楳図かずおの漫画おすすめ15選｜洗礼・漂流教室など代表作も紹介

楳図かずおといえば、ホラー漫画の第一人者です。日本にホラー漫画が定着したのは、彼がいたからこそ。そんな楳図かずおの漫画は、いったいどんな作品なのか気になりませんか？

楳図かずおの漫画はSFやラブコメ・ギャグ漫画など多岐に渡ります。少年・少女・青年漫画と読者の対象もさまざま。どの作品にも共通しているのは、基本ホラーがベースになっていることです。

ホラーに特化した楳図かずおの作品は、傑作ばかりです。ヒット作も多く、ホラー好きなら知らない方はいないのではないでしょうか。そんな楳図かずおの漫画の魅力や特徴に、迫っていきたいと思います。

楳図かずおは、その外見からして個性的です。よく着ている赤と白のボーダーシャツは、海賊のイメージがあるため着ているといいます。なんでも、漫画家のほかになりたい職業は海賊だとコメントしているのだとか。

そんな赤と白のボーダーラインは、服だけでなく自宅の外装にも施されました。その奇抜な家は「まことちゃんハウス」と呼ばれており、近隣住民から「景観を損ねる」と訴えられたエピソードもあります。

楳図かずおは漫画家としてだけでなく、タレントや作詞家・作曲家など、マルチに活躍しています。2014年には77歳にして映画監督デビューを果たしました。映画のタイトルは『マザー』で、ストーリーは自身の母親をモデルにしています。

鬼才・楳図かずおだからこそ、マルチにクリエイティブな活動ができるといえます。

楳図かずおは、他の作品の影響を受けないために、漫画や映画・アニメなどの作品に全く触れない生活を送っています。その努力もあってか、楳図かずおの漫画はほかの作品にはない魅力に溢れています。

また、オリジナル性を追求するために、まだ誰も手をつけていない分野を開拓することも多いようです。

楳図かずおの漫画の最大の特徴は、あり得ないことをありそうに描いているところです。そうすることで、読者は現実に起こりそうな感覚に陥り、独特の気味の悪さを感じます。

そのため、楳図かずおの漫画では猟奇殺人のような単なる事件は起こりません。ストーリーに嘘や仕掛けが散りばめられています。

楳図かずおが描いた絵に見覚えがある方は多いのではないでしょうか。彼の絵は独特のタッチなので、1度見ると忘れられません。

キャラクターの表情のインパクトが強く、とくに驚いている表情や怯えている表情は迫力満点になっています。力強い絵のタッチも、大きな魅力の1つです。

週刊少女コミックで連載された『洗礼』。1996年には映画化も果たしています。かわいい絵柄からは想像もつかない、ホラー漫画です。

母親が娘の美貌を手に入れるため、自分の脳を娘に移植して乗っ取ろうとします。幽霊などではなく、人間の狂気を描いたサイコホラーです。

ビッグコミックスピリッツで1982年〜1986年に連載された『わたしは真悟』。町工場にある産業用ロボットが意思を持ち始め、進化していくストーリーです。

人工知能を取り扱った作品の先駆けで、海外でも高く評価されました。未開の地を新規開拓する、楳図かずおならではの作品となっています。

シリーズ1作目となる『愛の奇蹟』。このシリーズは、男女の愛がメインテーマの全7作品が収録されています。

第2話「愛の奇蹟」は、夫婦の愛を描いた切ないストーリーですが、ただ切ないだけではありません。人間の本質を突いた、想像の斜め上をいく展開になっています。人間の心の弱さについて考えさせられる内容です。

シリーズ2作目・『ドアの向こう』。このシリーズは、恐ろしい愛情を描いた全10作品が収録されています。

第4話「ドアの向こう」は、夫を狂おしいほど愛する妻の物語です。ある日、夫を愛するあまり疑心暗鬼になった妻は、夫を尾行します。すると、夫は見知らぬ家に入っていったのです。悲劇的な展開に目が離せません。

シリーズ3作目・『内なる仮面』。他のシリーズと同じく、愛がきっかけで壊れていく人間の様子が描かれています。

第7話「内なる仮面」は、妻の心の内を知りたい夫が、仮面をかぶって妻をつけ回します。しかし、あろうことか妻の心は次第に仮面の男に傾いていってしまうのです。人間の本性が垣間見える作品となっています。

いかがでしたか？本記事を読んでくださった方には、楳図かずおの魅力が伝わったはずです。どの漫画を読むか悩んでいる方は、ぜひ参考に選んでみましょう。以下の記事もあわせてご覧ください。