食洗機の電気代はいくら？乾燥なし・オール電化の場合も｜食洗機と手洗いどっちが得？

皆さんは皿洗いに食洗機を使っていますか？中には、「食洗機は電気代がかかるから使わない」と考えている方もいます。しかし、食洗機と手洗いどっちが得かを考えたとき、実は食洗機のほうが手洗いよりお得な場合があります。

食洗機の電気代は主に食器を乾燥するときにかかり、洗浄にはほとんど電気代がかかっていないため、食洗機を使うときに工夫すれば節電できて手洗いよりもお得です。しかし、一人暮らしやふたり暮らしで食器点数がごく少ない家庭では、手洗いの方が安いケースもあります。

この記事では、乾燥なし・オール電化の場合を含めて食洗機の電気代のかかっている先について・手洗いの場合との電気代の比較・食洗機の節電方法・手洗いのほうがお得な場合について、詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

食洗機1回あたりの電気代は、意外と安いものです。標準コースで使用した場合、1回あたり電気代は20～30円程度になっています。パナソニックの機種を例に、食洗機1回の電気代は以下の通りです。

※1kWh当たり27円として計算

また、食洗機で食器を洗うのに必要なのものは電気だけではありません。水道、洗剤も必要です。特に洗剤については、専用のものでないと使えない商品が多いのも食洗機の特徴です。これらを含めて計算すると、食洗機で食器を洗うコストはもう少し高くなります。

手洗いと食洗機のどちらが安くなるかは、洗う食器の数によって異なります。たとえば、コップ1つだけ洗いたい場合は手洗いの方が断然安くなります。4～5人の家庭で、手洗い・食洗機それぞれについて1回あたりにかかるコストを一覧にします。

1回あたりで比較しても、食洗機の方が低コストだとわかります。洗剤代も食洗機を利用した方がほぼ半額になります。総合的に考えると、ある程度まとまった数のお皿を洗う場合は、食洗機で洗う方が経済的です。

食洗機が電気を使うのは、食器の洗浄・乾燥のときです。洗浄については1円程度ですが、乾燥については10円程度かかります。乾燥は洗浄の10倍の電気を使いますが、使用頻度は洗浄に比べて極めて低いので心配いりません。

食洗機を使うとお皿を拭く手間から解放されます。食洗機の電気代は、家事時間短縮のための経費と考えればコスパがいいです。

また、食洗機の電気代は、洗う食器の量・選択したコース(標準、乾燥だけ等)によっても変わります。食器の量によっては手洗いにするなど、状況によって洗い方を変える工夫をすると電気代はさらに抑えられます。

食洗機は使用回数を少なくすると節約になります。食事の度に洗うのではなく、ある程度の洗い物がまとまってから使いましょう。頻繁に洗うと節約になりません。

しかし、まとめすぎると食洗機の庫内に余裕がなくなり、きれいに洗えなくなるので注意が必要です。また、汚れがひどいものはそのまま食洗機に入れるのではなく、予洗いをする・ゴムベラなどで汚れを落とすなどをしてから入れるのをおすすめします。

食洗機で1番電気代がかかるのは乾燥作業です。乾燥機能を使わず、余熱で乾かすと節約になります。洗浄が終わったらすぐスイッチを切って食洗機のドアを開けておくと、余熱で食器に付いた水分を自然に蒸発させられます。

もっとこだわるなら、初めから「余熱乾燥システム」を搭載する食洗機を購入するのもいい方法です。しかし、この機能を搭載した食洗機は海外製に限られます。

オール電化プランを契約している場合、電気代がお得になる時間帯があります。基本は夜間に食洗機を使うようにすると、電気代の節約になります。

さらに節約したい場合は、オール電化にエコキュートを付けるのがおすすめです。エコキュートとは空気中の熱を使用してお湯を沸かしてタンクに溜め、夜間電力を使用してタンク内のお湯の温度を保つ機械です。

洗浄コースを上手に使い分けるのも、食洗機の節約術です。洗浄コースは食洗機の機種によって異なりますが、一般的なコースを表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。電気代の節約には、節電コースや少量コースがおすすめです。

一人暮らしやふたり暮らしの場合、食洗機より手洗いの方が安い場合が多くなります。洗う食器の数も少なくなければ、食洗機を使うとかえって無駄になってしまいます。食器を手洗いする場合の、主な節約方法は以下のとおりです。

• 使う食器の数を最小限にする
• 汚れた食器を重ねて置かない
• 汚れの少ない食器から洗う
• 洗い桶を使って漬け洗いをする
• 給湯温度を低めに設定する
• 冬場はゴム手袋を着用する
• 洗剤は最低限の量で使う、あるいは使わない

野菜や麺類の茹で汁・お米のとぎ汁を使って洗うと、洗剤を使わなくても食器の汚れが綺麗に落ちます。食洗機の場合と同様、汚れがひどい食器は、洗う前にゴムベラなどで拭きとっておきましょう。

水道代の節約にもなる食洗機ですが、お得に使用するためには注意点があります。その最たるものが、できるだけ食洗機を使用する回数を少なくすることです。ある程度の量をまとめて洗わないと、節水・節電にはつながりません。1食分の食器が少ないのであれば、汚れを拭き取って食洗機にためておくのもひとつの方法です。

また、食洗機の音にも注目しておきましょう。卓上食洗機だけでなく、ビルトイン食洗機も洗っているときは音がします。最新のビルトイン食洗機は静音性が高くなっているため、静かなものが欲しいのであればできるだけ新しいモデルを選びましょう。

食洗機のメリットは、電気代や水道代の節約以外にもあります。以下に、食洗機を使うメリットを解説しますので、ぜひチェックしてみてください。食洗機を上手に使えば、時間を有効に使えるだけでなく清潔な食器で食事ができます。

【食洗機を使うメリット】

• 汚れがきれいに落とせる：60℃以上のお湯で洗うため、手洗いよりも油汚れをきれいに落とせます。
  
• 除菌効果が期待できる：食洗機専用洗剤と高温のお湯により、食器の除菌効果も期待できます。また、温風でしっかり乾燥させてくれる点も衛生的です。
• 複雑な形状のものも洗える：ザル・おろし金・急須などの手洗いしにくい形状のものでも、食洗機ならしっかり汚れを落とせます。
• 家事の時短になる：食器洗いの手間をなくせるので、別の家事や用事に時間を使えます。
• 手荒れの軽減：水仕事が減るため、手荒れの軽減にもつながります。

食洗機での食器洗いは、決して電気代が高くつくものではありません。工夫次第で電気代を更に安くできるため、忙しい家事を少しでも楽したい方にはおすすめです。食洗機と手洗いのどちらがいいのか、食器の量などからその都度判断して賢く電気代を節約していきましょう。