ダイビングBCのおすすめ12選｜女性用やお手入れ方法も解説

中性浮力を取るために欠かせないダイビングBCは、レギュレーターと同様に生命維持に関わる重要な器材です。しかし、日常生活では馴染みが薄いので、ダイビングBCの機能を把握しきれていない方が多いですよね。そこで、初めにダイビングBCの概要について、分かりやすく解説します。

ダイビングBCのスイッチが故障してしまうと、急浮上してしまい重大な後遺症を残してしまう可能性があるんです。一般的な洋服と異なり、適用サイズが広い上に機能も充実しているので、商品選びで迷う方も多いですよね。

今回は、ダイビングBCの選び方を解説した上で、信頼性の高いおすすめメーカーの商品を紹介します。ダイビングBCのお手入れ・点検方法も解説するので、安全にダイビングを行いたい方は確認しましょう。

ダイビングBCとは水中で浮力を調節することで、水深に関わらず中性浮力を取れるようにする役割を持ちます。肺の浮力調節だけで水中自由に動き回るのは難しいため、1970年代になって現在のダイビングBCにあたる製品が開発されました。

BCDとの違いは名称の違いで、BCは「Buoyancy Compensators」と表記されるのに対し、BCDは「Buoyancy Control Device」の略語になります。両方とも浮力調整器具を指すので、機能的な違いはありません。

ショルダーバックルタイプのダイビングBCは、ジャケットタイプと異なり、肩周りのサイズ調節を行えます。ウエットスーツ・ドライスーツで兼用できるので、本州や四国・九州に住んでいるダイビング初心者の方におすすめです。

ウエスト部分の調整の自由度も比較的高いので、体型がある程度変化しても使い続けられます。ウェイトの収納ポケットが搭載されているので、腰の部分のベルトの重りを軽くできるのもメリットです。

BC全体が空気袋になっているジャケットタイプの製品は、他のタイプの製品に比べてバランスを取りやすいのが特徴です。肩周りにも空気が入り、姿勢に応じて浮力の調整が行われるので、安定して中性浮力を取りたい方に向いています。

サイズ調整の自由度が小さく、着脱にコツがいる上に、ドライスーツとの兼用を行いづらいのがデメリットです。価格も比較的高価なため、ダイビング初心者の方はショルダーバックルタイプの製品を選びましょう。

背面だけに空気袋が付いているバックフロートタイプは、体型の自由度が非常に高いので、どんな体型の人でもフィットします。軽量かつコンパクトで持ち運びやすいため、旅行用のダイビングBCとしておすすめです。

水中での水平姿勢を取りやすい上に、肩周りも自由に動かせるので、水中撮影も楽に行なえます。しかし、水面で直立姿勢になると浮力のバランスが崩れてしまい、安定した体勢を取りづらくなるのがデメリットです。

自分のスーツに合わないサイズのBCを選ぶと、体が空気袋に圧迫されるだけでなく、水中での姿勢が不安定になります。そのため、自分のスーツにフィットする、ダイビングBCを選ぶ必要があります。ダイビングBCを選ぶ時は、サイズ表の確認や試着を行ってから購入しましょう。

体重の増加による体型変化が心配な方は、ウエスト調整機能が付いた、ショルダーバックル・バックフロートタイプの製品がおすすめです。女性用のダイビングBCも販売されているので、製品のサイズだけでなく対象となる性別も確認しておきましょう。

飛行機に持ち運ぶ時は、荷物の重さが20kg以上あると追加料金がかかるため、重量を抑える必要があります。ダイビング器材一式で15～20kg程度の重さがあるので、濡れた器材は機内に持ち運ぶのが難しくなります。

一般的なBCジャケットの重さは3kg台で、5mmウエットスーツよりも重く、かさばるので持ち運びづらいです。飛行機にダイビングBCを持ち運ぶ場合は、重量3kg未満のバックフロートタイプの製品を選びましょう。

ダイビングスーツ自体に浮力が存在するので、潜るためにはウエイトベルトを装着する必要があります。スーツ内部に空気が入るドライスーツでは、4～8kgのウエイトを付けなければならないため、腰の部分に大きな負担が生じます。

ウエイトシステムが搭載された製品であれば、2～4kgの重りをダイビングBCのポケットに収納可能です。ロック機能が付いていてウエイトが外れる心配がなく、クイックリリースも行えるので、安全に潜行を行えるのもメリットです。

ダイビング中に撮影を行う場合は、水中ライトやカメラを持ち運ばなければなりません。そのため、ダイビングBCのポケットの容量・収納性もチェックする必要があります。水中撮影を行う機会が多い方は、収納機能が充実したショルダーバックルタイプのBCがおすすめです。

Dリングが搭載されていれば、大切なダイビングアイテムも海底に落としづらくなります。小物の出し入れをよく行う方は、ファスナーの位置や個数も確認しておきましょう。

ダイビングBCによって強制排気弁の位置・個数が異なり、高性能な製品では2個以上排気バルブが搭載されています。体勢によって使えるバルブが限られる場合があるので、強制排気弁が1個しかないと、緊急時に空気を抜かせない可能性があります。

排気ボタンの故障・激流による急浮上を防ぎたい方は、腰と肩の両方に排気弁が付いたものを選びましょう。プルボタンを引っ張ると急激に空気が抜けるので、平常時は利用しない方がいいです。

ダイビング用の分厚い手袋を着けると、吸気・排気ボタンを押した感覚が分かりづらくなります。ダイビングBCのボタンはしっかり押さないと動かないので、慣れないうちはうまく排気できずに急浮上する危険があります。

潜行本数が少ない方は、吸気・排気ボタンの可動域が広く、手袋を付けていても押しやすい製品を選びましょう。ボタンを押す時にインフレーターホースを上げないと、うまく排気を行えないことにも気をつける必要があります。

ダイビングBCにはさまざまな価格帯の製品があり、3万円程度で購入できるものから、15万円以上かかるものまで販売されています。上位機種は耐久性が高く大きな浮力袋が付いていますが、安物の製品でも問題なくダイビングを行えます。そのため、初めてダイビングBCを購入する方は、3～5万円程度で購入できる製品がおすすめです。

日本の大手ダイビング器材メーカーであるTUSAでは、多機能で使いやすいショルダーバックルタイプのBCを販売しています。価格もリーズナブルで3万円程度で購入できるものもあるので、ダイビング初心者におすすめです。女性用モデルのTinaはフィット感に優れていて、腰骨の高い女性の方でも快適に着用できます。

アクアラングでは、軽量なバックフロートタイプのズーマを販売しているので、旅行用のBCを求めている方におすすめです。価格の安い製品が充実していて、予算が少なくても購入しやすいのもメリットです。インフレーターホースではなく、左腰のレバーを操作することで給排気を行う、アクシオムI3と呼ばれるモデルも販売されています。

アメリカのダイビング器材メーカーであるスキューバプロでは、安定性に優れたジャケットタイプのBCを販売しています。価格は高価ですが、生地が丈夫で破れにくいので、信頼性の高いダイビング器材を求めている方におすすめです。ショルダーバックル・バックフロートタイプの製品も充実しているので、自分に合ったものを選べます。

イタリアのスポーツ用品メーカーであるマレスでは、インストラクター向けの高性能ダイビングBCを販売しています。収納性に優れていて大きな水中カメラも入るので、ダイビングアイテムをたくさん持ち運びたい方に向いています。ハーネスと浮力袋が独立していて、フィット感にも優れているため、長時間使っても疲れづらいのもメリットです。

ダイビングBCでは、生地・ホースに海水が染み込んでくるので、しっかり洗わないと臭いやカビが生じる場合があります。今回は、ダイビングBCの内部まで塩抜きを行える、洗浄方法の手順について詳しく解説します。

洗浄方法の手順

1. ダイビングBC全体を水槽に漬けて塩抜きを行う
2. ホースの水を流し始めたらインフレーターホースを持ち上げる
3. 排気ボタンを押しながらインフレーターホースの口に水を流し込む
4. ある程度水を入れたら口を使ってダイビングBCに空気を入れる
5. ダイビングBCを持ち上げた状態で回転させて内部の塩抜きを行う
6. 2周ほど回転させたらBCを逆さまにしてインフレーターホースを下に向ける
7. 排気ボタンを押し続けて内部の水を排出する
8. 2～7の手順を何回か繰り返したら風通しのいい日陰の場所で干す

ダイビングBCの定期点検（オーバーホール）は、依頼書を作成した上で、LINE・電話で予約をすると行えます。保証書がないと無償修理の対象外になる場合があるので、ワランティーカードも忘れずに持ち込みましょう。

器材の状態によってオーバーホール費用が変動しますが、BC単体であれば3,000円～10,000円程度で済みます。レギュレーターと一緒にオーバーホールを行うと料金が割安になるので、まとめて点検してもらいましょう。

水中撮影を行うためには、ダイビング器材の他に、防水カメラ・水中ライト等のアイテムが必要です。また、快適にダイビングを行うためには、日焼け止めや水着・インナー等も欠かせません。楽しくダイビングを行えるようになる、関連グッズをいくつか紹介するので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

ダイビングBCがフィットしないと、水中でバランスを崩しやすくなるので、サイズ・形状を考慮して選ぶ必要があります。ダイビングBCの選び方を参考にした上で、自分の体にフィットする製品を手に入れて、快適にダイビングを行えるようにしましょう。

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