宮部みゆきの小説おすすめ20選｜読む順番は？中学生向けのおすすめ小説も紹介

推理小説やファンタジーを得意とする宮部みゆきの小説は、人気作品がたくさんありドラマ化や映画化されています。人気の作家さんであるため、単行本や文庫本がズラリと並んでいると迷ってしまい選べません。

宮部みゆきの小説と聞くとミステリーの印象が強いですが、それ以外のジャンルの作品も数多く執筆されています。描写が丁寧で女性ならではの視点もあり、本を読んでいても映像が浮かんでくるようです。最近では小説を原作にYOASOBI(ヨアソビ)が新曲を発表しており、直木賞作家とのコラボが話題になっています。その作家のひとりが宮部みゆきです。

そこで、宮部みゆきの小説で特におすすめの作品を紹介していきます。わかりやすくジャンル別におすすめを紹介しているので、好きなジャンルから読み始めると読みやすいです。さらに、人気のシリーズ物や短編小説も紹介しています。

1960年12月23日に東京で生また宮部みゆきは、ごく普通のサラリーマン家庭で育ちました。父親の影響で時代劇や大河ドラマを観て、中でも国盗り物語がお気に入りで戦国時代について学習しました。

意外にも小学校の頃は作文で褒められた経験はありません。小説を書き始めた時にワープロを打っているとストーリーが下りてきた話は有名です。1987年にオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビューし、以後数々のヒット作を生み出しています。

宮部みゆきの小説の魅力は、人物像の描き方です。宮部みゆきの作品に出てくる主人公は、繊細に心の描写がされており、非常に魅力的にうつります。不安などの気持ちを代弁して書いているため、読者は親近感を持つのです。読み始めると止まらないと言われ、ジャンルに関係なく「宮部みゆき」の名前だけで本を買っていくファンが多くいます。

多くの作品を執筆している宮部みゆきですが、初めて本を手に取る方はどれを買えばいいか迷ってしまいます。そこで、本を選ぶ際のいくつかの方法を紹介していきます。

こういったジャンルが好きと好みがはっきりしている方は、ジャンル別にみたおすすめの本から選んでください。普段読まないジャンルにあえて挑戦するのもおすすめです。

小説「過ぎ去りし王国の城」はデッサンされたヨーロッパの古城に自分を描いたため、その世界に主人公が入っていくファンタジーです。社会問題を織り交ぜたストーリーで、ファンタジーでありながら現実の問題とも向き合える作品に仕上がっています。SFの「蒲生邸事件」はドラマ化されている有名な作品です。

宮部みゆきといえば、ミステリーやサスペンスです。代表作といえば「火車」「レベル7」「模倣犯」ですが、他に「R.P.G」や「楽園」も一押しです。「R.P.G」はネット上に作られた疑似家族から事件が展開していきます。今のネット社会の闇や人間の孤独について考えさせられます。「楽園」は「模倣犯」に出てくる登場人物の一人を主人公にした物語です。

また、小中学生におすすめの青い鳥文庫では「ステップファザー・ステップ」「今夜は眠れない」など宮部みゆきの作品が紹介されています。夏休みの読書感想文に最適です。

時代小説「あかんべえ」は、料理屋「ふねや」に集まるもののけが現れるところから始まるストーリーです。どうして主人公のおりんにだけお化けが見えるのか、その真相を探っていきます。ラストは不気味なストーリーから始まったとは思えない感動が待っています。

小説が原作でドラマや映画化されたものから見るのがおすすめです。映像から見てもいいですし、小説を読んでどのように映像化されたのかを見るのも面白いです。主人公を誰が演じているのかも見どころになります。

「このミステリーがすごい!」で第2位にランクインした作品です。同級生が転落死した謎を解明するため、校内裁判を行う中学生がメインのストーリーです。2015年に映画化され、翌年韓国でテレビドラマ化されました。さらに、2021年にWOWOWにて日本でもドラマ化された人気作品です。

現代ミステリーで、杉村三郎シリーズのひとつとしてドラマ化されました。ある日、会社を解雇されたアルバイトの女性に翻弄される物語で、人の心の負の部分を描いた作品です。人間の怖さが垣間見え恐怖さえ感じてしまいます。この作品は吉川英治文学賞を受賞しています。

1994年と2012年にテレビドラマ化された作品です。記憶を失くした二人の腕には「level7」の文字が書かれています。目がさめた部屋には見覚えがなく、札束の入ったスーツケースと拳銃、血の付いたタオルが置いてあるところから物語は始まります。サスペンスとして人気のある作品です。

テレビドラマ化だけでなく、映画化もされた作品です。消費者金融をテーマにした物語で、多重債務に苦しむ女性を中心に描かされています。普通の人間がマイホームやカードの利用によって追い詰められていく物語は、特別な人達ではなく意外と身近な問題であると思わせる作品です。

日本推理サスペンス大賞を受賞し、これまで2度ドラマ化されています。3人の別々に起こった死は、じつは無関係ではなく仕組まれたものだった。そして、4人目の犠牲者にも魔の手が伸びていた。サスペンスなのにどこかホロリとしてしまうストーリーに仕上がっています。

毎日出版文化賞特別賞、芸術選奨文部科学大臣賞文学部門をそれぞれ受賞しています。2002年に映画化、2016年にはテレビドラマ化されました。天才と自称する犯罪者が暴走していく姿を描く作品です。犯罪被害者と加害者の両方の視点が描写され、最後まで飽きさせません。

長編推理小説で直木三十五賞を受賞しています。2004年にWOWOWにてドラマ化され、2012年にスペシャルドラマ企画として放映されています。とある高級マンションで起きた凄惨な殺人事件を軸に、誰が殺したのか、事件はなぜ起こったのかを追求していくストーリーです。

探っていくうちに殺された4人は実は家族ではなかった事実が判明し、数々の謎が浮かび上がります。謎を追いながら最後まで一気に読める作品です。

数々のシリーズ作を執筆している中で、特に人気の本を紹介します。映像化されているものもあり、どれもファンが多い作品です。

宮部みゆきのデビュー作となる長編ミステリーで「パーフェクト・ブルー」「心とろかすようなマサの事件簿」を収録しています。「パーフェクト・ブルー」はドラマ化もされています。元警察犬のマサの視線を通して語られる人間味あふれるストーリーです。

SF小説で全4巻発売されています。夢の中にいる怪物と戦うドリームバスターの物語です。壮大な物語はゲームのようでマンガのような世界観が魅力です。宮部みゆきのミステリーが好きな方は、このようなジャンルも描けるのかと驚きます。

宮部みゆきの推理小説です。私立探偵である杉村三郎を主人公としたストーリーです。単行本は「誰かSomebody」「名もなき毒」「ペテロの葬列」「ソロモンの偽証」「希望荘」「昨日がなければ明日もない」。ドラマ化もされており、人気シリーズのひとつです。

長編が苦手な方は、宮部みゆきの短編小説がおすすめです。ユーモアのある会話が楽しめる「淋しい狩人」、宮部みゆきの真骨頂であるミステリーなら「長い長い殺人」。また、7つの物語が綴られた「地下街の雨」などサクッと読める小説です。

「ほのぼのお徒歩日記」は、赤穂浪士討ち入り後の道のりや島流しの行きつくルートを宮部みゆき自身が歩き、食べて語ります。読みやすく同じ場所に行ってみたくなる本です。エッセイでも宮部みゆきの文章力がわかる一冊です。また、絵本も手掛けており、タイトルは「悪い本」とインパクトがあります。大人も読みたくなる絵本です。

宮部みゆきの本は、どのような順番で読むといいのか気になります。全ての本を網羅するなら刊行順がおすすめです。刊行順に読めば、作風の変化や新しいジャンルへの挑戦がわかります。1989年の「パーフェクト・ブルー」から「魔術はささやく」と順番に読むのがおすすめです。宮部みゆきの公式ホームページ「大極宮」では本の内容や新刊がチェックできます。

ヒット作を次々に生み出す宮部みゆきの小説は、色々なジャンルが楽しめる所が嬉しいメリットです。得意なミステリーだけでなく、ファンタジーや社会派など幅広い読者層が楽しめます。宮部みゆきの作品を、まずは一冊手に取ってみてください。