加湿器で頭痛が起きる原因は？｜気持ち悪くなる体調不良は次亜塩素酸水で対策できる？

水を入れてスイッチを押すだけで部屋を加湿してくれる加湿器は、画期的なアイテムです。冬になり乾燥してくると、1日中加湿器を付けたままになるのも珍しくありません。そんな加湿器ですが、使っていて「何だか体調が悪くなる…」と感じた経験はありませんか？

実は加湿器を使うと、「頭痛がする」「気持ち悪くなる」「咳が止まらない」「痰が出る」と訴える方がいます。この記事では、加湿器の使用に伴う頭痛の原因や予防策について解説しています。加湿器による頭痛に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

また、特に気をつけたいレジオネラ菌や加湿器病についても解説しています。厚生労働省も注意を呼び掛けている菌ですので、必ずチェックしてください。この記事を読んで正しい加湿器の使い方をマスターしましょう。

加湿器を使用していて頭痛がする場合、加湿器のタンク内に雑菌が繁殖している可能性が考えられます。加湿器の水を替えずに使っていたり、タンクの内部が水垢などで汚れていたりすると雑菌が繁殖します。特に、超音波加湿器は水を加熱しないので菌が繁殖しやすいです。

加湿器内に雑菌を繁殖させないためには、加湿器の定期的なお手入れが必要です。最低でも3日に1回は加湿器のタンクをスポンジでこすり洗いしましょう。

加湿器の中には、モーターを利用して部屋を加湿する仕組みのものがあります。その手の加湿器は作動させると、モーターが動き低周波ノイズを発します。低周波ノイズを人間が感じ取ると、頭痛や吐き気を引き起こす場合があるのです。

加湿器を定期的にお手入れしているのに頭痛がする場合は、この低周波ノイズを疑った方がいいかもしれません。モーターを使わない加湿器を使用すると解決する場合があるので試してみてください。

レジオネラ菌は自然界に生息している菌です。現在60種類ほどが確認されており、レジオネラ菌によって引き起こされるレジオネラ症に注意しなければいけません。レジオネラ症に感染すると、肺炎や熱が症状として表れます。

特に肺炎は全身倦怠感や呼吸困難などを引き起こし、最悪の場合命にかかわります。加湿器を使って体調に異変が起きた場合は、速やかに病院で診察してもらいましょう。

加湿器の水を、ずっと替えずにいると水の中で雑菌が繁殖します。レジオネラ菌も加湿器の水の中で発生し、加湿器のミストと一緒に室内へ放出されます。そのレジオネラ菌が人間に感染し、結果的にレジオネラ症になってしまうのです。

加湿器内でレジオネラ菌の繁殖を防ぐためには、常にタンクの水をきれいな状態に保つのが重要になります。

加湿器のタイプに関わらず、タンク内の水は毎日交換するようにしましょう。交換の際に、タンクにきれいな水を少し入れて軽く振り洗いするのがベストです。そして、1週間に1回はタンクをクエン酸水でつけ置き洗いすると効果的です。

また、レジオネラ菌は60度の温度だと5分で殺菌されます。スチーム式加湿器のような水を加熱する仕様の加湿器ならレジオネラ菌が繁殖しにくいです。しかし、スチーム式でもタンク内が汚れているとレジオネラ菌が繁殖しやすくなるので気をつけましょう。

加湿器病とは、加湿器が原因の病気です。正式名称は過敏性肺臓炎で、基本的には加湿器内の水に雑菌やカビが繁殖し、ミストと一緒に放出されたものを人間が吸い込むと身体がアレルギー反応を起こし発症します。症状は頭痛を始めとして、咳・痰・発熱・倦怠感・胸の痛みなどです。

レジオネラ症も加湿器病の1つであり、最悪の場合命に係わるので注意しなければいけません。特にレジオネラ症は、高齢者や新生児がかかりやすいので気をつけましょう。

加湿器病は、タンク内の水に雑菌が繁殖するのが主な原因です。レジオネラ菌は水にぬめりが出ると繁殖しやすくなります。菌の繁殖を防ぐには、加湿器内の水を清潔な状態に保つのが重要です。

加湿器内の水が残っていたとしても、毎回入れ替えて、その都度新しい水道水を入れるようにしましょう。

加湿器の水を毎日交換していても、タンク内に菌が蓄積すれば水が不衛生な状態になります。購入を検討する際に、洗い方や内部の作りも確認してみましょう。こまめなお手入れが面倒な方は、タンクに抗菌効果があるものも販売されているのでチェックしてください。

水を交換する際にタンクにきれいな水を少し入れ、軽く振り洗いするようにしましょう。そして、念のため1週間に1度はクエン酸水を使ってタンクをつけ置き洗いするのがベストです。

雨が降って湿度が高いとき、加湿器を使わずに置いておく場合があります。その際、タンク内に水を入れたまま放置すると内部に雑菌が繁殖します。殺菌されている水道水でも時間が経つにつれて汚れていくので注意が必要です。

加湿器を使わないときはタンク内を空っぽの状態にしましょう。タンクを空っぽにするときは、タンク内をスポンジなどでこすり洗いし、しっかり乾燥させてから片づけましょう。

加湿器に搭載されているフィルターは、水を殺菌する作用があります。しかし、ずっと同じフィルターを使っていると殺菌能力が落ちてしまうので注意です。フィルターの使用期限を確認し、期限が迫ってきたらその度に交換するようにしましょう。

また、定期的にフィルターを水洗いするとより衛生的です。最低でも1ヶ月に1度はフィルターを洗うようにしましょう。

加湿器を使わないシーズンは、シーズン終了後にタンクの水を抜いて、タンク内をきれいに洗いしっかり乾燥させてから収納しましょう。タンク内に水を入れたままにしたり、掃除をしなかったりすると雑菌が繁殖して不衛生な状態です。

タンク内は、乾いた布やキッチンペーパーなどで水気を拭き取り、完全に乾燥させてから収納するのがベストです。

次亜塩素酸水を加湿器に入れて使用すると、ウイルス対策・アレル物質の除去・空間除菌や消臭といった効果が期待できます。しかし、次亜塩素酸水は塩素臭がする場合があるので、換気をしたり、人がいない時間に使ったり工夫が必要です。

ただし、加湿器での使用を前提としていない次亜塩素酸水もあるので注意が必要してください。また、加熱式の加湿器に次亜塩素酸水は使用できません。

いろいろなタイプの加湿器がありますが、超音波式加湿器は加湿器病のリスクが高いです。タンク内の水に超音波の振動を当てミストを発生させる仕組みなので、加熱式と比べると殺菌効果が期待できません。

もし水に雑菌が入っていたら部屋中に菌をばらまいてしまう可能性があります。そのため、超音波加湿器を使う際は日頃の手入れが特に重要です。

スチーム式は加湿器病のリスクが低いです。その理由は、ヒーターで温めたタンク内の水を使って部屋を加湿する仕組みにあります。加湿器の元となる雑菌は加熱時に殺菌されるので、菌をそのまま部屋に放出してしまうのを防ぎます。

しかし、水の汚れ具合によっては完全な殺菌ができないので、スチーム式であっても日頃のお手入れが大切です。

加湿器が原因で起こる頭痛は、水を毎日入れ替える・定期的に掃除するなどの工夫で簡単に防げます。また、スチーム式加湿器は水の殺菌作用が強いので、頭痛に困っている方は買い替えも検討しましょう。