無線LANのルーターの寿命は何年？｜寿命の症状や買い替えのタイミングも

今や一家に1台あってもおかしくない無線LANルーターですが、寿命があるのをご存知ですか？無線LANルーターは一度設置するとなかなか買い換えないため、多くの方が長年放置しがちな製品です。

実は無線LANルーターも、できれば一定期間で買い換えるのがおすすめです。IT技術は日々進化を遂げており、ここ10年でも大きく発展しました。今や家電もWi-Fiに接続する時代で、10年前に比べご自宅の中でWi-Fiに接続する端末は倍以上になっていますよね。

今回は、活躍の場が増えている無線LANルーターの寿命について解説します。さらに、寿命が来たときの症状やおすすめの買い替え時期も解説するので、「無線LANルーターが古くなってきたかも」とお悩みの方はぜひ参考にしてください。

一般的に、無線LANルーター本体は4〜5年程度の寿命（本体寿命）が見込まれており、ものによっては10年程度使える場合もあろます。本体の耐久性は非常に高い製品なので、落としたりぶつけたりなどの外的損傷がない限りは長寿命です。

基本的に無線LANルーターに経年劣化はあまりありません。アダプター部分が熱によって徐々に劣化しても、性能自体は劣化しないので寿命が長く想定されています。

無線LANにはさまざまな規格があり、定期的にアップデートされてどんどん通信速度が速くなっています。そのため、古いルーターを使い続けていると新しい規格に対応できません。規格の更新はおよそ2～6年なので、「最新の規格に対応したい」「より速い通信速度を使いたい」といった場合は、定期的に買い替えを検討しましょう。

以下は通信規格の一覧表です。

無線LAN通信は暗号化されていて、不正アクセスを防いでいます。暗号技術は時間が経つにつれ解析ソフトによって解読されやすくなるため、古い暗号化方式を使っているとカード情報や個人情報の流出などセキュリティ面が不安です。暗号化方式は2～5年で更新されるため、セキュリティー寿命を迎える前に買い替えを検討しましょう。

インターネットの通信速度が遅くなったり、「インターネットに接続できません」などのエラーが頻繁に起こったりする症状が出たら、無線LANルーターの寿命が来た可能性があります。再起動しても改善されない場合は寿命の場合が多いです。

また、近年はWi-Fiに接続する端末が増えています。複数の端末を接続するので無線LANルーターが対応しきれず、ルーターに負担がかかり寿命を早めてしまいます。

現在のWi-Fi最新規格は第6世代Wi-Fi 6です。手持ちの端末が最新のWi-Fi規格に対応していても、ルーターが対応していなければ意味がありません。

最新のWi-Fi規格に適応しているとたくさんの端末をつなげても快適に使用でき、ファイルのダウンロードが早くなるのがメリットです。また、動画が高画質になるにつれ容量も大きくなります。無線LANルーターをアップグレードすると、通信が止まる・遅いのイライラが解消されます。

古い無線LANルーターだと同時接続台数の上限が少なかったり、そもそもの接続可能数が少なかったりします。近年は、パソコンやスマホだけでなく家電までWi-Fiに接続する時代です。

Wi-Fiを同時に接続すると通信が混雑しがちですが、最新のWi-Fi 6規格は複数の機器との接続に対応しているので、通信の順番待ちが発生しません。

現在使用されているWi-Fiの暗号方式はAESです。従来のWEP/TKIP方式より大幅に改善が重ねられ、解読されにくい暗号化方式です。古い方式は解読される危険性があり、脆弱性が残ります。

パソコンやスマホにはクレジットカードなどの個人情報だけでなく、仕事上の機密データなども保存されています。きちんとデータを守るためにも、最新のセキュリティ規格を使うのを強くおすすめします。

スマホやタブレットは、最新機種になるほど最大通信速度が速くなります。その性能を活かすためにも、合わせて買い替えを検討してみましょう。

せっかく高速通信に対応している端末なのに、無線LANルーターが対応しておらず通信が遅いままならもったいないですよね。高速通信対応の端末とルーターを使用すると、動画やゲームもサクサクと楽しめます。

複数台デバイスを所有したり子供がスマートフォンを持つようになったり、Wi-Fiに接続するデバイスの台数が増えるきっかけがあったら買い替えを検討しましょう。Wi-Fiには推奨接続台数があります。超過すると通信速度や接続状態が不安定になり、さらには不具合を引き起こす可能性もあるので早めに買い替えましょう。

契約回線の変更をして最大通信速度が変わったときは、無線LANルーターの買い替え時です。最大通信速度が速い回線に乗り換えたとしても、ルーターが対応していなければ通信速度は無線LANルーターの規格のままです。

そのため、契約回線の変更をした意味がなくなるのでインターネットの通信速度は改善しません。こちらも契約と同時にルーターの買い替えプランがないか、ぜひ確認してください。

買い替え時に注意したいポイントがあります。

• 住まいの環境
  • 一戸建て、ファミリーマンション、ワンルームなどでアンテナのモデルを決める

• 接続機器を確認
  • どれくらいの数の端末を接続する予定か
  • デジタル家電を接続するならセキュリティ対策も必要
  • 最新規格のWi-Fiスペックに対応しているか

安価な製品だと最新のWi-Fi規格に対応していない場合もあります。買い替えを検討するときはスペックを確認しましょう。

無線LANルーターを長く使うには、設置場所も大切なポイントです。直射日光が当たるところには置かないでください。電子機器は熱に弱く、劣化は熱によるものが多いです。無線LANルーターも基本的に24時間稼働しているので、常に熱を持っています。

そのため、熱を逃がす工夫をするのも長持ちのポイントです。熱がこもらないように配線が密集していない場所に設置しましょう。冷却ファンやエアコンなどの冷風が当たるところもおすすめです。

製品自体は劣化しにくい無線LANルーターですが、製品の機能はどんどん進化しています。古いパソコンは性能が劣るのと同じで、最新の無線LANルーターと10年前のルーターでは性能が大きく異なります。ぜひ本記事を参考に、最新の無線LANルーターを調べてみてください。