しりあがり寿の漫画おすすめ15選｜ヘタウマで話題【口コミ】｜グッズも大人気

「しりあがり寿って誰？」と思う方もいるかもしれませんが、独特なタッチの絵を見れば、どこかで見た絵だと思う方も多いはずです。テレビで見かけた、雑誌の表紙で見た記憶が思い出されませんか。

80年代から現在も第一線で活躍しているしりあがり寿ですが、子どもから大人まで愛される漫画家ではなく、ディープな大人が愛する作品を出す漫画家のイメージが強いかもしれません。一度読んだらクセになるのがしりあがり寿といえます。

本記事では、しりあがり寿の作風・これまでの作品・映画になった漫画について詳しく解説していきます。

しりあがり寿は、いったいどのような漫画家なのでしょうか。しりあがり寿は1958年に生まれ、多摩美術大学を卒業後、ビール会社に勤務する傍ら1985年に漫画家デビューをしています。

今よりもWワークや兼業が目立つ時代ではありませんが、漫画家をしながら会社員の生活を長く続けていきます。長らく2足の草鞋生活を続けていますが、1994年にビール会社を退社して本格的に漫画を描き続けていきます。

作風は一貫して「ラフで殴り書きのようなヘタウマ漫画」ですが、生前の手塚治虫に「実は物凄く絵がうまい人だ」と評されています。また、しりあがり寿のイラストを使用したTシャツやマグカップなどのグッズが販売されています。

ヘタウマな絵でギャグマンガから時には時事ネタも描くしりあがり寿ですが、その面白さにはどのような特徴があるのか、詳しく掘り下げていきます。しりあがり寿のディープな魅力はどこにあるのか解説します。

しりあがり寿の絵柄は特徴があり、殴り書きのようにも見えますが、私たちが同じように描いてもまねのできないタッチの絵柄です。ヘタウマな絵であるにも関わらず、私たちの心をつかんで離さないストーリーとのギャップに引き込まれる人が多いです。

ヘタウマと称される絵柄ですが、故手塚治虫に「絵がうまい」といわれ、デビュー2作目「エレキな春」はまねができないと言わしめました。また、シリアスなイラストの作品もあります。

漫画でも濃ゆいキャラクターですが、動き出すとさらに濃ゆくなり、寝ても覚めても忘れられないようなキャラクターに変化をします。

CMにもそのキャラクターが登場していますが、15秒や30秒のなかであれだけインパクトを与えるキャラクターはいません。見た目をそのままに表した動きを与えるので、そのインパクトは衝撃的です。

しりあがり寿のセンスはキャラクターだけにとどまらず、パロディのセンスも素晴らしいです。その中でも一線を画すのが手塚プロ公認のギャグ漫画である『懊悩!マモルくん』。手塚治虫の名作『マグマ大使』を魔改造したものです。

原作が台無しにはならず、原作を読み返してみたくなる面白さも兼ね備えているのが、しりあがり寿のセンスといえます。

ヘタウマ漫画家しりあがり寿の漫画を読んでみたいけど、たくさんありすぎて何から読めばよいのか分からないと感じるはずです。たくさんのおすすめの中から人気作を6本紹介します。

『真夜中の弥次さん喜多さん』は、十返舎一九の「東海道中膝栗毛」を題材として、リアルと幻覚が維持混じった独特の世界を描いた作品です。その世界観に絵柄も相まって、引き込まれる内容になっています。

ディープに愛し合う弥次さん喜多さんが、ふとした弾みで弥次さんの妻を死なせてしまったことから、お伊勢様を目指して「てめぇ探しの旅に出る」内容であり『真夜中の弥次さん喜多さん』は映画にもなっています。

映画から見るもよし、漫画を読んでから映画でも良し、パロディだけどホロっとする作品です。

しがない中間管理職の課長が、実は昔伝説のロックバンドのメンバーだった。そんな彼と昔そのバンドのグルーピーだった娘が、京王線最終電車内を舞台に繰り広げる席取り争いドラマです。

「席争い？」と馬鹿馬鹿しも感じますが、流星の如くおばさんたちを蹴散らしシートをゲットしたりする様子などは、日々通勤電車に揺られながら過ごすサラリーマン達が共感してしまうはずです。

映画「スキヤキ・ウエスタンジャンゴ」を先行コミック化してしまった問題作ともいえる漫画。オマージュなのか、スピンオフなのか、本作の公開前に出版してしまう部分に驚きを隠せませんが、それもしりあがり寿の愛ゆえの行動なのかもしれません。

壇ノ浦の戦いの数百年後、お宝を探し求める源氏と平家の戦いに、ひとりの凄腕ガンマンが現れて事態が急展開していく内容です。

しりあがり寿の初期作品であり、手塚賞受賞作、『弥次喜多in DEEP』の原型ともいえる作品です。『ア○ス』は何と読むかは読み手次第ですが、一見支離滅裂に感じられるその内容は読めば読むほどその奥深さに驚かされます。

孤独で友達が欲しい主人公ですが、他人と関わろうとすると噛み合わず苦しさを感じてしまう、今の私たちにもある心の闇が描かれています。

「真実の愛に出会うまで、ヒゲを剃らないと心に誓ったOL笹子」の愛の遍歴をつづった大ヒット漫画。これぞしりあがり寿といえる大爆笑ギャグマンガです。笹子という個性豊かなキャラクターが、いとおしく感じてしまうはずです。

20年ほど前の作品ですが、その頃の思い出と共に読むもよし、昭和を感じてみるのもよし、の1冊になります。

あの日、2011年3月11日「あの日以降」の日本を生きている人々へしりあがり寿が「たとえ間違えているとしても、今、描こう」と思った気持ちをつづった一冊です。

さまざまな意見が飛び交う作品ですが、あの日に思い入れのある人や、しりあがり寿が感じるあの日のことについて触れてみたい人におすすめです。

しりあがり寿の作品「真夜中の弥次さん喜多さん」はマンガだけではなく、実写化されています。弥次さんを長瀬智也さん、喜多さんが中村七之助さんが演じています。

独特のキャラクターやストーリーですが、漫画と共に楽しめる作品になっています。興味のある方はこちらもチェックしてみてください。

しりあがり寿は結婚しており、その奥さんは「西家ヒバリ」のペンネームで活躍している漫画家です。お互いに刺激し合う関係のようで、『真夜中の弥次さん喜多さん』の元ネタは西家さんへのアイデアだったそうです。

西家ヒバリさんにも興味を持った方は、ぜひ作品をチェックしてみてください。

漫画家しりあがり寿について紹介しました。独特なタッチとシュールなストーリー、時には考えさせられる作品もあるしりあがり寿です。これまで絵柄だけ見て読まなかった人も、思い切って読んでみてはいかがでしょうか。

こちらの記事も併せてご覧ください。