登山用ヘルメットのおすすめ15選！選び方やモンベル・マムートなど人気メーカーも紹介

登山をしている時には、予想できない落石や転倒・滑落などに見舞われる危険性があります。また登山道に飛び出た木の枝やトンネル状になった場所で、思わず頭をぶつける場合もあります。そんな時に登山用ヘルメットを着用していると、ぶつかったインパクトを大きく軽減して頭部を守ってくれます。

現在、登山用ヘルメットとしてたくさんの種類が市場に出回っています。またヘルメットメーカーもたくさんあり、形状やカラー・軽量化されたタイプ、また安全基準に準拠したアイテムなど種類も多いです。そのため選ぶ際に、どのヘルメットが自分に合うのか迷ってしまうほどです。

そこで当記事では、登山用ヘルメットの選び方として丈夫さ形状、大きさや重量、また安全基準や人気のメーカーなどに加えておすすめヘルメットを全部で15選ご紹介します。さらにQ＆Aや寿命に関しても解説しますので、最後まで参照してください。

登山では、未舗装の道や危険な悪路を歩く場合も多く、また、岩肌が見えて岩が落ちてきそうな道や前を行く登山者によって落石が生じるケースもあります。そのため登山する際には、ヘルメットの着用を強くおすすめします。

長野県の北アルプスや南アルプスをはじめとして、山によっては「ヘルメット着用奨励山域」を設定しているケースもあります。また登山用ヘルメットとして自転車用が使用できるのか？などの質問がよくあります。

自転車用ヘルメットは空気抵抗を減らすため、通気孔が多く開いていて軽量ですが、落石などに対しての強度が不十分です。また後頭部を保護する部分が弱く、登山には不向きです。山登りには「登山用」と明記されたものを選びましょう。

ここからは登山用ヘルメットの選び方として、重視したいポイントや安全基準・形状・メインの人気メーカーなどについてご説明します。

登山用のヘルメットの形状としては、ハイブリッドと呼ばれる「ハードシェル」や「インモールド」の大きく2種類がありますが、ここではそれぞれ特徴を見ていきましょう。

「ハードシェル」とは、「シェル」と呼ばれる外装の内側に「インナー」と言われる緩衝材を設置しているヘルメットです。このシェルの素材には耐衝撃性や耐久性に優れたABS樹脂などを採用し、硬くて傷にも強いのが特徴です。

やや重めですが、手頃な価格で入手でき点もメリットで、有名ブランド品でも廉価で購入できるアイテムが揃っています。登山グッズを低予算で揃えたいケースや耐久性を重視して長く使いたい場合に向いています。

「インモールド」とは、シェル内部に直接緩衝材を注入してヘルメット内部で成形する方式です。この処理により、シェルとインナーの隙間がなく、接着剤も不要です。シェルには軽量なポリカーボネートなどを使い、軽くて耐衝撃性が高いのが特徴で、デザインが豊富な点もポイントです。

さらに通気性がよく、ムレにくいのも魅力です。ただインナーを注入するので厚みが出るため、ハードシェルより大きめのサイズとなり、ややかさばる傾向があります。

登山用のヘルメットの安全性に関しては、国際的にも安全が保証されているマークが付与されています。特にアルパインクライミング発祥の地であるヨーロッパには厳格な基準があります。購入の際には、安全マークの有無を確認しましょう。主な安全規格として下記の2つのマークがあります。

・「CE」マークは、EU（ヨーロッパ連合地域）での安全基準を満たした製品の証明として付与されています。国ごとの異なる安全認証手続に煩わされない統一された安全マークで、これが付いていないとクライミング用として販売できない規則となっています。

・「UIAA」マークは、「国際山岳連盟」の安全基準をクリアした認証マークです。このマークが表記されていればクライミングで必要な強度など、安全が保証されています。

登山用ヘルメットは登山の行程の間、長時間にわたりかぶるので、頭部への負担とならないフィットしたサイズのものを選ぶのが重要です。頭に合わないヘルメットを着用していると、頭痛など不快な症状が出て、登山そのものが楽しくなくなりますので注意しましょう。

登山用ヘルメットは、「S/M」と「M/L」のサイズで分けられたものがほとんどです。まず、頭にハチマキを着けるようにしてメジャーを巻き、自分の頭囲を測ってみましょう。頭囲が58cm以下ならS/Mのサイズ、それ以上ならM/Lがおすすめです。ただメーカーによって多少、サイズが異なるケースがありますので、実際にかぶってフィット感を確かめるのが大事です。

また冬の登山などで、ヘルメットの下に毛糸の帽子を被ったり、さらに悪天候のケースではフードでヘルメットを覆う場合もあります。そこで、着用が想定される帽子やアノラックなどを持参し、実際に着用してファスナーなどを締めて、ヘルメット・サイズとの相性をチェックしましょう。

登山用ヘルメットは、形状や素材、またカラーなどたくさんの種類が出回っています。もし選ぶ際に迷ったら、歴史のある伝統のメーカーや評判のメーカーのアイテムをチョイスするのもありです。

ここからは、登山用ヘルメットのメーカーとしてよく知られている、国内や海外の人気の3メーカーをご紹介します。

「モンベル」は、日本人としては2人目のアイガー北壁踏破を成し遂げたクライマーにより1975年に創業された純国産メーカーです。モンベルはフランス語で「美麗な山」の意味があり、文字通りヘルメットや寝袋など登山をサポートするグッズを多く販売しています。

「マムート」は、1862年創業のスイスの老舗登山メーカーで、当時の主力商品はマムート・ザイルカでした。現在では、ザイルに加えヘルメットや寝袋・リュック・登山靴などを販売する総合登山メーカーになっています。

マムートの特徴は、スイスの山をはじめヒマラヤなどの世界の過酷な環境でも実際に使われて実績を上げている用具が多い点です。またヘルメットに関しても、安全基準に準拠した高品質で耐久性のあるアイテムが揃っており人気となっています。

「グリベル」は、イタリアの老舗登山用具メーカーとしてよく知られており、ヘルメットの他にもピッケルやアイゼンなどでも有名です。一般的に登山用ヘルメットは、頭部保護のため装着時に頭でっかちな印象になりがちですが、グリベル製はイタリアのメーカーらしく、デザイン性に優れ美しいフォルムが特徴です。

また国際的な安全基準もクリアしており安全性も確かです。さらに日本人の頭の形にフィットする「ジャパンフィット規格」を設定し、これをベースに製造されたヘルメットは、フィット性とデザイン性を兼ね備えており人気となっています。

この項は、登山用ヘルメットに関する質問としてよくある、持ち運び方やヘルメットの寿命などに付いてのQ&Aのコーナーです。

登山用ヘルメットを持ち運ぶ際に、バックパックの外に取り付けてブラブラさせているケースをよく見かけますが、これはヘルメットを運搬時に傷つけてしまいますので避けましょう。また、人にぶつけたり、枝などに引っ掛けてバランスを崩したりするケースもありますので、トラブルを避けるためにも、ヘルメットは必ずバックパックの中に入れて持ち運びましょう。

最近は「ヘルメットホルダー」と呼ばれるアイテムもあります。これは伸縮性のあるメッシュパネルの四隅にフックがついており、バックパックの上部や背面にヘルメットの上から被せて固定できるようになっています。荷物が多くてヘルメットがバックパックの中に入らない時に便利です。

登山用ヘルメットの寿命は3〜6年程度が目安とされています。耐用年数はメーカー毎に異なっていますので、説明書などをきちんとチェックしましょう。一例としてモンベルの「L.W.アルパインヘルメット」の耐用年数は5年と取扱説明書に明記されています。

また、ヘルメットは登山中に長期間にわたり紫外線を浴びたり、高・低温の環境下で使用すると、劣化も早くなります。さらに一度でも落石や転倒などで強い衝撃を受けた場合は、目に見えない亀裂が入り損傷しているケースもありますので、交換をおすすめします。

またあご紐のほつれなどが目立つようになった時は、交換の時期だと考えてください。いずれにしても頭部を守る大事なアイテムなので、早めに新しいものへの交換がおすすめです。

登山用ヘルメットは国内や海外のメーカーから、さまざまな種類のアイテムが販売されていますね。形状や重量・カラーなどもたくさんありますが、登山中に頭を守るアイテムなので、頭にフィットして長時間着用しても疲れないものを選び、快適な登山を楽しみましょう。