松本侑子の小説おすすめ12選｜『赤毛のアンシリーズ』や小説『性遍歴』も紹介！

日本初の全翻訳版「赤毛のアン」で一躍話題になった松本侑子は、翻訳家としての活動だけではなく、小説はもちろんエッセイなども手がけています。赤毛のアンシリーズでは、英詩などの英米文学と聖書からの引用を多く解明したことでも注目されました。

そんな松本侑子は赤毛のアンシリーズだけではなく、他の作品でも賞を受賞するなど小説家としてとても活躍されています。

今回は、松本侑子のプロフィールや代表作、新刊情報、そしておすすめの小説を紹介します。また、松本侑子のおすすめエッセイや無料で試し読みができるサービスについても紹介するので、最後までご覧ください。

松本侑子は、1963年に島根県出雲市で生まれました。1985年にはテレビ朝日の報道制作部に勤務し始め、ニュースステーションの初代お天気お姉さんに抜擢されます。

その後は、リポーターやキャスターをしながら作家活動に取り組み、「巨食症の明けない夜明け」にてすばる文学賞を受賞し、ベストセラーになりました。1988年には作家活動に専念するために、テレビ朝日を退職します。そこから、現在でも作家活動を続けているのです。

松本侑子の代表作といえばやはり「赤毛のアン」シリーズです。しかし、赤毛のアンだけではなく女性作家ならではの「愛・性」をテーマにした著書や文学賞を受賞した作品もあります。

「赤毛のアン」といえば、女子児童向けの読み物というイメージがありますが、松本侑子が翻訳を手掛けた「赤毛のアン」は大人でも楽しめて細かい仕掛けまで翻訳にこだわった作品です。

物語の翻訳もさることながら、登場人物が生活に使用した様式やカナダの歴史・郷土料理・さらには物語の中で登場する聖書の引用についても巻末にて紹介しています。とても事細かく翻訳されているため、「赤毛のアン」の世界観を堪能できる作品です。

さて、次に紹介するのは「愛・性」をテーマに描かれた下記の2作品です。女性ならではの視点や松本侑子の信念や大切にしていることに基づいて描かれています。

タイトルから既に興味がそそられる『性遍歴』は、2001年に出版された作品です。主人公の中3女子・麻美子が性の目覚めや性への好奇心、そして体の変化など性を通して成長していく物語です。

恋愛といえば「男女でするもの」という枠にはハマらず、セクシャルマイノリティな恋愛に焦点を当てられています。「性」とはなんなのか、こんなことを考えさせられるような作品です。

太宰治といえば女好きと今では有名なお話ですが、本作品では太宰治との大恋愛の果てに入水自殺をした山崎富栄の生涯が描かれています。

松本侑子が書いた『恋の蛍ー山崎富栄と太宰治』は、太宰治生誕100年の記念に執筆された作品です。愛人の一人として知られていた山崎富栄がどのような女性だったのかと、出生にまで遡って描かれています。太宰治のファンにとっても読まずにはいられない作品です。

冒頭でも紹介したデビュー作である『巨食症の明けない夜明け』は、集英社が主催の純文学文学賞「すばる賞」を受賞しています。

さらには、先ほど紹介した「恋の蛍ー山崎富栄と太宰治」は2010年に第29回新田次郎文学賞を受賞しています。この賞は、公益財団法人新田次郎記念会が主催する、形式を問わず歴史や現代、ノンフィクションなどを対象とした文学賞です。

2022年7月現在、2021年11月に文春文庫から発行された「炉辺荘のアン」が最新刊です。こちらの作品は、松本侑子の「赤毛のアンシリーズ」の「風柳壮のアン」に続く第6巻です。

34歳になったアンが美しい村の炉辺壮に暮らし、我が子に慕われる母の喜びや夫を愛し愛される幸せを感じながら、子供たちの成長や冒険を描いた物語です。

赤毛のアンシリーズを除くと、2020年に発行された「みすゞと雅輔」が最新刊になります。

小説家・松本侑子は、物語だけではなくエッセイ集もいくつか発行されています。赤毛のアンをさらに深掘りした以下2つのエッセイを紹介します。

こちらは2000年6月に集英社から発行された、赤毛のアンに関する時代背景や社会的要因などを読み解く、大人のための読本です。雑誌に連載されている『アン・シャーリーの憂うつ、そして夢』を大幅に加筆し訂正した作品になります。

『誰も知らない赤毛のアン〜背景を探る』では時代背景だけではなく、作者モンゴメリのまだ誰も知らない人生も解読されています。

『物語のおやつ』は2003年に出版された松本侑子のエッセイです。こちらは童話の世界や物語の世界に出てくる美味しいそうなおやつのレシピや写真が載っているエッセイです。

「赤毛のアン」に出てくる木いちご水や「ぐりとぐら」に出てくるカステラ、「あしながおじさん」に出てくるレモンゼリーなどなど美味しそうなおやつがたくさん記載せれています。

松本侑子の「赤毛のアンシリーズ」は、2022年7月現在でもすでに6巻が発行されています。また、赤毛のアンの翻訳は村岡花子も有名です。

「どう違うのだろう？」「どちらがいいのだろう」と迷ってしまう場合があります。そこで、無料の試し読みサービス「BookLive」を活用して試し読みをおすすめします。どちらの赤毛のアンが自分に合うか試してみるのもおすすめです。

いかがでしたか？児童向けのグリム童話や大人向けの赤毛のアンシリーズ、そして「性」に関する恋愛小説など、幅広く手がけている松本侑子の小説はどれも独特の世界観があります。赤毛のアンをもっと知りたい、女性の性を知りたいという方にとてもおすすめなので、ぜひ本記事を参考に、松本侑子の小説をお手にとってみてはいかがでしょうか。

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