冷蔵庫の電気がつかない原因は？｜庫内灯の寿命・カバーの外し方も解説

24時間食品を冷却し続ける冷蔵庫ですが、「冷蔵庫の明かりが消えた！もしや故障？」と疑う状況になった時、冷蔵庫の中が冷えているのか心配になります。冷蔵庫は高価な家電ですし、電源が入らない場合は早急に修理しなければなりません。

冷蔵庫の庫内灯の照明がつかない・暗い場合にはいくつかの原因があります。また、電気はつくのに冷えないと食材を痛めてしまいます。ただスイッチを切ってしまった場合やLEDの故障、そもそも本体の故障など原因は多岐にわたります。しっかり原因を知って、それに合った対処を行えば冷蔵庫の寿命を延ばし、長く愛用できます。

この記事では、冷蔵庫の電気がつかない原因のほか、人気メーカーシャープ・日立・パナソニック・三菱などが提案する公式の対処法や電球の交換方法についてもご紹介するので、お使いの冷蔵庫に当てはめて参考にしてください。

冷蔵庫の庫内灯の電気がつかないだけなら、冷蔵庫の冷却機能自体には問題はありません。庫内灯と冷却機能は別部分のため、庫内灯だけが何らかの原因でつかなくなっているのであれば、食品が傷む心配はないので安心してください。

冷却機能が継続されているか確認するためには、冷蔵庫の電源がしっかり入っているかをチェックする必要があります。コンセントが半分抜けていたり、ブレーカーが落ちていたりして通電できていないと、冷蔵庫そのものに電力が通っていないため、電気も冷却モーターも停止してしまいます。

「電気がつかない」と思ったらまずは冷蔵庫に電力が行き渡っているか確認してみてください。

冷蔵庫の庫内灯の電気がつかないときの原因と対処法をご紹介してきます。シャープ公式によると、チェックすべきポイントは以下の3つです。

• 冷蔵庫のドアスイッチが正常に動くかどうか
• 電源プラグがしっかり挿さっているかどうか
• 冷蔵庫が冷えているか、冷えていないか

冷蔵庫が冷えているかそうでないかについては、特に冷蔵庫の修理費用にも大きく関わります。自宅でお使いの冷蔵庫の電気がどうしてつかないのかここでチェックし、正しい対処を行いましょう。

冷蔵室のドアを開けて庫内の右側の壁を見ると、右上や右下樹脂の突起があります(メーカーによって場所が異なる場合がある。)このスイッチは、ドアの開閉を検知する「ドアスイッチ」です。ドアを閉めるとその突起が押されて、ドアが閉まったのを感知するので庫内灯の電気が消える仕組みです。

冷蔵庫の庫内灯の電気がつかなくなったら、まず初めにこのドアスイッチが引っ込んだままになっていたり、破損したりしていないかチェックしてください。

ドアスイッチは自力で直すのを推奨されていません。故障だと分かったらすぐにお問い合わせして修理を依頼してください。ドアスイッチに問題がないのに冷蔵庫の電気がつかない場合は、次のチェック項目に進んでください。

冷蔵庫の電気がつかないとしても、冷えている場合と冷えていない場合とでは原因と対処法が変わってきます。自分の冷蔵庫がどっちなのかは、上記でご紹介したようにしっかりプラグが挿さっていて電力が供給されているかで判断しておいてください。

この場合に考えられる原因は、「庫内灯の劣化・もしくは庫内灯が切れている」です。指定の庫内灯をチェックした上で、基本的には自分で交換が可能です。ただし、LEDタイプの場合は自力で取り替えできないので、メーカーに問い合わせましょう。

指定の庫内灯を間違えると、せっかく買い換えたのに電気がつかない・型にはまらない事態が起きかねません。取扱説明書や冷蔵庫についている表示を確認した上で、購入するようにしてください。つけかえ用の庫内灯は500円前後と安く購入できます。

冷蔵庫自体の故障だと勘違いして、無駄に修理費用や買い替え費用をかける前に、電気がつかない理由が「庫内灯の劣化」でないか、最初にチェックしてください。

しっかりプラグを差し込んでいるし、コンセントが壊れているわけでもないのに冷蔵庫の電気がつかない・冷えない場合は、本体の故障が考えられます。冷蔵庫の温度を確認し、冷却機能が停止していたら、すぐにメーカーや購入店に問い合わせ、修理の依頼をしてください。

修理費用の目安は57,000円～9,000円です。購入してから9年以内なら、修理してもう一度使用してもOKですが、もし9年以上経っている場合は交換に必要な部品のメーカー保存期間を過ぎている可能性があるため、新しい冷蔵庫に買い替えをおすすめします。

今回参考にしたのは、シャープ公式の「冷蔵庫故障診断ナビ」です。

日立が公式で提案している、冷蔵庫の電気がつかないときの確認手順は以下の通りです。

• 操作パネルの表示部が点滅しているか確認。

日立の冷蔵庫に搭載されている操作パネルには、庫内灯以外の設定の状況や、冷蔵庫本体にトラブルが起きているのをお知らせしてくれます。ここで冷蔵庫に何らかの異常が起きていないかチェックします。

• ドア開閉スイッチを手動で押して、庫内灯がつくか確認。

シャープと同じく、ドアスイッチが故障しているかどうかをチェックします。ドアスイッチを押しても電気がつかないなら、ドアスイッチが故障していると考えられます。点灯と消灯を繰り返す場合は、スイッチが接触不良になっている可能性もあります。

• 庫内灯のタイプを確認。

庫内灯が切れているなら、使われているものがLEDか電球かを確認します。電球なら交換部品の在庫がある機種は自分で交換できますが、LEDだと冷蔵庫に内蔵されてしまっているので取り替えができません。修理を頼んでください。

パナソニックの冷蔵庫も、シャープや日立と同じく「庫内灯のタイプ」によって自分で交換できるかどうかが決まります。

• 庫内灯に使われているのが電球：機種によっては自分で付け替えが可能
• 庫内灯に使われているのがLED：自力で不可能。修理相談をしてください。

一見、自分で付け替えできる電球のタイプを選んだ方がいいのでは？と思いますが、LEDは耐久時間が非常に長く、寿命による取り替えがほとんどないとされているため、無駄な買い替え費用をかけず、長く使いたいなら、LED内蔵冷蔵庫をおすすめします。

パナソニックの庫内灯の種類は、白熱電球とLED電球の2タイプです。このうちの白熱電球であれば、自分で交換ができますが、LED電球の場合は、点検かつ修理扱いになります。

白熱電球であっても、一部商品によっては修理扱いになるケースがありますので、メーカーに確認してください。庫内灯が交換可能なタイプと確認できたら、下記の手順で交換できます。

1. 冷蔵庫の電源プラグを抜く
2.  トレイやフリーセット棚を取り外す
3.  庫内灯のカバーの手かけ部を指で手前に引いて外す
4.  庫内灯を左に回して外す

交換できる白熱電球かどうかを確かめるには、取扱説明書を読んでください。取り扱い説明書に「庫内灯の交換方法」の記載があれば、交換可能な機種です。記載がない場合は、メーカーに修理を依頼します。

庫内灯の寿命はまだあるはずなのに思ったより早く切れてしまった場合、実はドアが開いたままになっている可能性があります。ドアのパッキンが劣化したため、しっかり閉まっておらず庫内灯がつきっぱなしになり、結果として庫内灯の寿命を早めてしまいます。

ただ単に、ドアを開けっぱなしにしている時間が長い場合ももちろん寿命を縮める原因ですが、ドアパッキンが汚れてたり劣化していたりしても、庫内灯が無駄に点灯する時間を長くし、結果として早く寿命を終えてしまうのです。

冷蔵庫庫内はこまめに掃除し、かつ冷蔵庫を開ける時間をなるべく短くするのを意識すれば、庫内灯の電気がつかなくなる寿命を伸ばせます。冷蔵庫の掃除方法については以下の記事をご覧ください。

三菱電機の公式サイトによると、自分で交換可能かは機種によります。取扱説明書に「庫内灯の交換」について記載されている機種であれば、自分で交換可能です。交換する際には必ず、ガラス形状・口金サイズ・W数が同じ庫内灯を使ってください。

東芝が公式で紹介している「冷蔵庫が冷えないとき」のチェック項目は以下の通りです。

• 電源は入っているか

電源プラグがしっかり挿さっているか、ブレーカーが切れていないかチェックしてください。もし冷蔵庫を新しく購入してすぐに「冷えない」と思っている方は少し待ってください。冷蔵庫庫内が完全に冷却されるまでには夏場の場合1日はかかります。焦らず冷却されるのを待ちましょう。

• コントロールパネルがデモモードになっていないか

コントロールパネルがデモモードになってしまっていると、冷蔵庫は冷却されません。取扱説明書に沿ってコントロールパネルを操作し、デモモードを解除してください。

• 温度設定が弱になっていないか

温度設定が弱になっていると、冷蔵庫の冷却は抑え気味になります。冷えが足りないなと思ったら、モードを中か強に変更にしてください。

以下の記事では、メーカーにかかわらず、冷蔵庫が冷えない時の原因と対処法についてより詳しくまとめています。気になった方はぜひご覧ください。

なぜつかないのか、どの部分が故障しているのか、しっかり確認すれば原因は見えてきます。電気がつかないだけでしたら冷蔵庫自体に問題はないので、食材が駄目になる！と焦らずに落ち着いて対処しましょう。修理が必要であれば、自己判断せずにきちんとメーカーに問い合わせ、修理依頼をするのが大切です。