シングルモルトウイスキーおすすめ15選！おすすめの飲み方や選び方のポイントも解説！

贈り物でプレゼントすると非常に喜ばれ、ご自宅用に購入するとちょっと贅沢なお酒を楽しめるのが、シングルモルトウイスキーです。ところが、シングルモルトウイスキーは蒸留所ごとに固有の銘柄があるため、非常に種類が多いお酒でもあります。

そこで今回は、高い評価を受けるシングルモルトウイスキーの人気銘柄を、厳選15選ご紹介します。また、シングルモルトウイスキーの個性や風味を決める製造方法の違いなど、知っているとお酒をより深く楽しめる豆知識もたっぷり解説。

後半ではウイスキーのおすすめの飲み方や、ウイスキーを長持ちさせる保存方法をご紹介します。シングルモルトウイスキーを美味しく楽しむヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。

日本といえば、日本酒を代表とした日本ならではのお酒のイメージが強いかもしれませんが、実は「世界5大ウィスキー」の一角として数えられるウイスキー大国でもあります。「世界5大ウィスキー」とは、世界的に知られるウィスキーの生産地トップ5のことで、スコットランド・アイルランド・アメリカ・カナダ・日本の5カ国を指しています。

この5カ国で製造されたウイスキーは、技術・品質・生産量などのあらゆる面において、世界から高い評価を受けています。特に日本のウィスキーは優れた水質の仕込み水を使用し、ウィスキーの貯蔵に適した環境で熟成させるため、繊細な味わいが魅力のウィスキーとして世界中で高く評価されています。

近年、シングルモルトウイスキーの人気は上昇傾向にあります。ここからは、シングルモルトウイスキーが人気を集める理由を大きく3つのポイントに分けて解説します。

「モルト」とは、英語で大麦麦芽という意味になります。つまり、シングルモルトウイスキーとは、ひとつの蒸留所から作られたモルトウイスキーのことを指す言葉で、複数の蒸留所から作られたウイスキーを組み合わせるブレンデッドウイスキーとは区別されます。

シングルモルトウイスキーは蒸留所の個性・風合いがそのまま感じられるウイスキーとして人気が高いです。

ウイスキーの個性は、たとえば周辺の環境・仕込み水の水質・製法の違いや貯蔵樽の木の種類によっても大きく変化します。他にも多くの要因が複雑に絡んで個性を生み出しているため、たとえ全く同じ製法を真似て作ったとしても、同じ味わいのシングルモルトウイスキーは決して再現できません。

シングルモルトウイスキーは蒸留所のこだわりがそのままお酒の風味の違いに現れ、それぞれの銘柄がオンリーワンな魅力を秘めているのも大きな魅力です。

シングルモルトウイスキーは、飲み方のバリエーションが豊富に選べるお酒でもあります。ストレートでじっくりお酒の味を噛み締める味わい方から、飲みやすいハイボールの形で香りを楽しむ手軽な飲み方まで、飲み方の自由度が高いのも魅力です。

シングルモルトウイスキーはそれぞれの銘柄がオンリーワンな個性を持っているからこそ、個性の違いを色々な飲み方で味わってみると、新たな発見に出会えることがあります。こうした多角的なお酒の楽しみ方ができるのも、シングルモルトウイスキーの醍醐味です。

シングルモルトウイスキーには、さまざまな個性や違いがあります。ここからは、シングルモルトウイスキーの個性の違いを解説します。

シングルモルトウイスキーは、産地によっても個性が違います。シングルモルトウイスキーの産地ごとの特徴をご紹介しますのでご覧ください。

スコッチウイスキー(スコットランド産ウイスキー)は世界で最も多く生産されているウイスキーです。モルトを乾燥させるときに使用するピート(泥炭)の香りが強い銘柄が多く、スモーキーな香りが特徴。

スコッチウイスキーは伝統的な生産地域ごとにさらに5つの産地に分かれますが、中でもアイラ島はウイスキーの製造に適した環境に恵まれており、独特の味わいを持つアイラウイスキーは人気が高いウイスキーです。

アイルランドはウイスキー発祥の地と言われており、実はウイスキーという名称はアイルランド語で「命の水」を意味する「uisce beatha(イシュケ・バーハ)」に由来しています。アイリッシュウイスキー(アイルランド産ウイスキー)の特徴は、他の産地と比べて熟成期間が短いことが多く、軽やかな味わいで飲みやすい銘柄が多いのがポイントです。

アメリカではさまざまな穀物が収穫されることから、アメリカンウイスキー(アメリカ産ウイスキー)はウイスキーの原料に使用される穀物の種類が豊富なのが特徴です。中でも有名なのはケンタッキー州発祥のバーボンウイスキーですが、バーボンは原料の半分以上にトウモロコシを使用しています。

また、樽の内側を焦がす熟成法を採用しているのもアメリカンウイスキーの特徴で、独特の甘さと軽やかさが魅力のウイスキーです。

カナディアンウイスキー(カナダ産ウイスキー)は、複数の蒸留所から生産されたウイスキーを組み合わせるブレンデッドウイスキーが主流を占めており、味わいとしては5大国の中では最もライトな口当たりだと言われています。

ジャパニーズウイスキー(日本産ウイスキー)はスコッチウイスキーを手本として出発しました。スコッチウイスキー独特のスモーキーさは日本人に合わせて抑えられ、軽い口当たりで飲みやすい銘柄が多いのが特徴です。

繊細な味わいのジャパニーズウイスキーは世界からも高く評価されており、近年は国内外で原酒が不足気味なことから、人気銘柄はオークションで高額取引されることもあります。

シングルモルトウイスキーは、熟成するときに使う樽の木材によっても熟成後に原酒が持つ香り・味わいが変化します。ここからは、熟成樽の種類による香り・味わいの特徴をご紹介します。

シェリー樽を使って原酒を熟成させると、シェリーの香りや色がウイスキーに影響し、上品で華やかな香りに仕上がると言われています。また、シェリーの中でもオロロソという種類を素材に使用した樽で熟成させことで、ウイスキーが赤みを帯びた琥珀色に仕上がるのが特徴です。

オーク樽でウイスキーを熟成させると、淡い黄金色のウイスキーが完成するのが特徴です。オーク材にも産地ごとに種類があり、北米で造られるアメリカンオーク樽を使って熟成させると、ナッツやバニラのような甘い香りに仕上がると言われています。

また、ヨーロピアンオーク樽を使って熟成させると、ドライフルーツやシナモンに似た風味のウイスキーが完成するそうです。

バーボン樽を使って原酒の熟成を行うと、ウイスキーに甘みが増し、クリーミーで丸みのある味わいに仕上がると言われています。また、長期間熟成させたウイスキーには、香りにバニラやハチミツに似た熟成香が加わるのも特徴です。

ミズナラ樽を使って熟成された若い原酒はココナッツに似た香りがすると言われていますが、長期間熟成させるとウイスキーの香りは香木に例えられる芳香へと変化していきます。原酒の熟成にミズナラ樽を使用するのは、ジャパニーズウイスキーの特徴でもあります。

ウイスキーは熟成中に樽から少しずつ水分が染み出るため、熟成期間が長いほどウイスキーは自然蒸発してしまいます。これは「天使の分け前」と呼ばれており、熟成期間が長く品質の高いウイスキーほど天使の分け前は多くなります。

貯蔵する環境などにもよりますが、北海道のニッカウヰスキーの場合、熟成樽の中に満タンに仕込んでおいたウイスキーは15年間熟成すると樽の半分程度まで減ってしまいます。ウイスキーは熟成期間が5年物よりも10年、10年物よりも15年ものの方が、より熟成された美味しいウイスキーとして完成しますが、その分「天使の分け前」を多く取られてしまうため、希少なお酒になります。

シングルモルトウイスキーには、さまざまな飲み方のバリエーションがあります。ここからは、シングルモルトウイスキーのおすすめの飲み方をご紹介しますので、ぜひご家庭でお試しください。

ストレートは、シングルモルトウイスキーをそのままの味で楽しむ飲み方です。ストレートでウイスキーを飲む場合、おすすめの温度は室温の状態ですが、お好みによってグラスを手のひらで温めながら飲むとより香りが広がりやすくなります。

また、「チェイサー」と呼ばれる冷や水を用意して交互に飲むことで、口の中がリフレッシュされるため一口ごとにウイスキーの美味しさを楽しめます。

ロックは、シングルモルトウイスキーに氷を浮かべる飲み方で、冷たい口当たりと一口飲むごとに「カラン」と氷が鳴るのが心地いい飲み方になります。ロックで飲む場合、氷が溶ければ溶けるほどウイスキーの味は薄まってしまうという点に注意しましょう。

ウイスキーを注ぐ前に一度グラスを氷水でゆすいで冷やしておくと、ウイスキーを注いだときに氷が溶けにくくなります。

ハイボールはウイスキーを氷と炭酸水で割る飲み方のことで、炭酸水から泡が弾けるときにウイスキーの香りが広がるのが楽しい飲み方になります。ハイボールはお肉料理や揚げ物と相性がいい飲み方です。

また、アレンジもしやすいのも魅力。レモン果汁を加えると爽快感が一層引き立ちますし、炭酸水をトニックウォーターやジンジャーエールなどに変えて楽しむのもおすすめです。

ホットとはウイスキーをお湯で割る飲み方のことで、シングルモルトウイスキーの香りをさらに深く味わいたい方におすすめの飲み方です。作り方としては、耐熱グラスにウイスキーを注いで、80℃程度のお湯をウイスキーの2～3倍注ぎます。

お好みでハーブやジャムなど、オリジナルのトッピングを加えてシングルモルトウイスキーの個性をさらに引き立てるのもおすすめです。

ウイスキーをなるべく長持ちさせて、最後まで美味しく飲むための注意点は大きく2点あります。それは「光に当てないこと」と「空気に触れさせないこと」です。ウイスキーの香り成分は、紫外線や光を浴びると変質してしまいます。

ウイスキーボトル自体が暗い色の場合は、ある程度光を遮断することができますが、ウイスキーの美味しさを長持ちさせるためには暗所での保管がおすすめ。また、ウイスキーの酸化が進んでしまわないように、飲み終わったらしっかりボトルの栓を締めてください。

シングルモルトウイスキーにはそれぞれ違った個性や魅力があり、お酒として美味しいだけでなく、飲み方のアレンジを自分好みに変えることでさまざまな味わいを楽しめる醍醐味もあります。個性豊かなシングルモルトウイスキーを、ぜひご自宅で楽しんでください。