松下幸之助の本のおすすめ10選 | 名言や自伝まで詳しく解説

日本の実業家の中でも有名な松下幸之助。本屋さんには数々の本が並べられ、学校の読書感想文の一冊としてすすめられるケースも多々あります。有名な実業家は数多くいますが、なぜ松下幸之助はこれだけ注目されているのか気になります。

松下幸之助は実業家として多大な功績を残しています。しかし、それだけではありません。人物像が非常に魅力的で、数々の名言を残し現在の人々にも影響を与え続けています。たくさんの本も経営に関して書かれているだけではなく、生きるヒントのようなものも多いのです。

どういった人物が書いた本なのかを知れば、ますます本を手に取りたくなることに間違いありません。また、たくさんの本の中からこれといった一冊を見つける方法や、特に人気の本をピックアップしています。そこで、この記事では松下幸之助の人物像や書いた本について詳しく解説します。

松下は1894年11月27日に和歌山で生まれました。幼いころから奉公に出た経験を持つ苦労人です。23歳の時に独立し、松下電気器具製作所を創業します。さまざまな発明とアイデアを武器に一代で大企業へと成長させました。学歴もなく、お金もない中で巨大企業にしたため、経営の神様と呼ばれています。

会社の経営だけではなく、倫理教育や政治家の育成にも力を注ぎ、今でも数多くの逸話が語り継がれています。その中から一部エピソードを紹介します。

松下幸之助没後も、ずっと語り継がれている有名なエピソードの中から、3つピックアップしています。

多くの企業は現在週休二日制を取り入れています。その週休二日制をいち早く取り入れたのが松下幸之助です。なんと昭和40年から始めているため、他の企業より15年程早いのです。週休二日にした理由は、1日は休養をするため、もう一日は教養のためでした。松下幸之助がいかに時代の先駆者だったのがわかります。

松下幸之助は開発したナショナルランプを売るために宣伝が必要でした。そのため、無料で1万個配布しようと考えたのですが、中に電池も入れなければなりません。お金がなかったことから、電池の仕入れ先企業に1万個の乾電池の無償提供をお願いしたエピソードも有名です。

もちろん、企業は断りましたが松下幸之助は「いい商品なので1万個配ると必ず売れる。そうなると乾電池も必ず売れる」と説得し、松下幸之助の言うとおりになりました。

松下電器はアメリカにも進出していました。しかし、出張するまでは顔を合わせません。ところが、部屋の一角に置いてある屏風には、アメリカの会社の全ての社員の名前と職制が書かれた写真が貼ってあり、日頃から覚える努力をしていたのです。アメリカへ出張する前に社員を知っておこうとする松下幸之助の気遣いでした。

株式会社PHP研究所とは、松下幸之助が創設しました。出版をメインに様々な活動を行っています。「PHP」には松下幸之助の願いが込められており、「Peace and Happiness through Prosperity」の頭文字をとっています。意味は「繁栄によって平和と幸福を」です。経営理念の継承や社会貢献なども行っています。

では、数ある本の中から興味の持てる本の選び方を見ていきます。まずは、仕事や目的から本を選ぶのがおすすめです。

松下幸之助は実業家ですが、ビジネスに関しての本ばかりではありません。そのため、本のテーマから探すと選びやすいです。

やはり、経営の神様である松下幸之助の本といえば、経営学です。どのように成功を収めたのか、成功するには何が必要なのかが学べます。企業にはリーダーが必要です。リーダーになるには、リーダーたるものとはなど経営者目線で書かれた本は必読です。

• 「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」
• 「実践経営哲学」
• 「社長になる人に知っておいてほしいこと」

松下幸之助がどのような人生を歩んできたのか知れば考え方や価値観が理解できます。松下幸之助は決して裕福ではなく、厳しい環境の中で苦労して育ちました。そうしたバックグラウンドを知ると、松下幸之助がいかに優れた人物かがわかります。

• 「私の自叙伝」
• 「松下幸之助　経営の神様とよばれた男」

松下幸之助が人生についてどのような考えを持っていたのかがわかります。松下幸之助は90歳を過ぎても人生は修行と語っていました。何を大切にしていたのか、どんな人生観だったのかは私達の生きるヒントにもなります。

• 「松下幸之助が直接語りかける 人生で大切なこと」
• 「人生心得帖」

数々の名言を残している松下幸之助。例えば「正当以上の卑屈な努力までする必要はない」など短い文章でも胸に残る言葉が綴られています。長文の本が苦手な方におすすめです。経営や人生に関してだけではなく、恋愛にも通じるような言葉も見つかります。

• 「松下幸之助 成功の金言365」
• 「松下幸之助ビジネス・ルール名言集」

松下幸之助の本がたくさんありすぎるので、特に人気の本が読みたい方におすすめの3冊をピックアップしました。参考にしてください。

昭和43年の発売以来売れ続け累計500万部に迫る勢いです。この本は松下幸之助の短編随想集です。落ち込んだ時や迷ったときに手に取りたくなる本。「四季のことば」は「道をひらく」の中から文章を抜粋したものです。ここまでロングセラーになる理由がわかる松下幸之助の人柄と才能が垣間見える内容です。

松下幸之助哲学の原点ともいえる一冊です。経営者としての礎は「素直な心」。松下幸之助の思う素直な心とは、素直な心を養うためにするべき内容がわかる本です。人々が責め合ったり、非難しあったりしない世の中を作ろうとする松下幸之助の願いが込められています。

組織を率いるにはどうしたらよいかを説く本です。長年経営者として手腕を振るってきた松下幸之助だからこそ書ける説得力のある内容になっています。企業や組織のトップの正しいあり方がわかります。

本を読むのは苦手な方は、単行本以外にマンガがおすすめです。さらに、肉声で聞けるものもあるため、選択肢が多いです。また、kindleでも販売されているため、空いた時間にサッと取り出して読めます。そして、松下幸之助自身が書いた本以外に、松下幸之助を題材にして書かれた本もたくさんあります。

松下幸之助の名前が出る所に必ず本田宗一郎の名前も出てきます。本田宗一郎は誰もが知る本田技研工業の設立者です。2人の共通点は、どちらも叩き上げの商売人だった所にあります。松下幸之助は自ら様々な発明に取り組んでいました。

本田宗一郎も本田技研工業で、いつもツナギを着て作業をしていました。すなわち、自らアイデアを絞り開発する物づくりが得意だったのです。どちらも偉大な経営者だったのは間違いありません。

松下幸之助自身が書かれた代表作のひとつ「道をひらく」は、昭和43年に発売されています。しかし、今なお売れ続け愛読されています。それだけ、内容が色褪せず人々の心をとらえているのです。学ぶべき点も多く、人間としての魅力もあるため学校の推薦として選ばれるのです。

松下幸之助の本は、経営だけでなく人生のヒントが詰まっています。ビジネスにおける課題解決はもちろんですが、人生において何かに悩んだ時や壁にぶち当たった時に読むと、解決の糸口が見つかります。また、松下幸之助の人柄は自分を見つめ直すきっかけにもなるため必読です。