高野和明の小説おすすめ6選！ジェノサイド・13階段など｜新刊や現在の活動も

高野和明は子供の頃に観たハリウッド映画に魅せられ、映画監督を志します。小学6年生のときから8ミリで映画を撮り始めていたようです。高野和明は1984年に岡本喜八監督の門下に入り、メイキング映像やスチルカメラなどを担当していました。

その後渡米しロサンゼルス・シティー・カレッジ映画科で学び、ABCネットワークのスタッフとして働きます。高野和明が小説を執筆し始めるのはこの活動のあとです。代表作の『13階段』で江戸川乱歩賞を受賞し、本格的に小説家として活動を始めました。

ここでは、高野和明の小説の特徴・おすすめ6選・映像化作品などをご紹介します。高野和明の小説に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。

高野和明の経歴とプロフィールについてご紹介します。

【プロフィール】

• 名前：高野和明
• 生年月日：1964年10月26日
• 出身地：東京都
• 最終学歴：ロサンゼルス・シティー・カレッジ映画科中退
• 職業：小説家・脚本家

【経歴】

• ロサンゼルス・シティー・カレッジを中退後、ABCネットワークのスタッフとして働く
• Vシネマの監督の話が舞い込み帰国
• 日本で映画・TVの脚本家として活躍
• 2000年に『13階段』で江戸川乱歩賞を受賞
• 2008年はドラマ『6時間後に君は死ぬ』では、原作・脚本を担当
• 2011年には『ジェノサイド』で山田風太郎賞と日本推理作家協会賞を受賞

高野和明は、小説家でもあり脚本家でもあります。

高野和明は元映画監督志望で、映像関係の仕事を長く行ってきました。そのためか高野和明の小説を読むと目の前に映像が浮かびます。小説家としての作品はそれほど多くはありませんが、高野和明の小説は映像化されているものが多いです。

また、高野和明はドラマ化した際にドラマの脚本も担当できる強みもあります。『6時間後に君は死ぬ』がドラマ化されたときは脚本も担当しています。原作者が脚本も担当しているので、イメージ通りに映像化ができるのです。

高野和明の代表作1つ目は『13階段』です。本作は高野和明のデビュー作で、第47回江戸川乱歩賞受賞作品でもあります。死刑制度が扱われた作品で、改めて冤罪の怖さを感じさせられる小説です。13階段とは死刑台への階段の段数を指しています。

定年間近の刑務官と仮釈放中の青年が、冤罪の可能性がある死刑囚を助けようと真犯人を捜す物語。最初からドキドキし、謎解きもどんでん返しもあります。

高野和明の代表作2つ目は『6時間後に君は死ぬ』です。本作は連作短編集で、なぜか未来が見えてしまう青年・山葉圭史が主人公です。未来に悩む女性たちを山葉圭史が手助けしていくSF小説の側面も持つ小説です。

本作はドラマ化もされています。ドラマは2部構成になっており、脚本は高野和明自身が担当し、2部では監督も務めています。人の未来が見えてしまうと、幸せな未来ならいいですが不幸な未来が見えると手助けせずにはいられないものです。

高野和明の代表作3つ目は『ジェノサイド』です。本作で高野和明は「このミステリーがすごい！」1位、第2回山田風太郎賞受賞、第65回日本推理作家協会賞受賞しています。本作はアフリカ編と日本編にわかれています。

アフリカ編の主人公は、難病の息子を抱えるジョナサン・イエガー、日本編の主人公は、専門分野が創薬化学の大学院生の古賀研人です。人類滅亡の危機を救う任務を遂行する壮大なテーマです。長編小説で、内容はハリウッド映画のようなスケールの大きさです。

高野和明の代表作4つ目は『グレイヴディッガー』です。本作は、骨髄移植を巡るミステリー小説です。主人公・八神は、今まで悪行を重ねてきましたが、改心して骨髄移植のドナーになる決意をします。ところが移植を目の前にして連続猟奇的殺人事件が発生し、八神は事件に巻き込まれてしまいます。

まるで映画を観ているような圧倒的なスピード感を楽しめる小説です。殺戮を繰り返す謎の墓堀人（グレイヴディッガー）とは誰なのかを推理しながら読み進めていると、あっという間に読み終えてしまう傑作スリラーです。

高野和明の代表作5つ目は『K･Nの悲劇』です。本作はホラー・オカルト色の強い作品です。若くして成功者となった夫・修平と2人暮らしの主人公・夏樹果波は、予期せぬ妊娠に中絶してくれと夫に言われ、精神的に不安定になってしまいます。

果波には中絶を決めたときからもう一つの人格が宿ってしまいます。それは心の病なのかそれとも何かに憑りつかれたのか。その原因を解明しようとする夫と精神科医の前に突き付けられた事実は、戦慄するものでした。ホラー小説がお好きな方はぜひ手に取ってみてください。

高野和明の代表作6つ目は『幽霊人命救助隊』です。主人公の浪人生・高岡裕一は、ある断崖で3人の奇妙な男女に出会います。しかし、裕一を含め、4人は自殺した幽霊でした。そこに神が舞い降りて来て、100人の自殺志願者を救えと命令します。

4人は「人命救助隊」となって、100人の自殺志願者を助ければ天国へ行けます。ここから地上に降りた彼らの人命救助大作戦が始まります。荒唐無稽な傑作エンターテインメント小説ですが、最後は泣ける物語です。

高野和明は2011年に『ジェノサイド』を発表して以来、新作を発表していません。次回作が気になるところです。ただ現在、別冊「文芸春秋」に『踏切の幽霊』を連載中なので、この作品がまとめられ、新刊発売となる可能性か高いです。

1年前に踏み切りで起こった殺人事件を取材する記者の物語です。気になる方はぜひ別冊「文芸春秋」を手に取ってみてください。

高野和明は上でもご紹介している通り、小説家と脚本家の両方で活躍しています。映画『国会へ行こう』では脚本を担当しており、ベストセラーで江戸川乱歩賞を受賞した『13階段』は映画化もされています。

その2つの映画をご紹介します。高野和明の映像化作品を観てみたい方は、ぜひチェックしてみてください。

高野和明は映画やTVの世界で長い間活躍していた小説家なので、小説自体もとても映像的です。小説を読んでいると、その場面が目に浮かんでくるようです。そんな高野和明の映像的な小説を楽しみましょう。

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