火起こしは備長炭がおすすめ｜火がつかない！着火のコツは？オガ備長炭も

近年キャンプの人気が高まり、非日常を楽しむ方が増えています。キャンプに慣れてくると、上級者向けの道具を使ってみたいですよね。使い勝手のいい炭を使いたい方は、備長炭がおすすめです。

備長炭は高火力で安定しているので、おいしい料理を作れます。他の炭より価格が高めですが、再利用しやすいので上手に扱えばコストも抑えられます。また、炭をこまめに足す手間がかからないため、ゆっくりと火を楽しみたい方に最適です。

しかし、備長炭は炭起こしが難しく、扱いを間違えると爆跳のリスクもあります。備長炭の使い方や特徴がわからず、不安な方も多いですよね。そこで本記事では、オガ炭・黒炭などの備長炭の特徴や、火起こし器・ガスバーナーなどを使った簡単な着火のコツをご紹介します。

• 火持ちがいい

最大6時間とかなり長く火持ちするため、火を起こした後に頻繁に炭を足すという手間がかかりません。肌寒い季節でのキャンプや長時間のバーベキューをする場面などで大活躍します。

• 高い火力

多くの飲食店でも使用されるほど火力が安定しています。特に、バーベキューでは肉を調理する機会が多いので、火力が高いと安心です。

• 複数回使用できる

火消しつぼに入れて消火し、よく乾かせば複数回使い回すこともできます。備長炭を使用するときは、炭を持ち帰る準備もしておきましょう。

• 火起こしが大変

他の炭より着火が難しく、火起こしに不慣れな初心者は「火がつかない」と使いにくく感じる場合もあります。火起こし方法をしっかり確認しましょう。

• 爆跳しやすい

備長炭は水分を吸収しやすく、着火の際に爆跳が起きやすいです。爆跳は一気に過熱したときに炭内部の水分が膨張する現象で、炭が弾けてケガする可能性があります。

• 価格が高い

他の炭より高価で、特に国産品は高級なものが多いです。キャンプの予算をしっかり考えましょう。

【特徴】

• ホームセンターでバーベキュー用として売られている
• 価格が安い
• マングローブなどが原料
• 着火しやすい
• 燃焼時間が1～2時間程度と短い
• 火力コントロールが難しい
• 煙が多い
• においが強め

ホームセンターなどでお手頃価格で売っているので購入しやすいマングローブ炭。着火しやすいため、火起こしの苦、バーベキュー用にはもう少し煙やにおいの少ない炭を選びましょう。

【特徴】

• ホームセンター・100均など幅広い場所で販売されている
• 着火が簡単で火が回りやすい
• 価格が安い
• 最大火力が高い
• 爆跳が起こりにくい
• 火持ちが悪い
• 煙が出やすく臭いがある

黒炭は火起こし初心者やコストを重視する方におすすめです。すぐに燃えて最大火力が高いので、火で炙るような料理に向いています。ただし、定期的に炭を足す手間がかかり、煙が出やすく臭いもあるため、高品質な黒炭を選ぶのがおすすめです。

【特徴】

• 火力が高い
• 火持ちがいい
• 火起こしが簡単
• 爆跳の心配がほとんどない
• 灰が出にくい

オガ炭（オガ備長炭）はコスパを重視する方におすすめです。火がつきやすいので初心者でもスムーズに火起こしができます。火力が高く火持ちもいいので、料理がしやすく火力調整も簡単です。

また、急に火を入れても爆跳が起きにくいので、安心して使用できます。デメリットらしいデメリットがなく、飲食店からアウトドアまで幅広い用途で使われています。

【特徴】

• 火力が高い
• 火持ちがいい
• 再利用しやすい
• 火起こしが大変
• 爆跳が起きやすい
• 価格が高い

白炭は高頻度で炭を使う方や一日中火を使う方におすすめです。カシのような硬い木が使われているため、使用中に型崩れする心配がなく、複数回再利用できます。

また、火力が高く燃焼時間も長いので、安定して料理ができます。ただし、火がつきにくく爆跳が起きやすいので、初心者には扱いにくいです。

キャンプに慣れるまでは、キャンプに必要な炭の量はどの程度なのかわかりませんよね。一般的な目安として、大人1人に炭1kg、バーベキュー1時間で炭1kgと言われます。

大人ソロキャンプなら炭1kg、4人家族のファミリーキャンプなら炭3～4kg程度です。また、バーベキューコンロ2台で3時間のバーベキューをする場合は、6kgが目安です。バーベキューコンロの大きさなどでも変わりますし、炭が不足すると不便なので、少し多めに持っていきましょう。

1. コンロに着火剤を置く
2. 周りを火起こし器で囲む
3. 火起こし器の7割程度の量の備長炭を立てて入れる
4. 着火剤に火をつけて炭に火が回るまで放置する
5. 火が大きくなってきたら空気を送る

備長炭は着火しにくい炭ですが、火起こし器を使えば簡単に着火できます。空気が通りやすいように備長炭を立てて、ある程度隙間をあけておくのがポイントです。火起こし器は2,000〜5,000円程度で購入できます。

火おこし器がいらない方はアルミホイルで代用するのがおすすめです。アルミホイルを使った煙突を作れば、火おこし器がなくても火を起こせます。煙突による効果でウチワで扇ぐ必要もないため、気になる方は試してみてください。

1. 着火剤を置く
2. 周りに備長炭を井桁に組む
3. 着火剤に火をつける
4. しっかり炭に燃え広がったら炭を足す

火起こし器を使わない場合は、炭を井桁に組むのがポイントです。井桁に組むと新しい空気が入りやすくなります。ただし、火起こし器より効率が悪いので、火を消さない程度にしっかり風を送りましょう。

また、小さな炭から順に使っていくのも大切です。大きな炭は火がつきにくいので、小さな炭がしっかり燃えてから追加しましょう。

火起こしを始めてから着火までにかかる時間は、一般的に20～30分と言われます。また、炭の最高出力は、炭に完全に火が付いてから30～60分後です。そのため、食事をしたい時間の1時間以上前から火を起こす段取りをしておきましょう。慣れない初心者は、さらに余裕をもって始めるといいですね。

1. 着火剤を1番下に置く
2. 炭を立てて置く
3. バーナーを使って着火剤に火をつける
4. 七輪に搭載されている風口を開放して放置する

七輪・バーナーを使うのもおすすめです。七輪も火起こし器のように煙突効果を利用できるアイテムで、本体に熱が溜まるので炭の量を節約できます。バーナーは高火力なので、着火剤を使わなくても炭に火をつけられ、風の強い日でもしっかり着火できます。

着火剤がないときに活躍するのが新聞紙や牛乳パックです。どちらも紙製で火がつきやすく、スムーズに火起こしができます。

【牛乳パックの使い方】

1. 牛乳パックを細長く切って巻いておく
2. 牛乳パックを置いて周りを炭で囲む
3. 牛乳パックに着火する

【新聞紙の使い方】

1. 新聞紙を棒状に巻く
2. 巻いた新聞紙を井桁に組む
3. 周りに小さな炭を置く
4. 井桁の最下段にある新聞紙に火をつける
5. 新聞紙が燃え尽きるまで放置する
6. 炭が燃えているか確認し、大きめの炭を上に置いて火力を上げる

カセットコンロを使った火起こしはとても危険です。実際に爆発事故が多数発生していて、カセットコンロの説明書にも記載があります。火起こしにカセットコンロを使うのは厳禁です。

【カセットコンロを使った火起こしが危険な理由】

• 着火した際に炭から放射熱が発生し、ボンベが加熱され爆発したり火が噴き出したりする
• 広範囲に破裂した部品や火が広がり、周りの人を巻き込む可能性がある

火消し方法を間違えると、爆跳や再利用できない原因になります。正しい火消し方法をご紹介します。

• 火消しつぼを使う

使い終わった炭をすぐに火消しつぼに入れ、蓋をして放置すれば消火できます。そのまま湿気が少ない場所に保管すれば再利用可能です。

• 水をかける

水をかければ確実にすばやく消化できます。ただし、湿った炭は火がつきにくく爆跳のリスクがあるので、しっかり乾燥させましょう。

室内で炭を使った料理を楽しむときは、必ず換気扇の下で火を扱い、窓・換気扇を総動員して換気をしましょう。換気がしっかり行われていないと不完全燃焼が発生し、一酸化炭素中毒で最悪の場合は死に至ります。

【室内で備長炭を使うときに用意すべきもの】

• 一酸化炭素チェッカー：一酸化炭素が発生していないか確認できる
• 七輪：少ない炭で調理ができる

備長炭は火がつきにくく取り扱いも難しいので、避ける初心者も多いです。しかし、火起こしのコツや炭の特徴をしっかり把握すれば、優れた燃焼時間・火力を活かして簡単においしい食事を楽しめます。本記事を参考に、備長炭の取り扱いをマスターしましょう。