画像編集ソフト・画像切り抜き11選｜無料・フリーソフトも【Windows10など】

SNSの発達に伴って、多くの方が気軽に写真・画像編集に触れるようになりました。画像編集には主に画像の色や明るさを調整する作業と、画像の一部を切り取ったり画像同士を合成する作業がありますが、後者の作業をするうえで大事になってくるのが自由に動画・画像を切り抜く技術です。

画像切り抜きに関して「きれいに切り抜くのは難しそう」「時間がかかりそう」といったイメージをお持ちの方も多いはず。たしかにデジタル画像は1つ1つ小さなドットの集合なので、対象の輪郭を適切に切り抜いて透過させる切り抜き作業をすべて手作業するのは面倒です。

しかし、最近は手間をかけず簡単に画像編集できる切り抜きソフトなどあり簡単に編集できます。そこでこの記事では、画像トリミングと写真切り抜きの違い・画像加工が簡単にできるおすすめ画像編集ソフト・ソフト検索ができる窓の杜についてなど詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

画像編集では、トリミングと切り抜きは似たような意味で使われる場合が少なくありません。しかし、正確には両者は別物なので、違いをしっかり理解しましょう。

切り抜きは、必要な被写体以外のものを透過させる作業です。背景を透明にして、残った部分をいろいろな用途や場面に利用します。画像の切り取りには大きく分けて2つの方法があります。

フリーハンドの場合はマウスでカーソルを操作して輪郭をなぞり、切り抜く範囲を選択します。マウスを動かす手が少しでもぶれると、切りすぎたり切り残しが発生したりする可能性があるので初心者には難しい方法ですが、線の引き方に制約が一切ないので自由度が高いのがメリットです。

初心者には、画像編集ソフトを使って自動で切り抜く方法がおすすめです。ソフトが背景と被写体の色の違いを認識して輪郭線を描き、自動で切り取り範囲を選択します。フリーハンドよりも正確に必要な範囲を切り取れる場合が多いです。

現在、数多くの画像編集ソフトがリリースされていますが、切り抜きの精度はソフトや編集する画像そのものによって異なるので注意しましょう。なお、切り抜きの作業だけを行う場合は、切り抜き機能に特化したソフトやサービスをおすすめします。

多くの画像編集ソフトには切り抜き機能が標準搭載されています。本格的な有料ソフトの場合は、色の調整やさまざまな効果を施すフィルターなどさらに多彩な機能が備わっており、より幅広い場面に使用できます。

しかし、フリーソフトでも基本的な機能は使用可能です。初心者はまずフリーソフトで画像編集を体験し、物足りないと感じた時に有料ソフトの検討をおすすめします。

まずは、切り抜き機能が優れている有料の画像編集ソフトを2つ紹介します。

Adobe Photoshopは世界各国で広く普及している、デザインのプロにも愛用されている画像編集ソフトです。明るさや色の調整はもちろん、ぶれてしまった写真の補正もできます。そのほかにも多彩な機能を搭載しており、これ1つでいろいろな作業を一気にこなせるのがメリットです。

Adobe Photoshopは切り取りたい部分を「なげなわツール」で大まかに囲んだ後、選択範囲を微調整する方法で切り抜きを行います。また、切り取る部分を自動で判別させる方法もあります。正確に範囲を選択できる上、他の画像との合成もラクラクです。

製品版は7日間の無料トライアルがありますので、使いやすさや機能の充実度を確認してから購入できます。

PhotoDirectorは、画像の編集や写真の管理ができる有料ソフト。AI技術を利用して写真の手ブレを補正したり、写真に写った顔を認識してタグ付けしたりとさまざまな用途に使用できるのが特徴です。また、アニメーションの効果も追加できます。

画像の切り抜き作業には「背景除去」機能を使用します。フリーハンドはもちろん、ソフトが自動で境界線を引く機能も。画像を拡大して細かな調整もできるので、正確に被写体を切り抜きできます。さまざまなバージョンがあるので、使用用途に合わせて選びましょう。

PhotoDirectorではインストールだけであれば無料ででき、追加機能などが必要であれば有料版の購入を検討してみてくださいね。

GIMPはフリーソフトでありながら、多彩な機能を持つ画像編集ソフトです。また豊富な描画メニューがあり、初心者から上級者まで幅広い場面で利用している画像編集ソフトです。切り抜き作業には、ドットを配置して切り抜き範囲を指定する「パスツール」や、背景との境界を自動で判別する「電脳はさみツール」が使えます。

ユーザーに最適化されたインターフェイスなどがないので、ある程度編集技術がある上級者におすすめです。さらに、操作に息詰まったときにはサポートがないので、初心者が手を出すのには少しハードルが高くなります。

Pixlrはウェブブラウザ上で利用できるフリーの画像編集アプリです。基本的な編集機能をしっかり備えており、操作方法がシンプルなので初心者におすすめ。ソフトが自動で切り抜く機能があるので、作業に慣れていなくても安心です。

ただし、色のコントラストが不明瞭な場合はきれいに切り抜けない可能性もあるので、その場合は「消しゴムツール」で残った背景を消しましょう。

PhotoScapeは無料でダウンロードできる画像編集ソフトで、多くの機能が搭載されています。切り抜き機能は四角だけでなく円形や遠近法を利用した切り抜きも可能で、サイズはカスタマイズできます。

さらに人物や背景を切り抜きしたい場合は「カットアウト」機能がおすすめです。消したい部分を塗りつぶすと切り抜きができます。

PictBearはWebアプリ開発などを行っている企業のフェンリルが配布している無料の画像編集ソフトです。複数のレイヤー処理ができるため、切り取った画像の背景を細かく編集できます。ただし、すでに開発終了しているので今後のアップデートなどはなく、PCの機種に対応しているかどうか確認してから使用してください。

Inkscapeはベクター形式の画像を作成できる画像編集ソフトです。直線や円での切り抜きだけでなく、「ビットマップのトレース」機能を使って自動で色の異なる部分を判別できます。切り抜きたい部分にドットを配置すると、複雑な形でもきれいに切り抜けます。

MyPaintはブラシテクニックを駆使した、高度なアートワークを作成できます。150種類以上のブラシがあり、CGなどを作成したい方におすすめの無料画像編集ソフトです。ただし、一部日本語ですが、大部分は英語のため注意が必要です。

Pixiaは無料ながら初心者が使いやすく機能も豊富と評価されている画像編集ソフトです。切り抜き機能は背景と切り抜きたい部分の色や明るさの差が大きい場合は、自動で認識する「領域」ツールを使うと簡単に切り抜けます。フィルター切り替えが可能で、フィルターの種類は15種類と豊富です。日本語にも対応しています。

Paint.NETは数千ものプラグインを入れられるため、自分の使いたい機能を拡張してカスタマイズできます。切り抜き機能は四角・円の他になげわや自動選択ツール「魔法の杖」があります。ユーザーが使いやすいようにアップデートも行っているので、長期的に使えます。

AzPainterはシンプルな仕組みで、クリックするとすぐに起動するほど操作性が高い画像編集ソフトです。無料ながら画像編集の機能が豊富で切り抜きも自由に行えます。ユーザー評価も高く有名なソフトのひとつです。しかし、画像サイズが4500pxまでなので、印刷物などには使用できない点に注意してください。

秒速！画像キリヌキPro2は、簡単な操作で切り抜き作業ができる有料ソフトです。背景の消去は、わずかワンクリックで完了します。切り取り範囲の細かい修正もできるので、正確な切り抜きが可能です。

また、指定した範囲以外の部分をモノクロにでき、四角形や円形のトリミングも簡単。フォトアルバム作成の強い味方になります。

背景透過は、切り抜き機能に特化した無料のスマホアプリです。不要な部分をタップするだけで自動で削除する範囲が判別されるため、初心者でも簡単に切り抜き作業ができます。自動での切り抜きが正確でなかった場合は、後から微調整が可能。パソコンが使えない時にもちょっとした作業ができるので便利です。

カンタン切り抜き写真3は、簡単に切り抜きできる便利な機能を備えた有料ソフトです。「マジック消しゴム」機能は、カーソルでなぞった箇所と似た色の部分を透過できます。そのため、いちいち輪郭に近い部分を指定する必要がありません。

色を選んで軽くドラッグするだけで同じ系統の色が透過される「かんたん消しゴム」機能も搭載しており、背景全体がほぼ同じ色の場合、透過と切り抜きを同時に行えます。

Background Burnerは、無料で画像の切り抜きを行うサービスです。通販会社Bonanzaのアカウントを作成し画像をアップロードすると背景が自動で消されます。自分で画像を弄る必要が一切ないので、編集ソフトの操作に不安がある方におすすめです。

また、画面上の「Touch up」ボタンを押せば、切り抜きの範囲をフリーハンドで選択できます。自動切り抜きで背景の一部が残ってしまった時に使うと便利です。

窓の杜（まどのもり）はWindows用のオンラインソフトを紹介するWebサイトです。ニュースや記事の紹介とダウンロードサービスの2つのサイトから構成されていて、ダウンロードサービスには編集部により選ばれたソフトが登録されています。

画像編集に優れたソフトの紹介も行われており、対応環境やソフトの詳細が一目で確認できるようになっています。欲しいソフトはその場でダウンロードできるのも魅力です。Windowsに対応する切り抜きソフトをもっとよく知りたい方はぜひ利用してください。

切り抜き以外にあると便利な機能としては、以下のようなものが挙げられます。

• 明るさ・コントラスト調整
• 暖かみ・彩度調整
• オブジェクト除去
• 背景置き換え
• 画像回転・反転・リサイズ
• フェイス編集（赤目補正・小顔・肌トーンアップなど）
• 画像の高画質化

明るさ・コントラスト調整と暖かみ・彩度調整は基本機能とも言えます。画像全体の明るさ・コントラストや暖かみ・彩度の調整が可能です。オブジェクト除去・背景置き換えでは、不要なものを除去したり置き換えたりできます。フェイス編集はポートレート写真を編集する機会が多い方におすすめの機能です。人物の顔を小顔にしたり、赤目を修正したりできます。

とくにAI技術の発達により画像の高画質化が今まで以上に簡単で、質が高いものになりました。画像を拡大してもボケにくくなる加工をしてくれます。また、加工が終わった写真をすぐにSNSへアップロードできる機能もあると便利なので、ぜひチェックしてみてください。

場所を選ばず画像編集したい方や、パソコンより手軽に画像の加工をしたい方は、スマホで画像編集するのがおすすめです。スマホ用の画像アプリにはさまざまな種類があります。下の記事で詳しく紹介しているため、ぜひチェックしてください。

切り抜き機能を利用すると、画像をより幅広い用途に使えるようになります。機能が充実したフリーの画像編集ソフトも多く、上手に組み合わせて使えばさまざまな画像を作り出せます。切り抜き機能を使って思い通りの画像を作成し、SNSや写真データの編集に役立ててください。