山田太一のおすすめ小説7選｜傑作ドラマを手掛けた脚本家のおすすめ小説は？

1970年代辺りからテレビドラマをリアルタイムで視聴していた方は、脚本家山田太一の名前を聞いて、すぐドラマのタイトルが思い浮かぶ方も多いはずです。著者はドラマ黄金期に数々の作品を生み出してきました。

山田太一は、東京浅草生まれで、幼いときに戦争も経験しています。脚本家兼小説家でもある著者は、作品を書くばかりだけでなく筋金入りの読書家です。

今回は、テレビやラジオなどでドラマ化された名作ヒット作品やシリーズ、さまざまな文学賞を受賞した作品などからおすすめのものを厳選してご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

脚本家山田太一は、1934年東京浅草（現東京都台東区）の生まれです。1958年に早稲田大学教育学部の国語国文学科を卒業後に、松竹大船撮影所に入社しました。

1960年代前半から、映画をテレビドラマに脚色する仕事をはじめていきます。 1965年に松竹を退社して、フリーのシナリオライターとして活躍し、数多くのテレビドラマの脚本を手掛けていきます。

1970年代から約半世記にわたって、『岸辺のアルバム』（1977年）や『早春スケッチブック』（1983年）、 『ふぞろいの林檎たち』（1983年）など、数々の名作テレビドラマを生み出しました。1988年には『異人たちとの夏』で山本周五郎賞を受賞しています。

1970年代からドラマの作家性が強まり、ドラマ脚本家の仕事が知られていくようになりました。「1に脚本、2に役者、演出は3番目」といったドラマ界や映画界の定説があるように、脚本は大変重要なパートを担っています。

山田太一脚本の第1作目は、『男たちの旅路』（NHK）です。その後、ドラマの黄金期に入り、名作群と呼ばれる『想い出づくり。』（TBS）や『ふぞろいの林檎たち』（TBS）など数々のヒットドラマの脚本を手掛けています。

1970年代から約半世紀にわたって、数々のヒット作品を生み出してきた山田太一の小説の選び方をご紹介します。テレビでドラマ化された小説や多くの素晴らしい作品賞を受賞した小説が気になる方は、是非チェックしてみてください。

ホームドラマの話題作を次々と生み出し、多くの人の心に残る名作も数々あります。多くの名作から3作品を厳選しました。ドラマ化された小説が気になる方は、是非チェックしてみてください。

テレビドラマでは、1982年と2005年にテレビ朝日系列で放送され、ラジオドラマでは、2014年に放送され、舞台上演も行われました。

あらすじは、1981年のある日、平凡な家族が昭和19年の東京の戦争末期の時代にタイムスリップしてしまうSF設定の話です。戦時下なので、言論は統制され、食糧難で食べるものも不足している時代で、どのように生き延びるか、家族で話し合います。大空襲が街を襲い、次第に主人公が最後に見た街に絶望していく作品です。

1983年から1997年にかけてTBSで放送された長編のシリーズドラマです。俳優の中井貴一や時任三郎が出演し、視聴率も15％以上を超えたヒットドラマでした。

4流大学を舞台にした落ちこぼれの大学生の青春群像劇から、大人としてたくましく生きていく姿まで描いています。　題名の『ふぞろいの林檎たち』は、規格外で店頭に並べられないリンゴを落ちこぼれとして例えています。

人生の中での劣等感や仕事、恋愛などのさまざまな中で苦悩し、葛藤しながら現実を乗り越えていく作品です。

1977年から放送されたTBS系のテレビドラマで、優秀な作品として、ギャラクシー賞を受賞しています。視聴率はそれほどでもありませんでしたが、テレビドラマ史に残る名作とされています。

主人公は八千草薫さんが演じ、東京郊外の中流家庭を描いた物語です。一見幸せそうに見える家庭で、各人がさまざまな問題を抱えており、「家庭とは何だろう？」「親と子の関係はどうあるべきか」と考えさせられる作品です。

山田太一が作品で受賞した賞は、1974年芸術選奨新人賞から始まり、続いて優れたテレビドラマに与えられる『向田邦子賞』、日本の文学賞である『山本周五郎賞』、新潮文芸振興会が主催する学術賞の『小林秀雄賞』など数多く存在しています。受賞作品を厳選して2つ紹介します。

新潮社が主催する『山本周五郎賞』の第1回受賞作品です。この作品をもとに映画・演劇作品も作られました。

物語のあらすじは、妻子と別れてマンションで一人暮らしをしている人気シナリオライターが、生まれ育った東京浅草で、すでに交通事故で亡くなっているはずの両親に出会います。懐かしさで両親（異人）に頻繁に会うようになってから、主人公の体が衰弱し、死に近づくようになっていく不思議なストーリーです。

新潮文芸振興会が主催する学術賞の『小林秀雄賞』を受賞した山田太一の作品です。

山田太一自身が育った東京浅草での幼い日々の思い出、父母や戦時中に早世した兄、木下恵介の助監督を務めた松竹大船撮影所時代の出来事、読書好きな筆者とともに切ない記憶をたどって回想する作品です。

山田太一は1970年代から半世紀にわたって、数々のヒットドラマの脚本や受賞作品を手掛けてきました。心に残る作品や気に入った作品は、見つかりましたか？数々の名台詞や名場面を生み出してきた山田太一の小説を是非読んでみてください。