やばいほどハマる！フランス映画のおすすめ25選│おしゃれな作品も

フランスでは、音楽・詩・舞踏・建築・彫刻・絵画に続く第7の芸術が映画だとされています。そのためフランス映画にはただの娯楽作品ではなく、文化や歴史が感じられる作品が多いのです。おしゃれなパリの街並みが舞台の作品は、それだけで芸術性を感じます。

また、フランスには世界三大映画祭のひとつであるカンヌ国際映画祭があります。最高賞のパルムドールを与えられる作品は、多少難解なストーリーであっても芸術性が高いと評価されたものが多いのはさすがフランスの映画祭です。

そんな格式高いフランス映画ですが、いざ観ようと思ってもどれを選べばいいか迷いませんか？この記事では、フランス映画の選び方やおすすめのフランス映画25選をご紹介します。さらにフランスを深く理解するためにフランス文学についてもごらんいただけます。ぜひ、最後までお読みください。

1800年後半、世界の各地で映像の研究が進んでいる中、フランスでは『シネマトグラフ』と呼ばれる映像投影機が完成していました。その後、1895年にパリで史上初の映画『ラ・シオタ駅への列車の到着』を公開しました。つまり、映画発祥の地はフランスなのです。

さらに、1950年代後半には若手映画作家たちによる自由な映画制作の動きが生まれ、いわゆる『ヌーヴェルヴァーグ（新しい波）』が始まりました。『ヌーヴェルヴァーグ』を代表する作品としては、ジャン・ルック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』・フランソワ・トリュフォー監督の『大人は判ってくれない』があまりにも有名です。

こうやって確立されてきたフランス映画ですが、その内容は起承転結のない人間の心理を淡々と描く作風のものが多く制作されてきました。劇的な結末を迎えず、その後どうなったのかを想像させられる作品が多いのがフランス映画の特徴です。

フランス映画といえばヒューマンドラマが多いようですが、実は恋愛・サスペンス・アクション・ホラーなど実にたくさんのジャンルが存在します。代表作をご紹介します。

• 【恋愛】シェルブールの雨傘・男と女
  
• 【サスペンス】スイミングプール・やがて復習という名の雨
  
• 【アクション】YAMAKASI・フルスロットル
  
• 【ホラー】ハイテンション・屋敷女

どれも観応えのある作品ばかりです。特にサスペンス・アクション映画では、小粋でおしゃれなフランス映画のイメージが一気に吹き飛ぶかもしれません。また、ホラー作品は残酷な作品が多く、ご紹介した『ハイテンション』はあまりの残虐さから日本での公開が見送られたくらいです。勇気のある方はぜひご覧になってください。

映画発祥の地で伝統・文化を重んじる国と聞くと堅苦しく感じがちですが、フランス映画の中にも親しみやすい題材の作品がたくさんあります。『アメリ』は心優しい女の子だけど、空想癖があるちょっと変わった女の子を描いた作品です。ファンションもインテリアもすべてがおしゃれで、今でも熱狂的なファンがいるほどです。

『レ・ミゼラブル』は郊外モンフェルメイユで起きている日常を描いた作品です。移民系の住民が多く犯罪多発地区として知られている地域で、現代のフランスが抱えている闇を顕著に描いた作品です。移民問題には縁遠い日本ですが、きっとあなたの心をザワつかせる何かを感じられるはずです。あなたはどちらの作品がお好みですか？

『天井桟敷の人々』は上映時間3時間以上の超大作で、フランス映画の金字塔と言われている作品です。ドイツ占領下のフランスで製作された古い作品ですが、描かれている愛と悲劇の物語は今でも観る人を飽きさせません。

上映時間の短い作品では『月世界旅行』があります。全編サイレントのたった15分しかない映画です。擬人化された月の顔にロケットが突き刺さった映像はあまりにも有名です。公開当時は大変な人気となり、アメリカで複製映画が製作されたほどでした。一見の価値がある作品です。

ジャン・レノやヴァンサン・カッセルなどフランスの人気俳優はたくさんいますが、特筆すべきはアラン・ドロンです。1960年代から1970年代に一世を風靡し、世紀の二枚目俳優として名を馳せました。世界的な俳優となるきっかけとなった『太陽がいっぱい』で、絶対に観ておきたいおすすめ作品です。

女性たちが憧れる女優を多く輩出しているのもフランス映画の特徴です。中でもカトリーヌ・ドヌーヴは『シェルブールの雨傘』で世界的スターとなったフランス映画界を代表する女優です。彼女のファッション・メイク・生き方に至るまで全世界の女性から注目を浴び、今でも美しさの代名詞のような存在になっています。

フランス映画を選ぶとき、監督によって作品が選べます。ヌーヴェルヴァーグを代表する監督といえば『勝手にしやがれ』のジャン・リュック・ゴダールや『大人は判ってくれない』のフランソワ・トリュフォー、さらに『いとこ同志』のクロード・シャブロルがおり、令和の時代になっても若い世代のファンを虜にしています。

また、日本でもお馴染みの『レオン』のリュック・ベッソンや『アメリ』のジャン・ピエール・ジュネもいます。また若き天才であるマチュー・カソヴィッツも忘れてはいけません。フランス映画の監督たちを知って、彼らの代表作に触れてみるのもおすすめです。

観る人を圧倒し続けているフランス映画『チタン』は2021年カンヌ国際映画祭の最高賞・パルム・ドール賞を受賞しています。女性としては2人目の受賞で注目を集めました。過激なシーンが繰り返される映画ですが、なぜかラストシーンでは涙を誘う問題作です。

同じく2021年ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いたのが『happening（ハプニング）』です。若手女性監督オドレイ・ディワンの受賞はカンヌに引き続き、フランスの若き女性監督にスポットライトが当たる結果となり、フランス映画の新しい幕開けを予感させる出来事となりました。

自宅で映画を思う存分楽しみたい方には、配信サービスがおすすめです。Netflix（ネットフリックス）・Amazonプライム（アマゾンプライム）など定額料金だけで、ほとんどの映画が見放題になるお得なサービスです。自宅に居ながらにしてお好きな映画を鑑賞し、返却の期限を気にする必要もありません。

また、それぞれの配信サービスではオリジナルの作品も公開されていますので、最新の話題作をいち早く自宅で鑑賞できます。休日のひととき、お気に入りのフランス映画に酔いしれてみませんか？

フランス映画により、フランスの文化・伝統・歴史に興味を持つ方もいらっしゃいます。さらに知識を深めるためには、ぜひフランス文学にも触れてください。映画の原作を読むもよし、映画に出てくる実在した人物やその歴史に触れるのもおすすめです。フランス文学に興味が湧いた方は、ぜひ以下の記事も参考にご覧ください。

フランス映画の中には、美しい映像と共にフランス文化や歴史がたくさん描かれてきました。私たち日本人が知らなかった事実は、映画を通して私たちの胸に訴えかけてきます。これまでフランス映画をたくさん観てきた方もそうでない方もお気に入りのフランス映画を見つけて、もっと身近にフランスを感じてみませんか？こちらもあわせてご覧ください。