ゴシック小説のおすすめ10選｜ポーの名作もご紹介！ゴシックロマンスなど

小説は、私たちを異世界に連れていってくれるもの。おやすみの日に異世界感にどっぷりと浸かりたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方には「ゴシック小説」がおすすめです。

「ゴシック小説」とは、18世紀から19世紀ごろに流行した小説のことを指します。ゴシックとは中世ヨーロッパに建てられた建造物の様式や芸術作品を指す言葉ですが、これらの雰囲気をそのまま小説に反映させているのがゴシック小説です。

こちらの記事では、幻想的なゴシック小説の魅力について解説していきます。おすすめのゴシック小説も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

ゴシック小説の魅力はなんといっても格式高く仄暗い雰囲気です。ここからはマニアが唸るゴシック小説の魅力について具体的に解説していきます。

ゴシック小説の魅力の1つは、徐々に迫る不気味さです。ホラーというと、あからさまに怖い描写やびっくりする表現を目にする場合が多いと思います。しかし、ゴシック小説は読者を徐々に恐怖に陥れる表現が特徴なので、仄暗い雰囲気を楽しむことが可能です。

古典的で格式高い雰囲気は、「執事」や「お屋敷」などが登場する物語が好きな方におすすめです。ゴシック小説マニアは、このいい意味で堅苦しい雰囲気に魅せられているといっても過言ではないでしょう。

格式高く美しい言い回しは、他の小説にはない重厚な雰囲気を醸し出しています。

純愛よりもドロドロとした恋愛ストーリーが好きな方は、ぜひゴシック小説を手にとってみてください。単なる愛情だけではなく、登場人物のプライドが垣間見え、読者の心をざわつかせます。

家柄や立場、燃えたぎる執着心など健全なだけではない恋愛要素を楽しめますよ。

ここからはゴシック作品の名作を紹介します。映画化や舞台化された有名なタイトルも取り上げているので、ぜひ作品選びの参考にしてみてください。

「吸血鬼ドラキュラ」は吸血鬼に関する予備知識を持っている方も、そうでない方も楽しめる代表的なゴシック小説です。

日記帳で物語が進行するため、時系列がはっきりとしていて読みやすく、小説初心者の方でも楽に読み進められる作品。情景描写が鮮明なので、臨場感を感じられます。

18世紀から19世紀にかけてイギリスで流行したゴシックロマンスのひとつとして有名な「フランケンシュタイン」。科学技術を取り入れた作風は、ゴシック小説としてだけではなくSF小説としても評価されることとなります。

科学者の手によって生み出された怪物の話ですが、繊細な心を持った怪物の苦しみや孤独をひしひしと感じる作品です。

「嵐が丘」は文学的な表現が多く、小説慣れしている方におすすめです。とある屋敷で働いている家政婦の視点から物語が進んでいきます。登場人物全員が極端な性格で「執着」を強く感じる物語です。

世界の三大悲劇と呼ばれる作品なので、悲恋が好みの方は一度手に取ってみてください。

短い時間でゴシック小説を楽しみたい方は「アッシャー家の崩壊」がおすすめです。ゴシック短編小説の定番とも言えるこちらの作品は、かの有名なアメリカの小説家「エドガー・アラン・ポー」が執筆した名作。

じわじわと迫る恐怖感に「夜には読めない」という声も。不気味さを存分に味わいたい方にぴったりの作品です。

映画やミュージカルに起用されていることから、タイトルは目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。天使の歌声を持つクリスティーヌに恋をした怪人ですが、その愛情は次第に強まっていき、常軌を逸する執着へと変化していきます。

ありのままの自分を愛してくれる存在に心酔していく怪人の心情が細かく描写され、読み進めるのが苦しくなってしまう場面も。複雑で悲しいストーリーが読者の心を揺さぶります。

不気味な雰囲気の館を舞台に、憎しみに囚われた人々の物語。ゴシック小説らしく幽霊が登場するので、より恐怖を感じたい方は夜に楽しむのがおすすめです。

登場人物の中でも、生き生きと描写される幽霊によってさらに恐怖感が増すという声もありました。じっくりと読み込むことでイギリスのゴシックロマンスにのめり込めます。

いかがでしたか？こちらの記事では、格式高く不気味なゴシック小説の名作を紹介しました。小説にチャレンジすることで、映画や舞台を見て満足している方でも、より深く作品の内容を理解できます。現実世界から離れ、身の毛もよだつ恐怖を楽しみたい方は、ぜひこちらの記事を参考にしつつ作品を選んでみてください。