洗濯機の蓋は開けっ放しがいいって本当？開けたままにしておくべき理由を解説

洗濯後、洗濯機の蓋を開けておくべきか、閉めたほうがいいのか悩む方も多いですよね。「蓋は閉めておきたいけど湿気がこもってカビが生えそう」、「蓋を開けて乾燥させたいけど、ほこりが入るのは嫌だし…」となりがちです。

結論からいうと、蓋は開けっ放しにするのが正解です。洗濯機メーカーも公式に「蓋を開けて十分に乾燥させる」ことを推奨しています。しかし、「ずっと開けたままにしていていいの？」、「ほこり対策はないの？」という疑問が出ます。

そこで今回は、蓋を閉めてはいけない理由や、開ける際の注意点を詳しく解説します。さらに、洗濯槽をきれいに保つ方法・掃除方法・掃除におすすめのクリーナー・蓋が壊れた際の対処法などもあわせてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

そもそも、なぜ洗濯機の蓋を閉めてはいけないのか気になりますよね。理由はシンプルで、閉めないと湿気によりカビが生えやすくなるからです。

洗濯機の蓋を閉めてしまうと内部の湿度が高くなってしまい、カビが生えやすくなってしまいます。なぜなら、カビは「湿度」・「栄養」・「酸素」がある場所に生える性質があり、洗濯機の蓋を閉めた状態はこの3つの条件を満たした環境にあるからです。

「カビはジメジメした場所に生える」といったイメージがありますが、カビはまさに洗濯槽の中のような環境を好んでいます。洗濯機の蓋を閉めている方は、今後は開けておくようにしましょう。目安としては3～4時間程度です。カビアレルギーになるリスクを下げることにもつながります。

洗濯槽に脱いだ服を溜めている方は多くいますが、この状態で洗濯機の蓋を閉めている場合は気を付けましょう。湿度が高くなるのに加え、内部で雑菌が繁殖してしまいます。

雑菌繁殖は悪臭の原因になりますので、服を溜めておく洗濯カゴを用意しておくのがベストです。間違っても、洗濯槽に放置してはいけません。

ドラム式洗濯機は安全上、使用後も扉を閉めるようメーカーが推奨しています。開いている扉にぶつかるリスクや、子供が洗濯槽内に閉じ込められ窒息するリスクがあるためです。

洗濯槽内のカビや結露が気になるところですが、自動お手入れ機能がついている場合が多いので、うまく活用しましょう。

洗濯槽を清潔に保ちたいなら、洗濯槽を乾燥させるのが最も簡単でおすすめです。乾燥機能が付いている洗濯機であれば、衣類に対して乾燥機能を普段使わない場合でも、できれば3回に1度（最低でも週に1度）は槽乾燥をして乾燥機能をフル活用していきましょう。

もし、乾燥機能が付いていないのであれば、洗濯機の蓋を開けて自然乾燥させるのがベストです。

洋服を洗濯する際は、必ず適量の洗剤を使用しましょう。なぜなら、過剰に使用してしまうと洗濯槽にカスが溜まり、汚れとしてこびりついてしまうからです。「これくらいでいいか」と使用量を誤ってしまうと、後悔してしまう可能性があります。

カビは洗濯機を回す回数が多ければ多いほど増える機会が増えてしまいます。それはカビが湿度と栄養源を好むため、回数を使うことで水気がある時間が長引くとカビが増えやすくなります。できれば洗濯機を1日おきに使う使うようにしましょう。思い切って使わない日を作ることがカビ対策にはおすすめです

洗濯槽をきれいに保ちたいなら、市販の洗濯槽クリーナーを利用しましょう。お金が掛かるものの、確実に汚れを落とせます。

洗濯槽は目に見えない汚れがたくさん溜まっていますので、古い洗濯機を利用している方は洗濯槽クリーナーできれいにしましょう。

まずは、塩素系漂白剤でカビを取る方法です。塩素系漂白剤を使用する際は換気をし、他の洗剤と混ざらないようにしてください。さらに、85度以上のお湯に入れると有毒ガスが発生するため、お湯は50度ほどにしましょう。その点を踏まえて、以下の手順で行ってください。

1. ごみ取りネットなどを外し、50度ほどのお湯を満水まで貯める
2. 決められた量の塩素系漂白剤を、洗濯槽の中に入れる
3. 洗濯槽洗浄コース・標準コースで洗濯機を回す

酸素系漂白剤は、発泡力で洗濯槽のカビを剥がしながら落とします。洗浄力が高い反面、完了するまでに時間がかかるのが難点です。時間の余裕があるときに、以下の手順で行ってください。

1. 洗濯槽に満水までお湯をためる(お湯の温度は50度を推奨)
2. 決められた量の酸素系漂白剤を洗濯槽に入れる
3. 脱水なしの洗いコースで5分ほど回す
4. 半日～1日ほど放置する
5. 汚れが浮いてきたらごみ取りネットですくい取る
6. 手順3・5を2回ほど繰り返す(手順4の放置は不要)
7. すすぎと脱水を数回行う
8. 洗濯機の蓋を開けて乾燥させる

重曹・クエン酸は環境にやさしいクリーナーです。重曹はアルカリ性の性質により酸性の汚れを中和し、クエン酸は酸性の性質を持ちカビなどを雑菌します。酸素系漂白剤と同じく、重曹・クエン酸も完了するまでに長い時間を要しますので、計画的に行ってください。

1. 洗濯槽に満水までお湯をためる(お湯の温度は40度を推奨)
2. 重曹・クエン酸を入れて、脱水なしの洗いコースで回す
3. 最低5時間、可能であれば一晩放置する
4. すすぎと脱水を3回ほど繰り返す
5. 剝がれた汚れが洗濯槽に溜まっていたら、雑巾でふき取る
6. 洗濯機の蓋を開けて乾燥させる

つけおきタイプの洗濯槽クリーナーで、酸素の力を利用してカビや汚れを落としてくれます。ドラム式の洗濯機には使えないものの、効果は確かであるため使ってみる価値のある洗濯槽クリーナーです。

すっきり洗濯槽クリーナーは肌へのダメージが少なく、環境にやさしい洗濯槽クリーナーです。肌の弱い方や小さな子供がいる方におすすめです。

「肝心の洗浄力はどうなの？」と不安になるかもしれませんが、他のクリーナーに劣らず、しっかり洗濯槽の汚れを落してくれますよ。

オキシクリーンは、アメリカはもちろん日本を含めた数多くの国で利用されています。オキシクリーンには「過炭酸ナトリウム」といった成分が配合されており、汚れを分解させる効果があります。

他の漂白剤のように刺激臭がなく、色落ちを気にする必要もありません。

刺激臭が気にならない方には、塩素系の洗濯槽クリーナーである「洗濯槽カビキラー」がおすすめです。塩素系の洗濯槽クリーナーは、殺菌効果が高くて即効性にも優れているため「洗濯機の臭いがキツイ」と感じている方の場合は、洗濯槽カビキラーを利用しましょう。

蓋を開けていれば、何も問題がないわけではありません。ここからは、洗濯機の蓋を開ける際の注意点を紹介します。

洗濯機の蓋を開けておくと、降ってくるほこりから守れないため、洗濯槽にほこりが溜まりやすくなってしまいます。ほこりはカビの栄養になってしまうため、蓋を開けておく際はほこりが溜まらないように定期的にほこりを拭き取りましょう。

小さい子どもがいる方は、子どもがふざけて洗濯槽に入ってしまう可能性があります。「どうしてそんな事態になるの？」と疑問に思う方もいますが、子どもが洗濯機に閉じ込められてしまう事故は実際に発生しているため、気を付けましょう。

しかし、洗濯機の蓋を閉じてしまえば元も子もないので、洗濯機を設置してあるフロアに子どもを入れないよう、チャイルドロックをしてください。

上述でドアストッパーをご紹介しましたが、「縦型洗濯機用はないの？」と思いますよね。縦型洗濯機を使用している方には、100均のセリアで販売している「ドアストッパー　モノトーン」が費用も安くておすすめです。どんな商品なのか、気になる特徴を以下で解説します。

• 縦型洗濯機用
• やわらかい素材であるEVA樹脂を使用してるため、洗濯機に傷がつかない
• 蓋に差し込むだけで簡単に取り付けられる
• どんな洗濯機にも合うシンプルなデザイン
• ホワイト・ブラックから選べる

洗濯機の蓋を開けっ放しでほこりが溜まる場合は、定期的に掃除する必要があります。月に1回は歯ブラシや布などを使用して掃除を行いましょう。また、1日放置した状態で洗濯機内がしっかりと乾燥しているなら、蓋を閉じるのもおすすめです。

洗濯機を使い続けていると、「本体に問題はないのに蓋だけが壊れた」といった事態になる可能性があります。そんなとき素人では直せない可能性があるため、無理に自分で直そうとするのはやめましょう。窓口に相談し、交換してもらうか専門の技術員に修理を依頼してください。

まずは、購入店舗や公式サイトの相談窓口から問い合わせましょう。日立・パナソニックなどの大手メーカーは窓口を設置しています。以下にメーカーごとの相談窓口のリンクを記載していますので、該当のメーカーをクリックしてご覧ください。

当記事では、洗濯機の蓋を閉めてはいけない理由や手入れ方法を紹介しました。蓋を閉じているとさまざまななデメリットが発生するため、普段から掃除グッズで手入れを行う必要があります。日頃の手間を惜しまず、気持ちのいい選択を心がけてください。