アウトドア用の高機能レインウェアおすすめ11選｜劣化する？【パーテックスなど】

アウトドアを楽しむ上でレインウェアは必須アイテム。特に登山ではその重要度が増します。そんな必携のアイテムだからこそ、レインウェアのカテゴリーはさまざまな素材を使った高機能なウェアが各メーカーから数多く発売されています。

しかしそれだけにどのレインウェアを選んだらいいのかわからないという悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか？

今回はそんな高機能レインウェアの基礎知識や、ゴアテックスに代表されるさまざまな防水素材の違い、そしてそれらを使ったおすすめの商品を紹介します。ぜひこの記事を読んで、あなたにぴったりなレインウェアを見つけてください！

レインウェアは靴やバックパックと同様にアウトドアに必須のアイテムです。日本は海外と異なり雨が多いため、天気予報で晴れの予報だったとしても急に雨が降ってくることがあります。そのため登山をする際には、必ずレインウェアを持っていきましょう。

雨に濡れてしまった場合、山は気温も低くなるため低体温症になる危険性があります。悪天候になってしまった時のことも考え、機能性の高いレインウェアを選ぶことが大切です。

防水性は耐水圧という数値で表され、数値が高いほど防水性が高くなります。登山で使用する場合は耐水圧が20,000mmのものがいいでしょう。

通常の傘は耐水圧500mm程度で、大雨は耐水圧10,000mm程度で耐えることができます。突然の天候の変化や大雨が降る可能性のある山でのアウトドアでは、耐水圧20,000mmあれば十分です。

透湿性は透湿度という数値で測ることができ、数値が高いほど透湿性は高くなります。g/㎡/24hという数値で表され、1,000g/㎡/24hであれば1平方メートル辺り24時間で1,000gの水分を外に出すことができます。登山で使用するときは10,000g/㎡/24hのものを選ぶといいでしょう。

防水性が高く雨や水を弾いていても、透湿性が低いとレインウェアの中は汗で蒸れてびしょびしょになってしまいます。RETという透湿性を国際規格で測る数値もあり、数値が低い程透湿性が高いです。登山での使用はRET指数6以下のものがおすすめです。

登山で使用する場合は、上下セットのものを選ぶようにします。山の厳しい自然環境下では、強風であおられた雨が下から入ってきたり、泥が跳ねてズボンの裾を濡らし体を冷やしてしまう場合もあるからです。丈の長いレインコートやポンチョを着ていても、山の雨にはあまり効果がありません。

登山では、万全な装備が重要です。レインウエアは上下セットで揃えておきましょう。

レインウェアを選ぶ際、まずは気温・地形などフィールドの状況をイメージしましょう。「標高が高い山・雪山に挑戦したいなら動きやすさ・透湿性の高いもの」「海・川など水に濡れると予測されるなら防水性能の数値が高いもの」と適したレインウェアは異なります。

さらに使用頻度・着用時間を想定するのも大切です。雨天時の予備に持ち歩く程度ならなるべく軽量でコンパクトなものが適していますが、常に着用しているのであれば耐久性・防水性を重視して選ぶのがおすすめ。高機能のレインウェアは値段も高く設定されているため、月に1〜2回の日帰り登山の場合はそこまで機能性にこだわる必要はありません。

高機能のレインウェアを選ぶ前に基礎知識を知っておくと選びやすくなります。防水機能にはコーティング法やメンブレン法がありそれぞれに違いがあります。

また、レイヤーと呼ばれる素材の構造にも特徴がありレインウェアの軽さや着心地も変わってくるため、レイヤーの種類など知っておくといいでしょう。

防水機能にはコーティング法とメンブレン法の2種類があります。コーティング法は生地に防水性能を持つ層をコーティングする方法です。メンブレン法は防水性のある薄膜を耐久性のある表地と裏地で挟み込みます。

どちらも水滴よりも小さく水蒸気より大きな微細な穴が空いていることによって高い防水性を実現しています。

レイヤーは生地が何層で作られているかを表します。2・2.5・3レイヤーの3種類があり着心地や軽さに違いがあります。一般的な3レイヤーは防水素材・表地・裏地で構成されています。少し重く耐久性があり裏地によって汗でベタつかないのが特徴です。

2.5レイヤーは表地と防水素材の2層で構成され、防水素材に施された保護フィルムが裏地の代わりになっています。2レイヤーには裏地がないため汗が張り付いてしまいますが、2.5レイヤーは保護フィルムによって軽量と快適さを両立しています。

mont-bell（モンベル）などの有名メーカーにも使われるゴアテックスは防水透湿素材の代表格です。フライパンのフッ素加工に使用されるテフロンを加工した素材を組み合わせて作られた特殊な素材です。

ゴアテックスは3層の生地によって作られ、防水などの機能を持っているのが真ん中のゴアテックスメンブレンという生地です。この生地によって防水・透湿・防風の3つの特徴を実現しています。耐久性が高く高品質ですが、値段が他の商品より高めに設定されています。

イーベントは透湿性がとても高い素材です。ゴアテックスと同じメンブレンでテフロンを加工した素材が使われています。ゴアテックスは汚れを防ぐためにコーティングが施されていますが、イーベントはノンコートで水蒸気が通る穴を塞がないため高い透湿性が維持されます。

ノンコートによって通気性が高く蒸れにくいですが、強風も通すため防風性では少し劣るでしょう。そのため保温効果もあまり高くありません。

パーテックスシールドはしなやかさと軽量であることが特徴です。耐久性があり撥水加工がされた生地に、ポリウレタンをコーティングしています。ポリウレタンは元々天然ゴムの代替品として作られ柔軟性や強度に優れており、パーテックスシールドにも活かされています。

パーテックスシールドはメンブレンの原料である樹脂をコーティングし、乾燥させて作ります。穴があいていない無孔質系というものに分類されるため、皮脂などが根詰まりしませんが通気性はありません。

オムニテックはコロンビアが独自開発した素材で、防風・防水・透湿性にすぐれています。厳しい自然環境下でも快適に活動でき、登山・ハイキングなどにもおすすめです。ゴアテックスを使用した商品に比べ、デザインの自由度が高くファッション性に優れ、男性のみならず女性人気も上がってきています。

オムニテックは機能性が高いメリットがありますが、ゴアテックスよりも劣化しやすく耐久性にやや劣るのがデメリットで、ハードな登山などには向かない場合もあります。

以前までは「レインウェアを選ぶならゴアテックス」と言われていましたが、今日では通気性や防水性が高い、メーカー独自のオリジナルの防水素材も増加しています。オリジナル素材のため、ゴアテックスと比べると値段が低めに設定されておりコスパが抜群です。

しかし、独自素材のため防水性と透湿性の両立が難しい素材もあり長時間の使用に対応できないものも中にはあります。そのため日帰りのハイキングや登山で使用するのがいいでしょう。

レインウエアの寿命は、一般的に約5年程度とされています。レインウエアが劣化すると雨を弾かなくなり、雨が浸みて中に着ている服が濡れてしまったりもします。着用後のメンテナンスをきちんとしていないと、生地の性能が低下したりシームテープが剥がれ寿命が早まるケースもあります。

高価なレインウエアの寿命を少しでも伸ばせるよう、着用後には正しいメンテナンスを心がけましょう。

レインウェアの高機能を維持していくためには洗濯をすることが大切です。泥汚れや皮脂が表面に付いているままだと、穴が塞がるため汗がきちんと蒸発できません。そのため使用するたびに洗濯をすることで、レインウェアの寿命を伸ばすことになります。

洗濯をする場合は必ず中性洗剤を使いましょう。中性洗剤であれば天然素材も傷つけることなく洗うことができます。使用していくうちに撥水機能が衰えていってしまうため、撥水剤を使うこともおすすめです。

高機能のレインウェアを洗う際のおすすめの洗濯洗剤を2つ紹介します。1つ目はニクワックスです。ニクワックスは防水透湿素材や撥水性のあるレインウェアに使用できます。ニクワックスを使うことで撥水力を取り戻すことができます。

2つ目はグランジャーズ200です。グランジャーズ200も撥水力を取り戻す効果があります。ニクワックスは独特の匂いがあるため、気になる人はグランジャーズ200がおすすめです。

アウトドアで天候が荒れた場合、低体温症から体を守ることができるのはレインウェアです。安全にアウトドアを行うためにも高機能なレインウェアを選びましょう。快適に過ごせるレインウェアを選ぶことでさらに登山を楽しむことができるでしょう。