プリンターがWi-Fiに接続できない！対処法は？【スマホとプリンターを繋げる】

最近ではパソコン・スマホ・SDカードなど多くの電子機器がWi-Fiに対応しています。プリンターも同様に、配線いらずでWi-Fiから印刷できます。Wi-Fiを使って印刷すれば、プリンターをパソコンの近くに配置する必要がないため、どこからでも操作が可能です。

しかし、有線接続がケーブルを繋ぐだけなのに対し、Wi-Fi接続は初期設定が必要です。「Wi-Fiの設定はむずかしそう」とプリンターのWi-Fi化を敬遠している方も多く見受けられます。

そこで今回は、Wi-Fi接続の方法をまとめました。接続できない方はもちろん、Wi-Fi使用中に繋がらなくなり突然使えなくなった方にも参考になる内容です。EPSONやCanonなど、メーカー別のアプリを使った印刷方法もご紹介しているので、プリンターのWi-Fi接続が繋がらないと悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

Wi-Fi接続をすると、パソコン周りの配線が汚い・プリンターを置く場所がない・プリンターを使いたい機器が多くて配線ができないといった問題をすべて解決できるため、ストレスフリーでプリンターを使えます。

Wi-Fi接続では、パソコンとプリンターをケーブルで接続することなく印刷やスキャンが可能です。パソコンの近くにプリンターを設置する必要がないため、家中どこでも好きな場所に置いて使えます。配線のごちゃつきもなく、すっきりと配置可能です。

前面給紙方式のプリンターの場合、プリンターの上や後ろにスペースがなくても印刷できるため、本棚のような狭い場所にも置けます。接続用のケーブルを別途購入する必要もなくなるので、プリンター導入時のコストも下がります。

有線接続の場合、接続できるパソコンは1台のみのため、他のパソコンから印刷をかける際はケーブルを繋ぎ直す必要があります。Wi-Fi接続の場合、Wi-Fiが届く範囲ならどのパソコンからでも印刷やスキャンが可能です。

また、Wi-Fi接続であれば、スマホやタブレットからの印刷も簡単です。SDカードを抜き差ししたり、パソコンにデータを送ったりする必要がないので、気軽に印刷ができます。最近はスマホのカメラも高性能になっており、写真を撮る機会も多いので、手軽に印刷できるのは大きな魅力です。

最近のWi-Fiルーターは、手軽に設定できるようにWPS・AOSS・らくらく無線スタートといった簡易接続機能が搭載されているものが主流です。WPSはメーカー問わずに使われている規格で、AOSSやらくらく無線スタートはそれぞれメーカー独自の規格です。

WPSなどを使用した簡易接続をおこなう場合は、プリンター側でWi-Fi設定画面を開き、セットアッップ項目の中からWi-Fi接続の項目を選びます。その後、ルーター側のWPS・AOSS・らくらく無線スタートボタンを押し、勝手に接続してくれるのを待つだけです。

無線ルーターを持っていない方におすすめの方法が、Wi-Fi Directを使った接続です。プリンター自体がアクセスポイントとなり、そこにパソコンやスマホを接続します。Wi-Fi Directは、接続可能台数が設定されており、接続するデバイス1台ごとに設定をおこなう必要があります。

ここでは、EPSON「Colorio」の場合の、Wi-Fi Directの手順をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【手順】

1. ホーム画面の「ネットワーク」を選ぶ
2. 「セットアップ」を選ぶ
3. 「Wi-Fi Direct接続設定」を選ぶ
4. 「接続設定」を選ぶ
5. 「設定開始」を選ぶ
6. 指示に従い、次の画面へ進む
7. 表示されたSSID、セキュリティーキーを記録する
8. 「Wi-Fiネットワーク設定」でSSID、セキュリティーキーを入力すれば完了

WPS・AOSS・らくらく無線スタートといった機能がない場合は、手動で接続をおこなってください。Wi-Fi対応のプリンターとルーターであれば、この方法で確実に設定可能です。

プリンターのネットワーク環境設定からアクセスポイントを検索します。お使いのルーターのSSIDを探し、パスワードを入力して接続してください。一般的にSSIDやパスワードは、ルーター本体に貼られたシールに記載されています。

プリンターが正常にWi-Fiに接続されたら、プリンタ本体の表示窓にWi-Fiのマークが表示されるので確認してください。

Wi-Fiでスマホを接続すれば、スマホからプリンターに印刷を指示できます。印刷の方法を簡単にまとめたので参考にしてください。

iPhoneから印刷する場合、AirPrintを使って印刷します。まず、プリントしたいデータを開いて共有アイコンを選択してください。プリント項目をタップすると、枚数や印刷するプリンタを設定する画面が開くので、使っているプリンタを選択すればプリントを開始できます。

Googleでは、クラウドプリントという外出先からも印刷できるサービスを提供していましたが、2020年末で終了しました。そのため、Androidから印刷をする場合は、プリンターメーカーのアプリを使用する必要があります。

iPhone、Android共にアプリからの印刷が可能です。EPSON・Canon・brotherそれぞれメーカーごとにアプリが異なるので、自分が使っているメーカーのアプリを使用してください。

アプリを開き、自分が印刷したいデータを選択して、枚数や両面印刷などプリンターの設定を行うと印刷できます。WEBページを印刷したい場合は、そのページを開いた状態で共有メニューから印刷を選択します。若干の違いはありますが、大まかな手順はどのメーカーアプリも同じです。

SSIDとパスワードに間違いがないかを確認します。このときはWPSやAOSSなどのボタン式の接続方法ではなく、必ず手動で設定してください。簡易接続によるWi-Fi設定は、機器の故障があった際に原因が分からなくなるため、トラブル時はおすすめしません。

アクセスポイントのSSIDやパスワードを変更したために接続できなくなったケースもあるので、今まで接続できていた方も、改めてSSIDとパスワードを確認してください。

正常にWi-Fiに接続できている場合は、印刷をかけているデバイスとプリンターが、同じSSIDに接続されているかを確認してください。複数の周波数を持っているルータもあるため、デバイスとプリンターがそれぞれ別のSSIDに接続している場合があります。

同じSSIDに接続しているなら、電波に問題がないかをチェックしてください。ルーターの電波は電子レンジと周波数が近く、家電の影響で不安定になっている可能性もあります。

パソコンとプリンターを接続する際はドライバーが必要になりますが、汎用ドライバーをインストールしている場合があります。汎用ドライバーが不具合の原因となっている可能性があるため、削除して純正のドライバーをダウンロードしてください。

また、インストール済みのドライバーが古くなっている可能性もあるので、最新バージョンかの確認もあわせて行います。ドライバーのダウンロードは各社HPから可能です。

IPアドレスとは、ネットワーク上の住所のようなものです。ルーターに繋いだ機器はIPアドレスが割り当てられ、「192.168.0.2」のような4つに区切られた数字で表されます。また、セグメントは1つの範囲内に区分されたネットワークの固まりです。同じルーターに繋いだ機器同士で通信するには、セグメントの統一が必須です。

繋いだ各機器のセグメントが統一されているかは、IPアドレスの3番目までの数字が一致しているかで確認できます。たとえば、ルーターのIPアドレスが「192.168.0.1」に対し、パソコンは「192.168.0.2」、プリンターが「192.168.0.3」の場合は、「192.168.0」まで一致しているため同じセグメントであると判断できます。

プリンターをWi-Fiで接続していると、いつでも簡単に印刷ができます。毎回ケーブルを繋いだり、パソコンやSDカードにデータを移したりしなくていいため、プリンターを使う頻度が多くなるはずです。大人数での利用でも、Wi-Fi接続はとても便利です。ぜひこの記事を参考にして、手軽にプリンターを使いこなしてください。