水銀血圧計や水銀体温計は、2021年1月1日以降の製造や輸出入が原則禁止となります。これは、「水俣(みなまた)条約」および「水銀汚染防止法」等によるもので、これ以降は新たに購入することはできなくなります。水俣条約とは、日本政府が主導となり採択された国際条約で、正式名称を『水銀に関する水俣条約』といいます。
「水俣病」の原因が水銀(メチル水銀化合物)であったことは広く知られていますが、発展途上国において今なお同様の症例や環境汚染がしばしば確認されています。こうした状況を受け、世界規模での水銀製品の規制や管理を目標とした水俣条約が締結されました。
水俣条約の採択により、水銀汚染防止法(正式名称は「水銀による環境の汚染防止に関する法律」)等も成立しました。これに基づき「特定水銀使用製品」に該当する商品(水銀血圧計や水銀体温計など)は、製造・輸出入が禁止となるのです。