【2024年版】小路幸也の小説おすすめ10選｜『東京バンドワゴン』を読む順番も紹介！

小路（しょうじ）幸也は、友人・仲間・家族などをテーマに優しく希望を感じるような温かい作品を書く人気小説家です。執筆ジャンルには青春ものからSFまで幅広いラインアップがあり、シリーズ化している『東京バンドワゴン』も大人気です。

小路幸也の作風や文体には、人間と人間の関係性を柔らかく表現する特徴があります。人との関係に疲れてしまった方や新しい人間関係の構築を考えている方におすすめで、人と人とのつながりのよさに気付ける作品ばかりです。

この記事では、小路幸也の小説について、上手な作品の選び方・おすすめ作品のご紹介・人気シリーズ『東京バンドワゴン』を読む順番についてなどをわかりやすく丁寧にお伝えしていきます！

小路幸也は、1961年北海道の旭川市生まれで、旭川工業高等専門学校を経て、札幌の広告制作会社に就職しました。就職先でライターや編集者などをしていくうちに、自分だけの文章を書きたいと思い立ち、30歳から作家を志します。

41歳の頃、『空を見上げる古い歌を口ずさむ　pulp-town fiction』でメフィスト賞を受賞し、小説家デビューします。その後はいくつもシリーズ化作品を生み出し、癒しと希望とエンタメを合わせ持つ作風の作家として高評価を受けています。

小路幸也の作品の特徴といえば、だれもが口を揃えて「温かみを感じる・人と人とのつながりによさが見える」といった評価をします。青春ストーリーでは若者のみずみずしさ、ミステリーではワクワク感をキープしながら、すべての作品がハートフルにまとまっています。

たとえ主人公や主要キャラクターが子どもであっても、ひとりの人間として心理描写を丁寧に描き、他者とのふれあいによる心の中の移り変わりもじっくり表現します。

ここでは、小路幸也の作品から実際に読む小説を決めるヒントをお伝えします。小路幸也の小説を選ぶには「シリーズ化された作品」「それ以外の作品」で分けて考えるのが選びやすさにつながります。

小路幸也の作品は多くがシリーズ化されロングセラーになっています。その中から、代表的な3シリーズに関して詳しい情報をお伝えしていきます。ぜひ作品選びの参考にしてみてください。

小路幸也の代表シリーズ作ともいえる『東京バンドワゴン』シリーズは、連作短編推理小説です。2006年から現在まで毎年春に新刊が刊行され、4年に一度は必ず番外編が書かれている超ロングヒット小説シリーズです。

東京の下町で古本屋「東京バンドワゴン」を営む家族がさまざまな問題を解決していくストーリーとなっています。家族メンバーがみんな個性的で、各回のテーマに面白さがあって、ダイナミックなのに繊細な小説シリーズです。

『花咲小路』シリーズの舞台は、地方都市の商店街です。この商店街には、さまざまなユニークな住人がおり毎回いろいろな事件が起きますが、ハートフルに問題解決がなされていく流れのシリーズ小説です。

商店街の様子を語る語り手は、非番のおまわりさん・花屋さん・喫茶店・駐車場など、毎回変わります。花咲小路商店街で日々懸命にお店を切り盛りしながら、人とのふれあいを大事にする人々に注目です。

『ダイ』シリーズは、2008年・2012年・2014年・2016年にそれぞれ『モーニング』『コーヒーブルース』『ビタースイートワルツ』『スローバラード』の4作が刊行された回想を張り巡らせて描かれるシリーズ小説です。

葬儀に集まった「ダイ」を中心にした友人たちが、自殺をしたいと言ったひとりを止めるために過去のよかった思い出に心を馳せます。大人におすすめの、北千住の喫茶店「弓島珈琲」を舞台に展開するストーリーです。

シリーズ化以外の小路幸也の小説にも名作が多々あります。多くの感動作の中から、ここでは『東京公園』『娘の結婚』の2作品に的を絞って、詳しいあらすじや特徴をお伝えします。

『東京公園』は、カメラマン志望のケイジが、公園で出会った男性に男性の妻の動向を撮ってほしと依頼されたところからストーリーが進んでいく小説です。男性の心理や男性の妻の心理の謎から思わぬ展開になっていきます。

1枚の写真を撮る際に込められた撮った気持ち・撮られた気持ちなど、写真に写らない心のあり方を考えたくなる1冊です。カメラを通して感じる人々の心理描写が秀逸で引き込まれてしまう作品です。

『娘の結婚』は、娘を思う父親の気持ちがふんだんに詰まっている温かい小説です。ある日、娘から結婚相手を紹介された父親は、その相手の母親に覚えがあり、葛藤するストーリーとなっています。

静かに進んでいくストーリーですが、序盤の父親の心理のもやもやがラストに向かって晴れていく様子が堪能できます。娘の幸せを願うからこそ悩む父親の心理が手に取るほどわかると好評の小説です。

名作をコンスタントに発表する小路幸也の2022年新刊は、『花咲小路』シリーズの『花咲小路2丁目の寫眞館』・テレビ業界にまつわるエンタメを描く『テレビじゃん！』・『東京バンドワゴン』シリーズの『イエロー・サブマリン』と『ハロー・グッドバイ』など目白押しです。

他にも、『御挨拶』シリーズの『〈磯貝探偵事務所〉からのご挨拶』や『〈銀の鰊亭〉からの御挨拶』も5月・6月と続けて刊行され、2022年も小路幸也ファンも満足の年になりそうです。

大人気の『東京バンドワゴン』シリーズは冊数がたくさんありますので、ここでは読む順番のヒントをお伝えします。『東京バンドワゴン』シリーズは、本編では時系列がつながっており最初から順番に読むのがおすすめです。番外編は4作ごとに挟まれる過去話です。

【おすすめの順番】

• 『東京バンドワゴン』
• 『シー・ラブズ・ユー』
• 『スタンド・バイ・ミー』
• 【番外編1】『マイ・ブルー・ヘブン』
• 『オール・マイ・ラビング』
• 『オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ』
• 『レディ・マドンナ』
• 【番外編2】『フロム・ミー・トゥ・ユー』
• 『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ』
• 『ヒア・カムズ・ザ・サン』
• 『ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード』
• 【番外編3】『ラブ・ミー・テンダー』
• 『ヘイ・ジュード』
• 『アンド・アイ・ラブ・ハー』
• 『イエロー・サブマリン』
• 【番外編4】『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード』
• 『ハロー・グッドバイ』

小路幸也の小説について、作品選びのヒント・おすすめ作品・大人気『東京バンドワゴン』シリーズのおすすめの読む順番などを詳しくご紹介しました。ぜひ記事を参考に、小路幸也の優しい雰囲気の小説を楽しんでみてください！こちらもあわせてご覧ください。