押見修造のおすすめ漫画10選｜話題の天才漫画家！妻や新作情報もあわせて解説

「思春期の青春ストーリーが読みたい」「人間の内側を描くドロドロ展開が好き」という方におすすめしたいのが、押見修造の漫画です。押見修造は、アニメ化もした『惡の華』・母親の歪んだ愛情にゾクゾクする『血の轍』・『ハピネス』・『おかえりアリス』・『漂流ネットカフェ』などの数々のヒット作があり、現在は『血の轍(わだち)』などを連載中です。

押見修造の漫画には、思春期の悩みや葛藤などの綿密な心情が描かれ、圧倒的な表現力が魅力です。人間の暗い部分を容赦なく描いていき、自身の過去のトラウマ体験が色濃く作品に反映されています。

この記事では、天才漫画家押見修造の漫画の魅力・妻について・選び方・おすすめ作品などをご紹介します。「ゾワゾワする・気持ち悪いけど読むのが止まらない」と言われる、押見修造の漫画をチェックしてみましょう。

押見修造は、1981年群馬県桐生市で生を受け、地元の小学校や中学校・県立高校で学びました。小さい頃は内気で、絵を描くのが好きな少年時代を送り、小学校の頃は漫画に興味を持ち、ギャグ漫画を描いていました。

中学時代は、好きな女の子に片思いしているようなタイプの生徒で、女の子と付き合うことがあっても長続きせず、自分は恋愛ができない人間だという劣等感を持つようなったようです。また吃音を患い、人にうまく言えず表現できないことを漫画に描いて発散させ、それが漫画家になる原点になったとのことです。

高校卒業後は早稲田大学第一文学部入学し、在学中に描いた『夢の花園』が2002年に「ちばてつや賞ヤング部門優秀新人賞」を受賞しました。その後大学を中退し漫画家としてデビューし、22歳で妻帯しました。奥さんとのエピソードなどは、後述の「押見修造のQ&A」を参照してください。氏の代表作には『惡の華』があり映像化もされ、現在活躍する人気漫画家の一人となっています。

押見修造の漫画は、人間の嫌な内面や心の闇・葛藤が綿密に描かれているのが特徴です。押見修造の思春期の頃の思いや悩みが、作品に色濃く描かれています。独特な表現力で、恐怖やモヤモヤ感・気持ち悪さを感じながらも、どんどん読み進んでしまう不思議な魅力があります。

押見修造の漫画は、多くの作品が日本人の学生たちが主人公です。舞台は日常的な生活空間であり、リアリティのある学生生活から、一転して異世界転移ものや吸血鬼ものなどファンタジー要素がある作品もあります。さまざまな世界観が楽しめるのも魅力です。

押見修造の漫画は、作品ごとに特徴がありテーマとなるジャンルも異なります。男性主人公は自己肯定感が低く内気なキャラが多いですが、女性主人公やヒロインはさまざまな特徴的なタイプが登場します。ピュアでかわいい女の子や、ミステリアスで憧れのヒロインや、どす黒い内面を持つ悪女などが挙げられます。

テーマとなるのは、吃音や毛深さなど思春期の悩みや、オマージュ作品・目覚めると好きな子になっていたなどの設定もあります。

押見修造の漫画は、作品によって画風が異なるのも特徴です。特に初期の作品と現在の作品では大きく異なり、同じ作者とは思えないほどです。最新作の『血の轍』では、主人公から見た視点で描かれているため、ぼやけたような描写が特徴的に表現されています。

『ファムファタル 押見修造画集』は、押見修造の漫画のイラストを収めた画集です。画風の変貌が気になる方は、チェックしてみましょう。

押見修造の漫画は、映像化されている作品も多いです。押見修造の代表作となる『惡の華』はアニメ化され、伊藤健太郎・玉城ティナのキャストによる実写映画化もされています。

他にも実写映画化作品は、南沙良主演の『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』、刈谷友衣子主演の『スイートプールサイド』、伊藤淳史主演の『漂流ネットカフェ』。『ぼくは麻理のなか』は、池田エライザと吉沢亮でドラマ化されています。

『惡の華』は押見修造の代表作となる人気作品で、2013年にアニメ化・2019年に実写映画化されています。主人公の男子中学生・春日は、クラスの美少女・佐伯に好意を持っており、衝動的に彼女の体操着を盗んでしまいます。

そこを女生徒の仲村に見られてしまったのをきっかけに、彼女から脅迫を受け無理難題を強いられる生活を送るようになっていまいます。思春期特有の不安定な心情や恋心・背徳感などが綿密に描かれ、3人のキャラたちの想いが交錯する、目が離せない展開が秀逸です。

『血の轍』は既刊13巻で連載中で、『このマンガがすごい』などの賞を受賞する人気作品です。主人公の静一と母の静子は、若干過保護ではあるものの一見すると平凡で仲のいい母子。ある日親戚らと行った山登りで、静子は甥っ子のしげるを崖から突き落としてしまいます。

しげるは一命をとりとめますが、母の殺人未遂を警察からかばった静一は、精神的ショックで吃音がひどくなります。母の異常な愛情や、静一がじわじわと追い詰められ心が死んでいく、精神的虐待が描かれるサイコサスペンス漫画です。

『ハピネス』は全10巻で完結済みの、和風ファンタジー作品です。主人公の誠は同級生からパシリにされているいじめられっ子。ある日謎の少女・ノラに首筋を噛まれてから血を欲するようになり、平凡な日々が一変してしまいます。

吸血鬼のようになってしまった誠は、いじめっ子にも立ち向かうようになっていきます。吸血鬼や不老不死をめぐるダークファンタジー作品で、魅力的な女性キャラに振り回される、気弱な主人公の葛藤が描かれます。

『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』は、全1巻で実写映画化されている作品です。主人公の大島志乃はうまく話せない病気をもつ女子高生。母音からはじまる言葉が話せず、入学時の自己紹介も大失敗してしまいます。

クラスメートに馬鹿にされ、もがき苦しみながらも友達ができ、友情を育む青春ストーリーです。押見修造自身が吃音で苦しんだ過去が色濃く表現され、考えさせられる作品です。

『ぼくは麻理のなか』は、全9巻・完結済みでドラマ化された人気作品です。主人公の小森は上京したものの、大学に行かず引きこもりがちな青年です。いつもコンビニで見かける女子高生・麻理に好意を寄せており、ある朝起きると小森は見知らぬ部屋で麻理の姿になっています。

麻理として生活を続けながら、元に戻る方法を模索するファンタジー作品です。何故小森は麻理になってしまったのか、麻理の精神はどこに行ってしまったのか、謎が謎を呼ぶ展開に目が離せません。

『漂流ネットカフェ』は、『漂流教室』のオマージュ作品として注目され、ドラマ化させている作品です。30歳を目前にした主人公のサラリーマン・土岐は仕事帰りに寄ったネットカフェで、初恋の女性・遠野と再会。

大雨で帰宅できなくなり、翌朝外にでると街はなくなり辺り一面湿原になっています。ネットカフェだけが異世界に転移してしまったような異様な状況の中で、20人のネットカフェ利用者たちと、困惑しながらも元の世界に戻る方法を模索するストーリーです。

押見修造は、現在はビッグコミックスペリオールとして『血の轍』、別冊少年マガジンの中で『おかえりアリス』を連載中で、この2作品が最新作となります。続きが気になる方は、雑誌もチェックしてみましょう。漫画雑誌は単行本化される前の、最新話を読める点が魅力です。

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押見修造は結婚している妻帯者です。妻は一般人で、名前や画像は公表されていません。押見修造の妻との生活ぶりやエピソードに関しては、作品に投影されているといった噂もあります。

『惡の華』の「このクソムシが！」や、「作文を書いてこい！」などの名ゼリフは、押見氏が妻からの実際のメールで言われたセリフなどを元にしていると言われています。他にも、グラビアアイドルの『仲村みう』にも影響を受けているようです。

押見修造の作品は、思春期の男女の心情を綿密に描き、モヤモヤ感や気持ち悪さを感じながらも、つい読みすすめてしまう魅力があります、現在の日本を舞台にしつつも、ファンタジー要素のある作品があるのも特徴です。押見修造の漫画で、人間味あふれる独特の世界観を楽しみましょう。