阿川佐和子さんの小説おすすめ10選｜魅力を解説！『娘の味』『聞く力』などエッセイも人気

阿川佐和子さんは、テレビ番組の司会・コメンテーター・CM出演などその活動は多岐に渡り、まさにマルチタレントとして有名です。その軽妙な語り口から阿川佐和子さんのファンになる人も少なくありません。

小説家・阿川裕之さんを父に持ち、ご自身も小説家・エッセイストとしてたくさんの作品を出版しています。ドラマ化・映画化もされており、ベストセラーとなった著書もありますので、どれから読めばいいのか迷う人も多いはずです。

そこでこの記事では、阿川佐和子さんの小説の魅力に触れ、作品の選び方や最新刊の情報をご紹介します。超話題作『聞く力』の魅力についてもご覧いただけますので、ぜひ最後までお読みください。

阿川佐和子さんは、小説の中の人物に生き生きとした生命力を与える天才です。今読んでいる小説の主人公は「もしかしたら、どこかで会ったかもしれない」と思わせる親近感を作り出せるのは阿川佐和子さんならではです。

そうかと思えば、正義感に燃えた主人公が事件を解決していくといった物語は、日頃のストレスをも忘れさせてくれる軽快さがあります。阿川佐和子さんの本を読めば、きっとあなたも「天晴れ！」と叫びたくなる気持ちを抑えられなくなるはずです。

坪田譲治文学賞を受賞した『ウメ子』は、阿川佐和子さん初の長編小説です。まるでご自身の幼少期を描いたような作品で、阿川佐和子さんの人となりと重ね合わせるとより楽しめる作品です。キラキラと輝く主人公・ウメ子の毎日は読者にドキドキ感を与えてくれます。

また、『婚約のあとで』では、島田恋愛文学賞を受賞しています。7人の女性たちの恋愛・婚約がテーマで、まるでオムニバスドラマを見ているような展開です。人生の選択に迫られた時に読みたい1冊です

ドラマ化された小説といえば、やはり『正義のセ』です。小説はシリーズ化されており、間違いなく阿川佐和子さんの超人気作です。タイトル通り正義感の強い主人公が、仕事も恋も強く生きていこうとするストーリーとなっています。

2005年に発表されたコメディー小説『スープ・オペラ』は映画化されており、阿川佐和子さんが描く風変わりな登場人物たちがスクリーンの中で生き生きと息づいています。小説が苦手な人は映像から阿川佐和子ワールドに入ってみるのもおすすめです。

長編小説でガッツリと阿川佐和子さんの世界観を楽しみたい方におすすめなのが『ことことこーこ』です。離婚したばかりの長女が仕事に生きようとした矢先、親の介護に振り回される奮闘記です。年を取るにつけ変化する親子関係がユーモラスたっぷりに描かれています。

短編小説でおすすめなのが『恋する音楽小説』です。誰もが知っている名曲の裏側を史実と想像を織り交ぜながら書かれた物語が19話収録されています。音楽が好きな人もそうでない人も楽しめること間違いなしの作品です。

『ばあさんは15歳』は読売新聞に連載されていた小説です。東京タワーのエレベーター内に閉じ込められたおばあさんと孫・奈緒のお話。やっと解放、しかしおばあさんが15歳だった時代にタイムスリップするファンタジー小説です。

平成と昭和のギャップもおもしろいし、奈緒と15歳のおばあさんとの交流も夢があります。平成の女子中学生の奈緒が発する「ヤバイ」とか「マジっすか」などの言葉も昭和にミスマッチで笑えます。ハラハラドキドキ、そして温かな気持ちになれる作品です。

2022年、阿川佐和子さんの最新作は『ブータン、世界で一番幸せな女の子』です。中学生の同級生だったブータンは主人公の記憶から消えていたのに、40代手前になって突然目の前に現れます。ブータンを巡って、旧友たちが交錯するお話です。

忙しい毎日を過ごしていると、友達の存在など忘れてしまいがちです。この小説を読めば、あなたにも幸せを運んでくれるブータンのような存在の友達を思い出すかもしれません。

阿川佐和子さんは婦人公論でエッセイの連載をするなどエッセイストとしても著名です。特に『聞く力』は170万部を突破するベストセラーになりました。また、お母様のレシピを作って食べるグルメエッセイ『娘の味・残るは食欲』もあります。

あまり考えさせられる内容ではなく、読むだけでストレス発散できる内容が多いのも阿川佐和子さんのエッセイの特徴です。お気に入りを見つけて、愛読書に加えてみませんか？

阿川佐和子さんの小説やエッセイに共通する印象は、品のあるユーモアセンスです。ピックアップする言葉の一つひとつが面白く、知的で上品で、こんな言葉が使えたらと思わせられます。あなたも阿川佐和子さんの作品を読んで、ワードセンスを磨きませんか？