我孫子武丸さんの小説おすすめ10選｜幅広いジャンルの小説を残す多彩な小説家！

ワクワクとドキドキの展開で、読む始めたら止まらなくなる推理小説。複雑なトリックや驚くようなラストや犯人あて・本格ミステリーを楽しみたいと思っている方におすすめなのが「我孫子武丸」の小説です。

我孫子武丸の小説は、探偵が登場する王道の殺人事件ものから、猟奇殺人者が次々に人を襲うサイコホラー、恋愛要素もある女性視点の推理ものや、高校生が事件に巻き込まれる青春ストーリーまでさまざまなジャンルが楽しめます。

この記事では、我孫子武丸の小説の特徴や人気シリーズ・おすすめ作品などをご紹介します。我孫子武丸は小説だけでなく、ゲームシナリオや漫画シナリオなど幅広い活躍を見せているので、チェックしてみましょう。

ミステリー作家として人気が高い我孫子武丸（読み方は『あびこたけまる』）。デビュー作は後にシリーズとなる『8の殺人』で、主に推理ミステリーものを手掛けています。その後、サウンドノベルゲーム『かまいたちの夜』でシナリオを担当し、本作が大ヒットし一気に知名度を上げています。

近年では作家活動以外にも、マーダーミステリー講義の開催がTwitterで公表され、幅広いジャンルで話題を集めています。

ミステリー作品にも細かいジャンルがありますが、我孫子武丸の小説は作風やジャンルが幅広いのが特徴です。探偵や刑事が登場する本格推理ものや、グロテスクな猟奇殺人もの・学生の青春ストーリーなど、さまざまな作風が楽しめます。まるで女性が執筆しているような、恋愛要素がある作品もあります。

我孫子武丸の小説の登場人物は、心理描写が細やかでキャラについ感情移入してしまいます。さらに詳しい状況描写は、実際に殺人を見ているのではと思うほどリアルに表現されています。キャラが置かれている状況が分かりやすく、グイグイ物語に引き込まれるのが魅力です。

我孫子武丸の小説は、ラストに意外な犯人像や驚きの事実の発覚で、衝撃の結末を迎える作品が多いです。見事な伏線回収やどんでん返しで、「あれはこういう意味だったんだ！」という驚きとともに、何度も読み返したくなる魅力があります。推理しながらミステリーを楽しみたい方におすすめです。

我孫子武丸の小説の最高傑作にして代表作となるのが『殺戮にいたる病』です。主人公は女性との愛を求め、次々に猟奇殺人を起こすサイコキラー・蒲生稔。物語は逮捕シーンから始まり、今までの彼の一般人のように振る舞う様子と、異常な思考が描かれます。

スピーディーな展開でサクサク読みやすく、多くの伏線や犯人の細やかな心理描写が見事に表現されています。ラストの展開には誰もが驚き、また読み返したくなります。

作品名でもある『探偵映画』という映画の撮影中に、監督が失踪してしまいます。撮影を続けようにも、映画の犯人もラストも監督知らず、スタッフや俳優たちは困惑。犯人を推理しつつも、俳優たちは映画のメインキャストになりたいために、自分が犯人だとそれぞれ主張を始めます。

劇中劇スタイルの作品で、ライトな読み味で推理要素が楽しめるので、我孫子武丸の小説が初めての方におすすめです。

『弥勒の手』は、2人の主人公の視点から語られる、本格ミステリー作品です。妻を殺害された刑事と、妻が失踪してしまった高校教師が、目的のために調べるうちにある新興宗教に辿り着きます。2人の主人公が交錯し、徐々に真相が明らかになっていくのは圧巻です。綿密なトリックや予想外のラストに目が離せなくなります。

我孫子武丸のデビュー作となるのが『8の殺人』です。本作は速水三兄弟シリーズとして、『0の殺人』『メビウスの殺人』の3部作になります。本格推理ミステリー小説で、主人公は長男の速水警部補と弟と妹が探偵役として登場します。3兄弟の掛け合いが楽しく、読みやすい作品です。

人形シリーズは『人形はこたつで推理する』『人形は遠足で推理する』『人形は眠れない』『人形はライブハウスで推理する』の4作品が出ている、人気の推理ものシリーズです。幼稚園に努める妹尾睦月と、腹話術師の朝永嘉夫に加え、腹話術人形の鞠夫がさまざまな事件を解決します。

睦月の視点でストーリーは進み、ほっこりするような恋愛も楽しめるので女性におすすめです。

凛の弦音シリーズは『凛の弦音』と新作である『残心 凛の弦音』の2作品のシリーズです。成人が主人公の作品が多い我孫子武丸の小説の中では珍しく、高校生女子が主人公。弓道一筋の篠崎凛が、事件に巻き込まれながらも成長していく、青春ストーリーです。爽やかな読後感で学生さんにもおすすめです。

我孫子武丸は雑誌にも短編を執筆しており、それらは『たけまる文庫』『小説たけまる増刊号』として短編集で販売されています。1冊に複数のエピソードが収録されており、さまざまなジャンルの作品が楽しめます。手軽に読めるので、空き時間や移動時間の読書におすすめです。

我孫子武丸は、サウンドノベルゲーム『かまいたちの夜』シリーズのシナリオ担当で、ゲーム業界で高い名声を得ています。他にも推理ミステリーゲーム『トリックロジック』シリーズのシナリオライターとしても活躍しました。

特に初代かまいたちの夜のシナリオ完成度は素晴らしく、ゲームから我孫子武丸のファンになる方も多数。ゲームは選択肢によって違った展開が楽しめるので、興味がある方はプレイしてみましょう。

我孫子武丸は、原作者として漫画のシナリオも担当しています。作品は『探偵になるための893の方法』や、『監禁探偵』などが挙げられます。監禁探偵は漫画がヒットし、映画化や我孫子武丸が自ら小説化し話題を集めています。漫画作品は小説が苦手な方でも読みやすく、お子様にもおすすめです。

我孫子武丸の小説は、驚くようなラストの展開で綿密なトリックや多くの伏線など、読みごたえがあるのが魅力です。幅広いジャンルの作品があるので、好みに合わせて選べます。我孫子武丸の小説で、本格ミステリーをどっぷり楽しみましょう。