冷蔵庫の中身が凍るのはなぜ？｜奥や野菜室が凍る対策も！寿命の場合は？

「冷蔵庫なのに卵が凍っている」「野菜室の奥に入れた野菜がカチカチになってしまった！」なんて経験はありませんか？凍ってしまった野菜は味が落ちますし、電気代も気になりますよね。故障ではなさそうだが凍ってしまう、これでは不便なうえに凍らせたくない食材の保存に困ります。

なぜそのような事態になってしまったのか知りたいですよね。実は、冷蔵庫の食材が凍るには置き場所や設定などに原因があります。原因が分かれば冷えすぎる心配もなく、凍らせない対策もできます。

この記事では冷蔵庫の食材が凍る原因と対策について詳しく解説します。また、メーカー別の対処法がわかるリンク・冷蔵庫の寿命など、記事の最後には役立つ情報も紹介していますので、ぜひ最後まで読んで役立ててください。

冷蔵庫は、1番奥にある空気口から冷気を吹き出して、全体を冷やしていく仕組みになっています。冷気の出てくる奥のほうに食べ物をたくさん並べてしまうと、吹き出し口からの冷気が循環しなくなり、奥の食べ物たちが凍ってしまう場合があるのです。

特に小さい冷蔵庫は容量が少なく食材を奥に詰めがちなので、置き場所に気を付ける必要があります。

冷気は下に溜まるため、どうしても冷蔵庫の下段は上段に比べて食材が凍りやすくなります。3ドアで野菜室が下にある場合、野菜が凍ってしまう場合も多いです。

通常、冷蔵庫には温度調節の機能がついていて、多くの冷蔵庫では冷蔵室で約2〜5℃の範囲で設定できるようになっています。冷蔵庫の1番奥のほうにダイヤルがあったり、今ではタッチパネルやセンサーで管理できたりするものなどさまざまです。

このダイヤルなどにより、「弱」「中」「強」などの設定ができ、通常は真ん中で基本的な2〜5℃の温度になるよう設定されています。しかし、何かのはずみでこのダイヤルが動いてしまい、「強」の状態になっている場合も多いです。

また、外気温も関係している場合があります。もし10℃以下の寒い環境の場合、冷蔵庫も影響を受けてしまい、温度が「中」設定であっても庫内が凍結する可能性があります。

霜や結露が邪魔をしている可能性もあります。これらの障害物によって、冷気が循環しにくくなり、食べ物を凍らすほどに冷えてしまうのです。霜や結露が生じるのは、水分が原因となります。

頻繁にドアを開け閉めしていたり、水分量の多い食品を入れていたりすると霜などが生じやすいです。たとえば作り置きしているスープなどを蓋をしないで入れるのはやめましょう。

そのほかにも、急速冷凍を行うなどで冷蔵庫内が冷えすぎると外気との温度差で結露が生じる場合もあります。特に気温や湿度が高い夏場などは要注意です。

最悪のパターンですが、冷蔵庫自体の故障も考えられます。温度を調整するセンサー・コンプレッサー・モーターなどの不調が生じてしまっているかもしれません。また、吹き出し口から遠いドアポケットの食品のみ凍っている場合も故障の可能性が高いです。このような場合は、修理が必要になります。

故障だけではなく、冷蔵庫自体が寿命を迎えている場合もあります。冷蔵庫の寿命は通常10年前後ですが、修理するための部品をメーカーが保有している期間は9年です。9~10年を超えた古い冷蔵庫に不調が生じたら買い替えのサインなので、壊れる前に買い替えるのをおすすめします。

冷蔵庫を修理する場合はこちらの記事をご覧ください。

こちらの記事では冷蔵庫の寿命について詳しく書いてあります。買い替えサインや長く使う方法などが書かれていますので、ぜひ参考にしてみてください。

庫内の食べ物が凍るほど冷えている原因が何かによりますが、冷蔵室が凍ると電気代が高くなる場合があります。たとえば、温度調節が原因だった場合です。設定温度を「中」から「強」にすると、年間で約60kWhの電気の使用量が増加します。

間違って温度設定を変えてしまっていると、それだけで年間60kWhの増加＝約1,600円（一般的な家庭での使用）の電気代が増えてしまうのです。当然、冷蔵庫が故障している場合も、過剰に電気を消費してしまい電気代も上がります。

逆に、凍ってしまった原因が、食べ物の配置や霜によるものであれば、冷蔵庫自体にはそれほど負荷がかかるわけではないので電気代には影響しません。とはいえ野菜などが凍ってしまっては本来の味わいが落ちてしまいますので、冷蔵庫での凍結は改善したいところです。

他にも電気代を抑える方法はあるので、ぜひこちらの記事をご覧ください。

冷蔵庫の中で特に冷えるは、冷気の吹き出し口の周辺や冷蔵庫の下の方（下段）です。冷気の吹き出し口周辺にはあまり食材を置かないようにしましょう。特に水分の多いものを置くのは避けます。また、凍りやすいものはできる限り上のほうに置きましょう。

食材を詰め込みすぎて冷気が循環していない状態も、凍りやすくなる原因です。冷蔵庫のなかには物を詰め込み過ぎないようにしましょう。

いつの間にか温度設定が「強」となっている場合があります。冷蔵庫の中身全体が凍ってしまっているときなどは設定温度をまず疑いましょう。設定温度を変えると解決できる場合が多いです。

特に冬場では外気温が低くなり、冷蔵庫も外気の影響を受けます。夏場には凍らなかったのに、秋から冬にかけてとても冷えて凍り始める場合は外気の影響も疑ってみてください。外気が10℃以下ですと、温度設定は「弱」でもいいかもしれません。

ただし、夏場は食品をしっかりと冷やす必要があります。そのシーズンごとで温度設定を調整してあげましょう。冷蔵庫の温度は温度計を使って管理するのがおすすめです。

霜や結露をぬるま湯で濡らし、よく絞ったタオルなどで溶かしつつ、ふき取りましょう。また、ダンパーと呼ばれる温度調節の装置の周りに付着した霜などにより機構がうまく働かなくなり、庫内の温度が下がりすぎてしまう場合もあります。

ダンパーの部分は手が届かないので、一度冷蔵庫の電源を落としてしばらく待って溶かさなければなりません。そもそも霜や結露を発生させないためには無駄にドアを開け閉めしないのが一番です。ドアを開け閉めする際の急激な温度変化によって結露などは生じます。

できる限りドアの開閉は最小限に抑えるようにしましょう。

上の3つの対策を施したにもかかわらず、やはり冷蔵庫内が冷凍庫のような状態にあるまたは、吹出口から遠いドアポケット内の食品だけ凍っている場合も故障の可能性が高いです。この場合は、最終手段として販売店やメーカー・修理業者を依頼する必要があります。

修理依頼の際に、お持ちの冷蔵庫の取り扱い説明書を確認してください。近年の冷蔵庫では、表示パネルが設置されているものが多く、異常が発生した場合はエラーコードが表示されます。このコードをマニュアルを見つつ参照し、冷蔵庫のトラブルをメーカーなどに正確に伝えましょう。

冷蔵庫の使用年数が10年を超えているようでしたら、買い替えも検討する時期です。その際は、修理代との兼ね合いになります。冷蔵庫内が凍る状態が続き、修理代と冷蔵庫の使用年数を考えて買い替えを検討する場合、次の記事もぜひ参考にしてみてください。

パナソニックの冷蔵庫をお使いの方は、こちらのホームページでご確認ください。

シャープの冷蔵庫をお使いの方は、こちらのホームページでご確認ください。

東芝の冷蔵庫をお使いの方は、こちらのホームページでご確認ください。

三菱の冷蔵庫をお使いの方は、こちらのホームページでご確認ください。

ハイアールの冷蔵庫をお使いの方は、こちらのホームページでご確認ください。

日立の冷蔵庫をお使いの方は、こちらのホームページでご確認ください。野菜室に入れた食品の対応も記載していたので、困った方はそちらもチェックしてみてください。

野菜室は湿度が高いため、入れた食品が凍ってしまうことがあります。凍ってしまった野菜などは味が落ちていて、そのまま解凍して食べるのはおすすめしません。どうしても食べたい場合は、しっかり加熱するか、茹でたり味を加えたりして対処しましょう。

さらに、冷蔵庫が冷凍庫並みに冷えていれば、飲み物・缶ジュース・缶ビールなども凍りますし、1度凍ると味も落ちてしまいます。ここで要注意なのが、缶ビールや炭酸飲料です。

凍ってしまっている状態で急に温めると、炭酸ガスが膨張して、最悪の場合爆発してしまう恐れもあります。凍ってしまった炭酸飲料の解凍は、タオルに包んで完全に溶けるまでそのままにしておきましょう。

冷蔵庫の寿命は平均で8～12年ほどです。もちろん環境によっても異なり、長い場合は15年以上使えます。冷蔵庫などの家電は家電リサイクル法により特定家庭用機器と決まっています。そのため、処分の際は家電量販店などで引き取ってもらいましょう。

この記事では、冷蔵庫の中身が凍ってしまう原因と対策について紹介しました。冷蔵庫内が必要以上に冷えていると、食べ物や飲み物は凍り味は落ちますし、電気代も高くつく可能性が高いです。もしも、冷蔵庫の中身が凍ったら食材の位置を変えたり、温度調節したりして対処しましょう。