電気ケトル・ポットを使ったゆで卵の作り方｜サルモネラ菌の危険性・ゆでる時間は？

サラダに混ぜたり、味付け卵にしたり、さまざまなメニューで活躍するゆで卵。お湯を沸かして茹でるだけで完成はするものの、お湯が沸くまで時間がかかったり、茹でるためだけにコンロを一口占領したりと、なかなか手間がかかります。

そんなゆで卵作りを面倒だと感じている人に挑戦してほしいのが、「電気ポット・電気ケトルでゆで卵を作る方法」です。ティファールなどの電気ポット・ケトルでゆで卵を作れると、鍋でお湯を沸かす手間が省けますし、沸かしたお湯が無駄になりません。早くお湯が沸くため時短にもなります。

もちろん十分に安全性が確保されている方法なので、事故や病気につながる心配は不要です。本記事では、電気ポット・ケトルでゆで卵を作るメリットや作り方の手順、コツについて詳しく解説します。また、「サルモネラ菌の危険性はある？」「ゆで時間はどのくらい？」などの疑問にも答えています。

「電気ポット・ケトルに卵を入れるのは衛生的に汚いのではないか」と不安になります。しかし、日本で流通している卵は殺菌済の卵が主流であるためサルモネラ菌の心配は必要ありません。しかし、ゆで卵を作る際は、水ですすぎ洗いしたりクエン酸で洗浄したりと、衛生的な状態で電気ポット・ケトルを使用しましょう。

加熱した際のサルモネラ菌の死滅条件は、75℃以上で1分以上あるいは65℃で5分間以上です。時間や温度に十分に注意する必要があります。特に賞味期限の過ぎた卵の場合はしっかり加熱してください。

鍋ややかんでお湯を沸かすと、10分前後はコンロを一口占領します。並行して別の調理作業をしたい人やコンロが一口だけの人にとって、効率が悪く、わずらわしいですよね。

しかし、電気ポット・ケトルはコンセントに差すだけでお湯を沸かせるので、鍋ややかん等でお湯を沸かす必要がありません。さらに、鍋ややかんでお湯を沸かすよりも電気ポット・ケトルは早く沸騰するため、調理作業の時短にもつながります。

工夫次第では電気代を抑えます。下の記事では、電気ポット・ケトルの電気代や節約術について紹介しているので、ぜひご覧ください。

電子レンジを利用しても手軽にゆで卵が作れますが、電子レンジの場合、一歩間違えれば爆発する危険性があります。しかし、電気ポット・ケトルならコンロでお湯を沸かしてゆで卵を作るのと同じなので、基本的に爆発する危険性がありません。

ポットのお湯を利用して電気ポット・ケトルでゆで卵を作る方法は簡単です。沸騰した電気ポット・ケトルの中に卵を入れ、ある一定の時間がたったらゆで卵を取り出すだけです。沸かしたお湯をそのまま利用し誰でも簡単にできる作業なので、作るハードルが低いのも嬉しいポイントですね。

電気ポット・ケトルでゆで卵を作り終わった後のお湯は、捨てる必要がなく再び利用できます。余ったお湯でパスタを茹でたり、シンクや調理器具の熱湯消毒をしたりと、お湯を無駄にせずに済むのもメリットです。ただし、卵をゆでたお湯には卵の殻のカルシウム分が染み出していたり、卵のニオイが付着していたりするため、気になる方は捨てるようにしてくださいね。

もう一つの経済的なメリットとしては電気代の節約が挙げられます。ガスでお湯を沸かしてから卵を茹でるのに比べて、ガス代よりも電気代の方が安く済みお得です。

電気ポット・ケトルは、スイッチを押すだけなので面倒な手間がかかりません。また、ティファールのような電気ケトルの場合、沸騰すると自動でスイッチが切れるので、火加減の調節は不要です。さらに、何分茹でたかわからなくなる失敗もありません。

電気ポット・電気ケトル内での卵の調理をはじめ、牛乳・紅茶などを煮出したり、瓶やカップを入れたりといった使い方をしたいと考える方もいるでしょう。ですが、湯沸かし以外の用途はメーカー非推奨の場合があります。想定外の使い方をすると、ふきこぼれによってやけどをする恐れがあるります。

また、電気ケトルは蒸気を感知して自動で電源が切れる仕組みです。うどんなどを煮込むとでんぷん質の泡が出てくるため、この仕組みが機能しなくなる可能性があります。下に電気プレートが設置されているモデルでは、プレートにでんぷん質が付着して故障する場合もあります。

安全に使うためにも、メーカー側が禁止している使い方は避けるようにしましょう。

ティファールの電気ケトルであれば1度にゆで卵を4個から5個作れます。ティファールの湯沸かし完了の合図である「カチッ」という音から5分くらいで取り出すと半熟卵が食べられます。しかし、簡単に作れるため、食べ過ぎてしまうといった心配もあります。

卵はコレステロール値が正常であば1日に3個程度食べてもOKです。コレステロール値が高いと診断されている方は、医師に相談してみてください。

ゆで卵の作り方を調べている時、「水から茹でる」「沸騰してから茹でる」どちらの方法を採用してもゆで卵は作れます。お湯が沸騰してから卵を入れた方が、好みの固さの加減がしやすくなります。

とにかく時短したい人や固ゆで卵を作りたい人は、水から茹ででも問題ありません。しかし、自分好みの固さを目指したい人は、沸騰してから茹でるようにしましょう。

ゆで時間によって黄身の固まり具合が変わるため、お好みの固まり具合になるように調整しましょう。黄身がとろっとした半熟卵にしたい場合は電気ポット・ケトルに卵を入れてから約7分、黄身が固まった卵にしたい場合は10分が目安です。

【放置時間の目安】

• 温泉卵のような半熟卵…約5分
• 半熟卵…7分～8分
• 黄身がやわらかめのゆで卵…10分～11分
• 固ゆで卵…15分

ただし、お持ちの電気ポット・ケトルの性能やお湯の量によって、同じゆで時間でも出来上がりに誤差が生じます。何度かゆで卵作りに挑戦して、自分にとってベストなタイミングを見つけましょう。

電子ケトルでゆで卵を作る場合、通常のゆで卵とは異なり、ゆでている最中の様子を確認ができません。卵を入れる前に確認しておくポイントを紹介します。

卵を電気ポット・ケトルに入れる前に、卵にヒビが入っていないか確認しましょう。ヒビが入った状態の卵をビニール袋に入れずにゆでた場合、ゆでる最中に卵の卵白などが流れ出して電気ポット・ケトルの内部が汚れたりニオイが付着したりする可能性があります。

なべと比較すると電気ポット・ケトルは掃除がしにくい点は留意しておきましょう。

万が一破裂等でケトルが汚れるのが嫌、ケトルに卵を直接入れるのに抵抗がある人は、ジップロックなどのビニール袋に入れてからケトルに入れましょう。

卵の殻には炭酸カルシウムが含まれており、ケトル内部のアルミなどが炭酸カルシウムと反応します。ケトル内に白い膜のようなものができたり、黒くなってしまったりします。このような反応を防ぐためにも、ビニール袋に入れてゆでるのがおすすめです。

ビニール袋は、引っ張ると伸びるような素材のものは避け、ポリエチレン製の耐熱用のものを使用してください。

電気ケトルを使ったゆで卵の作り方は、非常に簡単です。以下のステップに従って、ゆで卵作りに挑戦してみてください。

1. 卵が被るくらいの水量を電気ケトルに入れる
2. 電気ケトルのスイッチをオンにして沸騰させる
3. 沸騰完了したら卵が割れないようにそっとお湯の中に入れて7～10分放置（好みの固さになるよう、各自時間を調整する）
4. 卵を取り出して冷水につけておく（用意できる場合は氷水の方がいい）
5. ゆで卵の熱が取れて冷めてきたら殻をむいて完成

電気ポットでゆで卵を作る手順は、基本的に電気ケトルと同じです。ただし、電気ポットの方が底が深いので卵を入れる際は衝撃に繋がらないように気を配りましょう。また、ポット内のお湯の量でも入れ方や湯で時間は微妙に変わります。目安として75℃保温（満水）で10分と覚えておきましょう。

ゆで卵を作ったら、常温ではなく冷蔵庫で保管しましょう。一般的に固ゆで卵の場合、殻付きは冷蔵庫で3～4日、殻無しは半日が賞味期限の目安とされています。半熟卵の場合さらに賞味期限は短くなるので気を付けてください。

すぐに食べない場合は殻をむかず、殻つきのまま冷蔵庫保存すると持ちがよくなります。すぐに食べないのに殻をむいたり食卓で余ったりした場合は、1つずつラップにくるんで冷蔵庫に入れましょう。

ゆで卵を作る時、黄身は70度で完全に固まりますが、白身は68度で固まり始めて80度で完全に固まる性質になっています。電気ポットは温度調節機能があるものに限りますが、確実にゆで卵を作りたい場合は、保温温度を80度以上にキープしましょう。

保温温度によってゆで時間の調整で、自分の好みに合った黄身の固さのゆで卵を作れます。たとえば、沸騰したお湯で3分ゆでた後、余熱で5分間放置するだけで完成するので簡単です。

また、保温温度を微調整で、ゆで卵と温泉卵の作り分けも可能。白身は75度あると火が通り始めるため、70度を目安に30分保温しましょう。温度調整機能がついている電気ポット・ケトルを使えばさらに簡単に調理できますよ。

沸騰したお湯は蒸気が熱くなっており、顔や手を近づけるとやけどの恐れがあって危険です。ゆで卵を取り出す際は、お玉やすくい網を使用しましょう。特に、お湯を簡単に濾せる形状になっているものがおすすめです。

ジップロックを使えば味玉も簡単に作れます。非常に簡単なのでぜひお試しください。タレは黄金比を覚えておくと、個数によって調節もしやすく他のレシピにも活用できます。

タレ（卵6個分）

• しょう油：大4
• みりん：大2
• 砂糖：大1
• 水：大3

手順

1. 半熟卵を作る（お好みで固茹ででもOK）
2. タレの材料を鍋に入れ一度沸騰させ冷ましておく
3. ジップロックにタレと殻をむいた卵を入れ漬け込む

漬け込む時間はお好みでOKですが、2時間くらいで食べごろです。

万が一、ゆで卵作りで電気ポットやケトルが汚れてしまったり、普段のお手入れなどをする場合の掃除方法を紹介します。汚れてしまったときには、以下の方法で洗浄してみてください。

1. 電気ケトルの中にコップ1杯（約200ml）の酢を入れ、水を満水にする
2. スイッチを入れて沸騰したら、そのまま10分～30分間放置し、お湯を捨てて水ですすぐ
3. キッチンペーパーなどでケトル内を拭き取り、再び満水にして沸騰させる
4. お湯を捨てて水ですすぎ、乾燥させれば完了
5. 酢の匂い残りが気になる場合はすすぎを繰り返す

電気ポット・ケトルでゆで卵が作れるとなると、朝起きてパンを焼くのと同時進行でゆで卵が作れます。ゆで卵作りで余ったお湯を使ってコーヒーを淹れたりも可能です。ぜひ、本記事のやり方を参考にして、ゆで卵モーニングを楽しんでくださいね。ゆで卵以外の調理については以下記事をご覧ください。