エアコンの暖房で部屋が暖まらない｜効かない原因は？ガス漏れ？

寒い季節に大活躍するのがエアコンの暖房機能ですよね。しかし、寒い日に帰宅して一刻も早く暖まりたいとエアコンのスイッチを入れたのに、部屋が暖まらないと困ったことはありませんか。暖房を入れているのに暖かくないなんて壊れたのかなと心配になりますよね。

実はエアコンが暖まらない原因はいくつかあるんです。原因によって対処法が変わってくるのでしっかりと理解しておきたいですよね。またエアコンが暖まらない多くの場合は、自分で解決できるんです。

今回は、エアコンからなぜ温風が出ないのか、考えられる原因と対処方法を解説します。故障の可能性についてもいくつかの例を挙げてご紹介するので、困ったときはぜひ参考にしてください。

一般的なエアコン（排気・給気のような換気機能がないもの）は、部屋の中の空気をエアコン上部の吸気口から吸い込んで、その空気を冷たくしたり暖かくしたりしてから部屋に戻す、という流れがあります。

室外機で高温になった空気は、冷媒という熱を運ぶガスにのって室内機に戻り、室内機から暖かい空気（温風）が出てくる、というイメージです。冷媒に乗って運ばれた熱は、室内機の「熱交換器」で熱だけがおろされ、熱をおろした冷媒は室外機へ送られます。

エアコンのリモコンの設定を見直しましょう。暖房になっておらず、送風やドライになっている場合があります。

まずは暖房になっているかどうかをチェックします。また、温度設定が低くなっている場合には暖かい温風は出てこないため、温度も確認してください。

エアコンの風は、フィルターや吸気口を通して部屋の空気が吸い取られ、室外機を通って吹き出し口から出てくるという流れを循環しています。この循環経路のどこかが詰まっていても暖まらない可能性があります。

エアコンの暖房の温度が上がらない原因のひとつとして、エアコンの暖房の運転効率が下がっていることが考えられます。エアコンが吸い込んだ空気はフィルターの表から裏へ通っていきますので、フィルターのホコリは表側に付着します。

フィルター汚れが多く溜まっていくと、上手く空気が通らなくなり運転効率が悪くなってしまいます。そのため、フィルターの汚れは、暖房が効かなくなる要因となるのです。風量を強くしているのに、風が弱々しい場合はフィルターを掃除しましょう。

フィルター掃除については、以下の記事で解説しています。

エアコンの温風の吹き出し口が、カーテンや家具などでふさがれていないかチェックしましょう。とくにワンルームの部屋で、エアコンがそれほど高い位置に設置されていない場合や、カーテンレールと吹き出し口があまり離れていない場合は気をつけましょう。

広い部屋の場合、部屋の広さに対してエアコンの暖房能力が足りない場合には、暖房をかけてもなかなか暖まらない可能性があります。エアコンの適応床面積が6畳用なのにもかかわらず、10畳の部屋で使用していれば、なかなか暖まりづらいです。

また、エアコンは屋外の熱を取り入れて暖房するため、屋外の気温が0度以下になると暖房能力が低下します。とくに朝晩は外気温が低いためその傾向にあり、暖まりにくくなるのです。また、木造や天井が高い、日当たりが悪い部屋も冷気が溜まりやすいため、暖まりにくくなります。

エアコンがあったまらない原因には、霜取り運転をしている場合もあります。霜取り運転は、ほぼすべてのエアコンについている機能です。冷たい空気が出る室外機についてしまった霜を溶かすために、暖房運転を停止している状態になります。

霜が取れた後にまた通常通り暖房機能が使えますので、慌てないようにしましょう。

温度設定が効かないといった場合、室外機が動いているかどうかを見ます。もし室外機が動いていないなら、室外機の吹き出し口のまわりに物が置かれていないか確認し、置かれていたら撤去してください。枯葉やゴミがついていないかもチェックします。

次に、温度設定を冬場は28～30℃など、極端に高い温度にしてみて室外機が動くか確認してください。エアコンは、温度設定と室温が同じ場合は自動で止まる可能性があるためです。

それでも動かない場合は、エアコンのコンセントを抜いて、2分ぐらい時間をおいてから差し直して電源を入れ直してみましょう。もし動けば、室外機が動かない原因がエアコン本体だったということになります。

エアコンの暖房が効かない原因のひとつにガス漏れがあります。配管には空気を温めたり冷やしたりするために冷媒ガスが入っていますが、冷媒ガスが漏れてしまうとエアコンとして機能しなくなるため、業者へ修理を依頼する必要があります。

下記の記事ではガス漏れの原因や対処法を記載しています。詳細が気になる方は、下の記事をご覧ください。

暖房の設定になっていても、冬場の天候が悪く寒い日は、部屋が暖まりにくい場合があります。1度風量を「弱」ではなく「強」にして様子を見てください。

また、風向きをチェックして、もし風向きが上向きになっている場合は暖かい空気が部屋の上部に溜まってしまっている可能性があります。風向きを自動設定に変更してみましょう。

エアコンのスイッチを入れてから、急に温風が止まってしまった場合、霜取り運転が作動している場合があります。とくに雪の日に起こりやすいです。この場合、温風は出ない仕組みのため、故障ではありません。再開するまで待ちましょう。

また、霜取り運転が頻繁に発生するようなら、室温の設定を1～2℃低く設定してください。外気温との差を減らす効果があるため、霜取りの回数が少なくなる可能性があります。

フィルターの掃除は、取扱説明書を確認して、取り外し方法と取り付け方法を必ず確認してから行ってください。フィルター自動洗浄機能がついている機種も増えているため、チェックしましょう。

フィルターにホコリが溜まっている場合、外したときに室内にハウスダストが飛散しないように気をつけてください。汚れた空気をエアコンが吸うという悪循環にならないように、ゴミ袋をかぶせながら取り出して、浴室や庭などで洗浄しましょう。

室外機の吹き出し口が、落ち葉・ゴミ・ホコリなどで塞がれているとエアコンの運転効率が悪くなってしまい、暖かくならない場合があります。ごみや落ち葉などは室外機から取り払い、室外機の汚れも雑巾でふき取ってください。

故障の症状の中でも、修理で直るのか、買い替えが必要なのか判断がつかない場合があります。買い換えが必要な可能性のある症状の例を紹介します。

電源をつけてしばらく待ってみても風が出てこない場合、寒い日の暖房運転の場合はしばらく暖まるまで出てこない場合があります。

また、数分待っても出ない場合は霜取り運転の可能性もありますが、どれだけ待っても風が全く出ない場合には、ファンモーターの故障か、エアコン内部の故障の可能性が高いです。

エアコンを暖房にしているのに冷たい風しか出ない場合、室外機の故障の可能性がありますが、まずは室外機のまわりが落ち葉でふさがれていないか、汚れが溜まっていないかチェックをしましょう。

また、エアコン内部にある冷暖と暖房を切り替える部分が故障している可能性もあります。そんなときにはエアコンの電源コンセントを抜いて15分ほど放置して差し直して、直るかを試してください。それでも改善なければ業者へ相談し、買い替えとなるか相談しましょう。

霜取り運転中はエアコン運転が止まってしまうので、故障と勘違いしてしまうケースがあります。気温が低いときに暖房をいれると、熱交換器の霜をとるための霜取り運転が始まります。

それ以外で電源自体がすぐに止まってしまう場合には、室外機のコンプレッサー部分や内部の制御装置が壊れている可能性があります。修理で直る可能性があるかは、メーカー・業者に相談しましょう。

故障かなと思ったら、取扱説明書やメーカーサイトで対処方法を調べる方法と、業者にチェックしてもらう方法があります。状況に応じて緊急性の高い場合には業者に連絡してください。

エアコンが暖まらない時、取扱説明書を確認するのが確実ですが、ほかにも参考になるのが、各エアコンメーカーのwebサイトにある故障診断ナビです。

また、よくある質問にも対処方法のアドバイスも書かれています。メーカーによってさまざまですが、「タイマーランプが点滅していたら故障」というような、内部の故障の可能性を示すランプの合図なども確認してください。

パナソニック・シャープ・ダイキン・三菱電機のエアコンの故障原因の説明や診断ナビがあるサイトをご紹介します。リンク先の各メーカーの機種別の対処方法手順などを参考にしましょう。

メーカーの取り扱い説明書などを見ても、どこに不具合があるのかわからない場合もあります。とくに、室外機内部やエアコン本体の内部の不具合については、素人が見ただけではわからないため、専門知識のある業者の方に見てもらいましょう。

業者に連絡する場合はいつからどんな症状が起きて悩んでいるのかを、しっかりと伝えられるようにしておいてください。点検やチェックをしてもらうだけで、出張費用がかかる場合もあります。事前に費用も確認してから依頼しましょう。

メーカーの診断ナビの通りにやっても解決できなかったり、配管の亀裂を見つけたり、緊急性の高い場合には、メーカーのお問合せ窓口、又は修理業者に電話で相談するのが1番です。

修理となった場合には、修理代の金額と買い替えた場合の金額と、価格の差も比較検討しましょう。また、修理の相談をしたからといって、今すぐに来てくれるかはわからないものです。

もしも、来てもらえるまで1週間ほどかかる場合、冬場であれば寒さで風邪をひかないように対処しましょう。電気ストーブのような代替の暖房器具を用意しておくと安心です。エアコン修理については、以下の記事で解説しています。

エアコンが暖まらない場合、風がでているか出ていないかを確認し、風がでていれば、温度設定・風量を上げてみると自分で解決できる可能性があります。メーカーの取扱説明書に従い、自分で試して解決できる方法はないか確認しましょう。