伊藤計劃のおすすめ小説5選｜有名な『虐殺器官』『メタルギア・ソリッド』などご紹介

SF小説界の伝説的存在ともいえる伊藤計劃。日本のSF小説を語る際には欠かせない存在であり、処女作はゼロ年代日本SFのベストに挙げられています。SF小説界には「伊藤計劃以後」という言葉すら存在するほど、彼の存在は大きく偉大です。

伊藤計劃の小説は、全部で5作です。「屍者の帝国」「ハーモニー」「虐殺器官」の3作はアニメ映画化もされており、大人気ゲームシリーズ「メタルギア」のノベライズ作品も担当しました。

こちらでは、伊藤計劃の小説の選び方について解説します。伊藤計劃のおすすめ小説5選もご紹介しますので、ぜひ小説選びの参考にしてください。伊藤計劃の深みのある世界観を存分に楽しみましょう！

伊藤計劃は、日本のSF小説界の伝説ともいえる存在です。1999年に「ネイキッド」でアフタヌーン四季賞冬のコンテスト佳作を受賞すると、映画・SF評論ブログを開始。2006年に「虐殺器官」が第7回小松左京賞最終候補になったのをきっかけに作家デビューを果たし、「屍者の帝国」「ハーモニー」などの名作を生み出しました。

小説の世界観を存分に味わいたいなら、長編の作品がおすすめです。伊藤計劃の小説は長編が多く、伊藤計劃が描くディストピアな世界をたっぷり楽しめます。

長編小説は読むのに時間がかかるのでさっと読みたいときには不向きですが、時間をかけた分小説の世界に入り込み世界観を堪能できます。時間が取れるときにはぜひ長編小説を読んでください。

伊藤計劃の短編集は「The Indifference Engine」のみで、小説だけではなく漫画も収録された豪華な編成になっています。盟友である円城塔との合作「解説」や、「メタルギアソリッド3 スネークイーター」の後日譚を描いた「フォックスの葬送」など、別の角度からも伊藤計劃の世界を楽しめる作品が収録されています。

小説選びに迷った際は、映像化作品から選ぶのもおすすめです。伊藤計劃の作品では、「虐殺器官」「ハーモニー」「屍者の帝国」の3作がアニメ映画化されています。気に入った作品があれば小説・映画の両方をチェックすれば、世界観によりたっぷりと浸れ、小説版と映画版の異なる点も楽しめます。

伊藤計劃は、大人気ゲーム「メタルギア・ソリッド」のノベライズ作品も発表しています。ゲームを制作した小島秀夫の大ファンである伊藤計劃が手掛けた本作は、「メタルギア・サーガ」の大きな流れを追った構成です。

「メタルギア」シリーズのファンの方はもちろん、「メタルギア」シリーズを知らない人でも楽しめる一冊になっています。

虐殺器官は、伊藤計劃のデビュー作です。内戦や民族対立などが原因で虐殺起きる中、アメリカ情報軍の大尉が虐殺扇動者の暗殺命令を受けます。その過程で虐殺に関する器官の秘密を知った主人公を通し、個人が戦争・社会などに立ち向かっていく姿を描いています。

読者の心かき乱し、自分自身への疑いを抱かせほど濃厚な世界観を楽しめる作品です。

ハーモニーは、3人の少女たちを中心に描かれた長編小説です。人間が健康かつ幸福であるべきという考えの元管理化に置かれた世界の中で、主人公は大量の人間が自殺した事件をきっかけにテロ組織を追い始めます。

人間の在り方・生きることの意味を問うような名言もたくさん登場し、読後には命とは？幸福とは？と考えずにはいられない作品です。

屍者の帝国は、伊藤計劃が生前に書き残した冒頭の草稿を元に円城塔が長編小説の合作として完成させた作品です。屍体蘇生術が発達した19世紀、医学生ワトソンがイギリスの諜報員となった場面から物語が始まります。

屍体蘇生術によって動く屍者たちとの触れ合い・世界の謎を解いていく主人公を通し、人の魂の在処について問いかけます。

本作は、大人気ゲーム「メタルギア」シリーズのノベライズ作品です。初代「メタルギア・ソリッド」の主人公ソリッド・スネークが、残り僅かな命を燃やしながら歩む姿を描きます。ソリッド・スネークが抱える苦悩・悲しみがひしひしと伝わってくる本作は、「メタルギア」シリーズファン必見の一作です。

「The Indifference Engine」は、小説・漫画などさまざまな作品を詰め込んだ短編集です。ウガンダ内戦を題材にした表題作「The Indifference Engine」、「メタルギア ソリッド3 スネークイーター」の二次創作である「フォックスの葬送」などが収録されており、伊藤計劃の世界を存分に楽しめます。

伊藤計劃のおすすめ小説5選をご紹介しました。伊藤計劃はSF小説を語るうえで欠かせない存在です。ぜひこちらの記事を参考にして、お気に入りの小説を見つけてください。読者を引きつける魅力あふれる世界観を楽しみましょう！こちらもあわせてご覧ください。