こうの史代の漫画おすすめ10選｜原爆を扱った漫画や夫婦の生活を描いたものも

こうの史代は、戦争や震災をテーマにした漫画で有名な漫画家です。「この世界の片隅に」は映画・ドラマ化されており、知っている方や見たことのある方も多いのではないでしょうか？

戦争漫画というと怖いイメージもありますが、こうの史代の描く漫画には人々の前向きに生きる姿が描かれています。すでに映画を観た方も、より細かい描写が楽しめる漫画作品です。また、戦争だけでなく日常を描いた漫画も執筆しています。

本記事では、こうの史代作品の特徴や、作品の選び方を紹介します。また、おすすめの作品10選も紹介するので、こうの史代の漫画選びに、ぜひ参考にしてみてください。

こうの史代は1968年に広島で生まれた漫画家です。デビュー作は1995年に発表した「街角花だより」で、2004年の「夕凪の街 桜の国」で文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞と手塚治虫文化賞新生賞を受賞しました。

2009年に発表された代表作の「この世界の片隅に」は、映画化とドラマ化を果たしました。また、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しています。

こうの史代の漫画は、戦争や震災をテーマにした作品が多くあります。悲惨な過去の出来事を描きながらも、あたたかい絵柄で感動をもたらしてくれる作品群です。

漫画は長編から短編までさまざまで、中にはくすっと笑える4コマ漫画もあります。深い感動を生む作品から他愛ない日常の作品まであるので、気になる作品があれば手に取ってみてください。

「この世界の片隅に」は、嫁ぎ先の呉で戦争を体験する主人公すずの物語です。戦争漫画には怖い・悲惨なイメージがありますが、本作品はすずのほのぼのとした日常も描かれています。

過酷な状況でありながらも工夫して毎日を前向きに過ごす彼女たちに、勇気や希望を貰える作品です。作品の中ではためになる生活の知恵がところどころに散りばめられており、それも見どころの1つになっています。

「夕凪の街」と「桜の国」の2部構成になっている作品です。「夕凪の街」は原爆投下から10年後の日本に暮らす人々を描いた物語です。大切な人達を原爆で失い、罪悪感を抱えながら生きる女性が主人公です。

「桜の国」では、さらに原爆投下から年月が経った物語が描かれています。戦時中ではなくその後の物語を描くことで、より戦争の虚しさが感じられます。

「日の鳥」は東日本大震災から5年経った被災地を、鶏が飛びながら旅をする物語です。風景や街並みのデッサンがページに大きく描かれている本作は、物語だけでなく細かく描き込まれた絵も見どころです。鶏と共に辿る被災地はリアルさがありつつもどこかユーモラスで、こうの史代作品の魅力が感じられます。

天然な性格の妻・道と、すぐに浮気をする夫・宗助の物語です。浮気症の夫を持つ道は苦労が多いのかと思いきや、生来の天然な性格で軽やかに宗助をかわします。

最終的には夫の宗助が道に振り回されており、読者も想定外の展開に驚かされるでしょう。少し変わった夫婦の日常を面白く描く、ほのぼのとした漫画です。新装版もあるのでぜひチェックしてみてください。

セキセイインコのぴっぴらさんとキミ子の日々を描いた4コマ漫画です。ぴっぴらさんとの日常は驚きや発見で満ちています。こうの史代作品のほのぼのとした世界観が、存分に楽しめる内容です。子供から大人まで楽しめる作品なので、ぜひ読んでみてください。

妻を亡くした夫・参平は、息子夫婦と暮らしはじめます。そこで役立ったのが、妻が生前に書き記していた「さんさん録」という家庭の記録でした。

会社勤めで家事をしてこなかった参平は、「さんさん録」を見て妻の知恵や苦労を知ります。人々の暮らしをあたたかい眼差しで描くこうの史代作品の魅力が、本作にも溢れています。

こうの史代はキャラクターデザインも手掛けています。東日本大震災のチャリティーソング「花は咲く」のアニメーションでは、キャラクターデザインと絵コンテ原案を担当しています。

また、オタフクソースのアニメーション「わたしの名はオオタフクコ〜小さな幸せを、地球の幸せに。」のキャラクターデザインも担当していました。

こうの史代の漫画は、戦争や震災をテーマにしたものから日常を描いたものまで、幅広くあります。戦時中の人々を描いていても、どこかぬくもりや優しさを感じさせるのが、こうの史代作品の魅力です。また、ストーリーのみならず、細かいところまで丁寧に描かれた絵も見どころです。本記事を参考にして、ぜひ気になる作品を手に取ってみてください。こちらもあわせてご覧ください。