DDタープ「ステルス張り」の張り方｜長方形・二股化する方法やアレンジも！

タープを設営するなら、できるだけ雨や風に強い張り方を行いたいですね。そんな方におすすめなのが、ステルス戦闘機のような見た目になる「ステルス張り」です。特殊な張り方なので適用できるタープが限られますが、空気抵抗を最小限に抑えられます。

タープはテントの上に設置して使うイメージがありますが、長方形のステルス張りであればテントの代わりとして利用できます。しかし、張り方のイメージが湧きづらいので、どうやって張ったらいいか分からず困っている人が多いです。

そこで今回は、ステルス張りのメリット・欠点だけでなく、詳細な設営方法についても詳しく解説します。フルクローズの仕方や、二股などステルス張りのアレンジ方法も紹介するので、興味のある方はぜひチェックしてみましょう。

タープと地面の間にすき間ができる通常の張り方では、完全なプライバシーが確保できないのがデメリットです。一方で、ステルス張りを行うと地面に接するため、内側の様子が見えず安全にタープ泊を行えます。

タープ前側のループ同士をミニカラビナで接続すると、ほとんどクローズされた状態になります。ポールの高さによってはフルクローズにできるので、プライバシー性の高さを求める方におすすめです。

ステルス張りは空気抵抗が少なくなるだけでなく、中に風が入らないので飛ばされる心配がほとんどありません。ポールの高さを5cm下げるとフルクローズの状態になり、強風もしっかり遮断できます。

風があっても雨が内部に侵入してこないので、地面に防水シートを敷けば濡れずに快適に過ごせます。そのため、天候が悪い時でも快適に過ごしたい方は、テントがなくても水や風を防げるステルス張りがおすすめです。

風が非常に入り込みにくい構造になっているので、強風に強いものの、通気性が悪いのがデメリットです。ポールの高さを調整すると入り口を広げられますが、吹き抜けができないので真夏は蒸し暑く感じます。

しかし、吹き抜けを確保するためにタープの張り方を変えると、風や雨が入り込むので悪天候に弱くなります。防水性と通気性の両方を確保したい方は、ベンチレーション機能の付いたテントも用意した方がいいです。

ステルス張りを美しく行うために、ポールを高くしてしっかりテンションをかけるとフルクローズできなくなります。そのため、テントのような高い密閉性を得るためには、ポールの長さを調節する必要があります。

3×3mのDDタープで1m20cm、4×4mのDDタープで1m50cmになるように、ポール長を調整すればフルクローズ可能です。設営時の高さが低いので、快適な居住空間を確保したい方は大型のDDタープを選びましょう。

今回は、DDタープでステルス張りを行うために必要なアイテムについて、箇条書きで分かりやすくまとめてみました。ステルス張りは特殊な張り方であるため、一般的な設営方法に比べてポール・ペグ・ガイロープを多く用意する必要があります。

ステルス張りに必要なアイテム

• DDタープ×1（3×3m / 3.5×3.5m / 4×4m）
• メインポール×1（3×3mの場合は1.2m）
• サブポール×1（3×3mの場合は0.6m）
• 30mm鍛造ペグ×9（風が強い場合は12本）
• ガイロープ×3（2.4mあれば4×4mでも設営可）

DDタープの大きさにより、最適なポールの長さが変わります。そのため、メインポール・サブポールの長さを選び間違えないようにしましょう。

ヘキサタープの場合、ポール1本で支える要領でステルス張りに近い形は実現できるものの、完全ではありません。DDタープのような一般的なタープと比べると高さを稼げず、あくまで寝るための用途に留まります。また強風時には雨が入り込みやすく、快適性も今ひとつです。

結論から述べると、ステルス張りの中にもインナーテントを入れられます。ただしサイズの制約が大きく、DDタープであれば4×4以上のサイズでないとシビアです。また設営できても、出入りの際に体を傾けるといった手間が生じるため、メリットばかりではありません。

ステルス張りに活用されるDDタープの縦と横の長さが同じであるため、一般的には正方形のタープを使って設営を行います。しかし、ステルス張りに必要なループさえ揃っていれば、長方形のタープでも設営可能です。ステルス張りの手順についてまとめてみたので、DDタープを持っている方はぜひ参考にしてみてください。

ステルス張りの手順

1. DDタープの中央にある3つのループ縦に並ぶように広げる
2. 奥側の両隅からタープの全長の1/4だけ離れた所にペグを4箇所打つ
3. 余った布の部分を内側に折り込む
4. 正面手前の左側・右側のループをペグで仮止めする
5. 手前の左側・右側のループをペグから外す
6. 正面両端のループを仮止めしたペグに入れて固定する
7. 中央手前のループにメインポールを固定してから立てる
8. メインロープの手前側にガイロープを引っ張りペグダウンする
9. 居住空間に余裕を持たせたい場合は中央奥側のループにサブポールを取り付ける
10. 正面左側と左端奥側のループをガイロープを使って連結する
11. 正面右側と右端奥側のループもガイロープを使って連結する

デフォルトの状態では、入り口と地面の間にスペースがありますが、アレンジを行うことでフルクローズにできます。ステルス張りのアレンジ方法について分かりやすく解説するので、プライバシーを高めたい方はやり方を理解しましょう。

ステルス張りのアレンジ方法（フルクローズにする場合）

1. 入り口左側と右側のループに付いているガイロープを取り外す
2. 正面手前の左側・右側のループをカラビナを使って結合する
3. 連結したループを地面に置いてペグダウンする

小さな3×3mのDDタープを使うと天井の高さがかなり低くなるので、体の大きな方は快適に過ごしづらいです。DDタープをテント代わりに使う場合は、4×4mサイズの製品を選びましょう。

正面前側に取り付けるメインポールを二股化すると、ステルス張りの弱点である居住性の低さが改善されて、快適にタープ泊を行えます。今回は、3×3mのDDタープで二股化を行う手順を解説するので、快適に過ごしたい方はチェックしましょう。

二股化を行う手順（3×3mサイズの場合）

1. 全長1.6mのタープポールを2本用意する
2. 中央手前のセンターループに固定してからタープに沿って真横に広げる
3. ポールの一番下側の部分を地面に突き刺す
4. 風によってポールが動かないようにロープとペグを取り付けて固定する
5. 中央手前以外のセンターループにガイロープを取り付ける
6. 取り付けたロープを木に結んでタープ中央を吊り上げる
7. 夜中も快適に過ごせるようにランタンポールを設置する

ステルス張りを行えるようになれば、プライバシーを確保できるだけでなく、天候が悪い時も快適に過ごせるようになります。ループがたくさん付いているタープを持っている方は、ステルス張りのやり方を習得してキャンプ場で実践してみましょう。