りをつけて芳香剤・靴箱や冷蔵庫の消臭剤・野外での虫除けとしても使えます。また土の保水性を高めたり洗剤の代わりにも活用できる優れものです。

今回の記事では保冷剤のさまざまなリサイクル方法を紹介します。この記事を最後まで読めば、冷凍庫に溜まった保冷剤の使い道が見つかるはずです。今回紹介する再利用方法はどれも簡単なので、ぜひご自宅で保冷剤を再利用してください。

保冷剤の主な原料は、水と高吸収ポリマーです。高吸収ポリマーは水分を吸収し固める性質があるため、紙おむつ・ペットシート・非常用トイレなどにも使われています。

かつての保冷剤は毒性のある成分のエチレングリコールが使われていたため、「保冷材は今でも危険なのではないか？」と感じる方も多いです。しかし、現在日本で流通している保冷剤の成分は、人体に影響がないものが使われています。

高吸収ポリマーの吸収力は非常に高く、自重の10倍もの水分を吸収すると言われているため、誤飲などの事故を起こさないように注意してください。

保冷剤は水と高吸収ポリマーからできており、長い間水分を保有できます。保冷剤にアロマを入れると水分と一緒にアロマの成分が徐々に蒸発するので、虫除けとしてしても活用可能です。虫が苦手とする香りを保冷剤に垂らせば、虫を寄せ付けなくなります。

虫はレモングラス・レモンユーカリ・シロトネラなど爽やかな柑橘系の香りが苦手です。ハッカやペパーミント、ラベンダーの香りなども虫除け効果があります。透明のグラスに入れておけば、見た目も涼しく、夏のインテリアにもピッタリです。

保冷剤に入っている高吸収ポリマーは臭いを吸収する性質もあります。臭いを吸収する性質を利用し、保冷剤の中身を器に入れ替えて、消臭剤として使うのもおすすめです。保冷剤を入れる容器は自宅にある空き瓶や器でいいので、誰でも簡単に作れます。

消臭剤を作るときは凍った保冷剤を常温に戻してください。常温に戻って柔らかくなったら、器に入れて完成です。玄関や靴箱、冷蔵庫など臭いが気になる場所に置いて使います。簡単に作れるため、自宅に保冷剤がたくさん余っている方はぜひ作ってみてください。

保冷剤は高吸収ポリマーからできており、消臭剤としても使えると紹介しましたが、香りをつければ芳香剤としても活用できます。保冷剤にアロマオイルを数滴垂らせばアロマの香りが集中し、簡単に手作り芳香剤の完成でです。

保冷剤にアロマオイルを数滴垂らすだけで完成するため、気軽に作れます。また、トイレには爽やかな香りの柑橘系、リビングはあたたかみのあるベルガモットなど部屋ごとに変えて使うのもおすすめです。

保冷剤の高吸収ポリマーは保水性に優れているので、土の保水性を高める効果も期待できます。保冷剤を解凍した状態で、土の中に埋めれば準備完了です。高吸収ポリマーから水分が溶け出し、放置しておくだけで植物の水やりの役割を果たします。

保冷剤による保水効果は最大2〜3日持つので、旅行・出張のときにおすすめです。また、保冷剤を土に入れても植物は劣化しません。水やりの手間を減らしたいときはジェル状に戻した保冷剤を土に混ぜると土の乾燥が防げます。

ただし、保冷剤の中には高吸水性ポリマー以外に防腐剤が入っているものがあります。防腐剤が含まれている保冷剤を使うと、植物や植木を傷めてしまう場合があるため注意が必要です。

保冷剤の中身のジェルをよく見ると表面がボコボコしているのが分かります。ジェル表面の凹凸を利用し、洗剤代わりに使うのもおすすめです。また、スポンジやクロスにつけて擦るだけでいいので、簡単に再利用できます。

キッチンのシンク汚れやお風呂掃除などで利用できるので、洗剤をあまり使いたくない方にピッタリです。保冷剤は無臭なため、洗剤の香りが苦手な方も安心して使用できます。ただし、保冷剤は水に溶けないので、使用後は水に流さずにゴミ箱に捨ててください。

保冷剤は冷凍庫で保管すれば、氷のように冷えて固まります。保冷バックや食材を冷やすときに氷代わりに活用するのもおすすめです。氷水で食材を冷やしたいときに、水に保冷剤を投入すれば簡単に冷たい水を用意できます。

また、保冷剤によっては大きいサイズのものもあるので、氷を使うよりも冷えやすいのがメリットです。氷は溶けてしまうと水に戻りますが、保冷剤は溶けても冷凍庫で冷やせば繰り返し使えます。保冷剤がたくさん残っている場合は氷代わりに使ってみてください。

凍らした保冷剤を扇風機に貼って使えば、簡易のクーラーに早変わりします。扇風機の前の部分に保冷剤を貼り付けて風を送ると、ひんやりとした心地いい風が浴びられるのが特徴です。扇風機を回すだけよりも冷たい風を浴びれるため熱中症対策としても活躍します。

携帯用のミニ扇風機に保冷剤を貼り付ければ、外出中も冷たくて心地いい風を浴びられるのが嬉しいポイントです。テープで固定するだけで完成するので、屋外で活動する方や暑さに弱い方はぜひやってみてください。

保冷剤は冷やすものと思いがちですが、温めてアイケア用品として再利用するのも可能です。温め方は40～42℃のお湯に湯煎をするイメージで温めます。電子レンジで温めると破裂する恐れがあるのでNGです。

温めた保冷剤はタオルやハンカチに包んで目の上にのせましょう。目の周りの血行が促進されてすっきりします。目だけでなく肩・首を温めるのにもおすすめです。

ここまで保冷剤の再利用方法を紹介しましたが、冷凍庫で長年眠っているような古い保冷剤は使用しないでください。保冷剤の高吸水ポリマーは時間が経つと有害物質を発する可能性があります。再利用するときは古すぎる保冷剤が紛れていないか確認するのも重要です。

万が一古すぎる保冷剤があった場合は、中身を開けずにそのまま捨ててください。また、過去に生産された保冷剤の中にはエチレングリコールという中毒性のある原料を用いたものもあります。怪しいと思ったら使わないでください。

保冷剤の中身は高吸収ポリマーを使用しています。高吸収ポリマーは水分を吸収できるのが強みですが、ペットや子供が誤って飲み込んでしまった場合は危険です。体内の水分を大きく吸収してしまう可能性があります。

人間の体内は約80％が水分からできており、水分を高吸収ポリマーに奪われると健康に悪影響を与える危険性が高いです。命が危険にさらされる可能性もあるので、誤飲・誤食をしないように子供やペットからは手が届かない場所で使用してください。

保冷剤の中身である高吸収ポリマーは使用しているうちに乾燥してしぼみますが、水を与えるとまた使えるようになります。ただし、高温多湿の環境だとカビが発生する可能性が高いです。衛生的ではないので、カビが発生した場合はすぐに捨ててください。

また、保冷剤は1度中身を取り出したら1〜2週間ほどで処分するのがおすすめです。開封して1〜2週間ほど使ったら新しい保冷剤に取り替えてください。保冷剤の再利用は基本的に1度までと覚えておくのも大切なポイントです。

保冷剤を再利用したら、中身は燃えるゴミとして捨ててください。ただし、自治体によっては不燃ゴミ扱いになっている場合もあります。お住まいの地域のごみ分別方法を確認してから捨てるのがポイントです。また、保冷剤の中身を洗剤代わりに使用した場合、水に流さないように気をつけてください。

保冷剤の中身に使用される高吸収ポリマーは水で流してしまうと、排水管の中で水を吸収します。排水管が詰まる原因になるため、絶対に流さないでください。保冷剤の中身は水に流さず、必ずゴミ箱に捨てます。

生活雑貨チェーンの無印良品では保冷剤を回収し、リユースする取り組みを行なっています。家庭などで不要になった保冷剤の処理に困っている方は無印で回収してもらうのもおすすめです。保冷剤の回収は2021年9月に始まり、一部店舗を除いて全国で実施されています。

また、回収対象となるのは柔らかい袋に入った保冷剤です。固い容器に入った保冷剤や不織布の保冷剤は回収対象外となるので気をつけてください。自宅で再利用するのも面倒な方は無印良品に保冷剤を持っていくのをおすすめします。

今回の記事ではアウトドアで大活躍する保冷剤の再利用方法について解説しました。冷凍庫の奥で溜まりがちな保冷剤ですが、実はさまざまな再利用方法があります。本記事を参考に冷凍庫に眠っている保冷剤を再利用してみてください。