高橋源一郎の小説おすすめ10選｜文章の書き方の本も人気！傑作『「悪」と戦う」など

小説家としてだけでなく評論家や文学者としての一面もある高橋源一郎は、その多才を活かして小説もさまざまなジャンルの作品を手がけています。パロディなども多く取り描いており、中には思わず笑ってしまうような作品まで幅広く手がけています。

また受賞歴もさまざまあり、谷崎潤一郎賞や三島由紀夫賞など受賞作品もあります。小説のタイトルも興味深いものばかりで、一体どのような内容なのか気になって、思わず手に取ってしまう方も多い傾向にあります。

今回はそんな独特の感性を文字で表現する高橋源一郎のおすすめ小説と選び方を、さまざまな観点からご紹介します。高橋源一郎の小説が好きな方はもちろん、面白そうなタイトルの小説を探している方も必見です。

高橋源一郎は、小説家であるかたわら、さまざまな活動をしています。たとえばNHKの公式サイトでは「高橋源一郎の飛ぶ教室」と題して、高橋源一郎がおすすめの1冊を毎回紹介しています。その番組内コーナー「ヒミツの本棚」で紹介された本は、わかりやすく公式サイトに掲載されています。

また2019年にはYouTubeも開設しており、作品を朗読したり雑談をしたりと短時間のものから長時間のものまでさまざまなものを配信しています。文字の世界だけでなくより幅広い年代が見やすいように多くの媒体を活用しているので、高橋源一郎を小説以外にも知りたい方におすすめです。

高橋源一郎はさまざまなジャンルの小説を手がけており、パロディをはじめ、ファンタジー要素の強いものや実際の歴史上の人物が登場するものなどとても豊富です。またそれぞれの小説の中で、物事をさまざまな方面から解釈した面白い小説が多いのが特徴です。

時間軸としては近代から現代にかけての作品が多く、明治時代の日本を舞台にしたものや海外を舞台にしたものなど、読む小説で時代や場所も異なり、違った世界観を楽しめます。1度ハマると全作読みたくなるほど魅力的な小説が揃っています。

高橋源一郎の作品を含め、小説を選ぶポイントをわかりやすく項目ごとに解説します。どんな小説を読もうか迷っている方も必見です。

本格的に小説を読もうと思っている方には、その著者を知れる有名作品から選んで読むのもおすすめです。どのような選び方があるのかご紹介します。

作家が小説家としてスタートしたデビュー作品は、その作家にとって原点といっても過言ではありません。あえてデビュー作品から最新作まで順番に読み進めていくと、その作家の小説家としての成長などを感じられる場合もあります。

高橋源一郎のデビュー作品である「さようなら、ギャングたち」は、群像新人長編小説賞の優秀賞を受賞しています。この作品は名前をもたない世界が舞台で、この作品を読んだ読者たちは、1度読んだらくせになり繰り返して読み返したくなる作品と高評価を得ています。

受賞作品やノミネート作品は、本屋などで目立つようにピックアップされており、大きな本屋でも探す手間が省けるほどです。そうした話題性のある作品は多くの方々が読む傾向にあり、読み終わった後の共通話題やコミュニケーションツールの1つとしても使えます。

中でも伊藤整文学賞を受賞した『日本文学盛衰史』は、一見長編小説かと思いきや物語の主人公に応じてテーマがそれぞれ異なっています。その主人公とは誰もが知る文豪たちで、パロディ大作といっても過言ではなく、コミカルで思わず笑ってしまうシーンも多々あります。

小説によって作品の長さも異なります。1冊で完結する小説もあれば、複数冊にまたがって描かれる小説もあります。ここでは大きくわけて3つのポイントから解説します。

短編小説は1日で読みきれるようなページ数の小説ですので、ちょっとした休憩や就寝前など隙間時間で小説を読みたい方におすすめです。またページ数が少ないので荷物が多い会社員や学生のバッグに収納しても、スペースをあまり取らず気軽に持ち運べます。

高橋源一郎さんの小説は長編小説が多いですが、まるで短編小説の集合体のような作りになっている作品も多く、さまざまな作品を1冊の中で読みたい方にはそちらもおすすめです。

中編小説は短編よりはページのボリュームがありますが長編よりは少ないので、きりのいい1章ずつなど自分の作れる時間に合わせて読める小説です。特に在宅ワークなどが増えている現在では、以前よりも読書をできる時間をもてる場合もあります。

中編小説と長編小説が多い高橋源一郎さんの作品の中でも、『一億三千万人のための 小説教室』は、小説家を目指している方におすすめです。高橋源一郎さんの小説教室は小説の書き方などではなく、小説の書き方を1人で見つける方法を伝授してくれる作品となっています。

長編小説によってはボリュームのある作品や、上中下など巻をまたいで描かれている壮大な作品も多く、その世界観に没入するのにぴったりな長さの小説です。長編小説のよさは物語が長く楽しめるだけでなく、その作家の世界観に長時間浸れる点です。

高橋源一郎さんの小説は長編小説が多く、高橋源一郎さんの世界観にじっくり浸れる作品が多いです。中でも『ゴーストバスターズ冒険小説』は、主人公2人がとあるゴーストを求めてアメリカ中を旅する話です。パロディ要素が満載で、長編ながらも読みやすい作品になっています。

小説には、さまざまなジャンルがあります。どのようなジャンルがあるか、主なものをいくつかピックアップしてご紹介します。

児童文学は学校の授業では学びきれないものを学ばせてくれるもので、高橋源一郎さんも『ゆっくりおやすみ、樹の下で』で初めて児童文学作品を手がけています。児童文学は表紙も子ども向けにカラフルなものが多く、手に取りやすいのが特徴です。子どもに大切なものを教えるジャンルでもあります。

歴史小説や時代小説には実際に存在していた歴史上の人物などが登場する小説もあり、戦国時代や江戸時代の幕末といった人気のある時代の作品も多いです。小説家によって描く視点や時代背景なども異なりますので、常に新しいストーリーを楽しめます。

先ほどもご紹介した『日本文学盛衰史』では、森鴎外や夏目漱石など有名な文豪たちのパロディが繰り広げられています。実際に読んだ読者の声として、パロディとしておもしろいとの声や、文学者としての想像力がすばらしいととても好評の小説です。

ファンタジー小説やSF小説の中にも細かくジャンルがわかれており、ファンタジーやSFとひと言で言っても幅広いのでこのジャンルだけでも長く楽しめます。漫画やアニメ・ゲームなどでこのジャンルが好きな方でも十分楽しめ、小説ならではの自分の想像力を使って楽しむので、より空想世界が広がります。

高橋源一郎さんの小説としては、『ペンギン村に陽は落ちて』がこのファンタジー小説の1冊として挙げられます。ペンギン村にある日ニコチャン大王が乗った宇宙船が不時着してからのできごとや、サザエさん・キン肉マンなどさまざまなキャラクターが出てくる作品です。

じんわりと心の奥底から温まるようなストーリーや、泣けるようなストーリーが読みたい方には感動小説がおすすめです。コロナ禍も重なり心温まる事柄がなかなかない今の世の中に、もってこいのジャンルの1つです。心を温めて落ちているものをふわりと包み込んで引き上げてくれるような感覚になります。

日本を舞台にした作品も多くありますが、より幅広い小説を楽しみたい方には、海外を舞台にした小説もおすすめです。小説の中には海外小説を和訳したものもありますので、海外小説が好きな方は、そちらを楽しむのもおすすめです。

時代背景や国によってもまったく雰囲気やストーリーが異なり、日本にはない海外ならではの雰囲気や壮大さを味わえます。

読みたい小説がいくつもあり、それを全部持っていくとなると収納スペースもとってしまいがちですが、電子書籍であればスマートフォンやタブレット1つで好きなだけ小説を読めます。中には電子書籍が読みやすいように設計されたタブレットもありますので、興味がある方は検討してみてください。

高橋源一郎さんの小説では、『さようなら、ギャングたち』や『悪と戦う』などさまざまな作品が電子書籍で読めます。

ここからは、高橋源一郎の代表的な作品をいくつかピックアップしてご紹介します。高橋源一郎の小説を初めて読もうと思っている方も必見です。

2010年に発売されたこちらの作品は、その当時の高橋源一郎自身が「今の自分には、これ以上の小説は書けない」と語ったほどの傑作です。本のタイトルを見るとスケールが大きいもののように感じますが、実はストーリーはごく身近に存在するものになっています。

語り手がとてもわかりやすく語っているので、普段は小説が苦手な方でも読みやすく、さらさらと読めてしまうほどです。実際にこの作品を読んだ読者の声にも表紙でお堅い話を覚悟したものの、いざ読み始めたらすぐに読めてしまったとの声も多い作品です。

高橋源一郎の描く『ジョン・レノン対火星人』は、言葉のキレもよく勢いがある文章ですので、読者も勢いよく読めるのが特徴です。精神的に深く傷ついた登場人物が織りなす、独特の世界観をもったストーリーです。見る視点によって感じ方が異なる奥深い作品に仕上がっています。

『さようならクリストファー・ロビン』は、第48回谷崎潤一郎賞を受賞した短編作品です。ストーリーは全部で6つあり、どの作品にも異なるキャラクターが登場します。有名な作品も多く、思わず考えさせられてしまう奥深く魅力的な作品です。

高橋源一郎は小説を自ら書くだけでなく、小説の書き方や読み方などを題材にした小説も手がけています。小説の初心者でも読みやすい入門書で、そのタイトルの通り小説の読み方・書き方・訳し方をわかりやすく解説しています。小説を多方面から楽しみたい方におすすめです。

高橋源一郎自身の考え方を知りたい方や、小説以外にも高橋源一郎の世界観に浸ってみたい方は、連載をチェックするのもおすすめです。小説以外にもウェブをはじめ雑誌・新聞など幅広く連載をしていますので、高橋源一郎の紡ぎ出す言葉の世界をより楽しめます。

集英社の公式に掲載されている「読むダイエット」をはじめ、毎日新聞の公式に掲載されている連載などがあります。

高橋源一郎の世界観は、小説のタイトルからもわかるように興味深いものが多く、1度はまると読みたくなる作品ばかりです。何かに熱中したりハマったりしてみたい方は、高橋源一郎の小説を読んでみるのもおすすめです。

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