三菱電機 炊飯器 NJ-VW108の調査レポ

90日間もの長い期間を掛けて、焼き固められた炭素材を熟練した職人が一つづつ手作業で削り出す「本炭釜」は、金属素材で作られたお釜に比べ熱伝導率が高いことから、炊き始めから高火力で一気に、お米をふっくらと炊き上げることができる高い発熱性を備えています。

「本炭釜」の釜底にプレス加工では作ることができない、独自の凹凸形状をつけることで炊飯時に大きな泡を発生させ、強力な熱対流と組み合わせることで、お米を押し上げながら炊くことが可能となり、美味しさを引き出すことができる独特の釜底形状となっています。 これも職人の技を駆使して手作りされる「本炭釜」だからこそ、できる三菱電機独自の技術です。

三菱電機が特許を取得している独自技術「連続沸騰」機能を採用し、蓋内部に、お米の「うまみ」を閉じ込めるカートリッジを搭載することで炊飯時のふきこぼれによって失われる「うまみ」を逃がさず、沸騰しても強火で炊き続けることを可能にしました。

いまお使いのお米を普通に炊いたとき、格段に味が美味しくなったと感じるかというと人によって、感じ方はまちまちのようです。ある方は美味しく炊けたけど、他の方はそれほど変わらないといったように、口コミもさまざまです。 また買い替えたばかりの方に多い口コミですが、以前の炊飯器と同じお米の量、水の分量で炊いても、思ったよりも固めに炊けてしまうという傾向があるようです。

通常のふつうモード炊飯は5.5合まで対応可能なため、3～5人のご家庭での使用に最適なモデルですが、早うまコースとお急ぎコースを使用する場合には3合までしか対応できないため、仕事で帰宅が遅れた際など、状況によっては不便な場合もあります。 　 早うまコースとお急ぎコースでは、余熱と蒸らしの時間を短縮するため、ふつうモードと比較すると、かための炊きあがりとなりますので、お好みによって水の量を調整する必要があります。

最大のアピールポイントである炭素材で作られた「本炭釜」の取り扱いに気を遣ういう口コミが多く、金属製の内釜と比較した場合、特に洗う時などに落としてしまい破損するのではないかと、心配されるユーザーが多いのも悪いレビューの特徴の一つです。

実際、「本炭釜」を落として割ってしまった場合、消耗品として新しいものを購入することになりますが、手作りなため納期も長く、さらに価格も15,000円ほどと高価なため、正直、買い替えという事態に発展する可能性が高いと考えられます。

他の炊飯器メーカーの主流となりつつある圧力炊飯ではなく、IH炊飯を採用しているため、お米の粒が潰されることなく、うまみ成分を閉じ込めてくれるので、お米本来の美味しさが味わえる炊きあがりが特徴です。 また冷めてもしっとりとしており、美味しくいただくことができるという口コミが多く、お弁当でも重宝すると評判です。

炊飯器本体上部に配置されたフロントパネルは、操作するボタンも少なく、誰でも簡単に取り扱いができるように工夫されており、お年寄りの方でも迷うことなく使うことができる安心設計です。

お米の種類を選び、お好みのご飯のかたさを選び、炊飯スイッチを押すという3ステップで操作が完了するため、間違うことなく誰でも簡単に使うことができ、違うメーカーからの買い替えでも安心して使うことができると評判です。

蓋の内部には「連続沸騰」機能に使用するカートリッジをはじめ、パッキンや放熱板などが内蔵されていますが、レバー操作だけで内蓋の取り外しが簡単にできるよう設計されており、気軽に洗うことができるため、日頃のお手入れが楽に行うことができます。 また取付け方法も内蓋の放熱板を既定の凹みに差込み、カチッと音がするまで差込むだけと簡単にできる工夫がされています。

NJ-AWA10はNJ-VW108の上位モデルとなり、三菱電機の「本炭釜シリーズ」の最高峰で「本炭釜KAMADO」の銘を持ち、2019年07月に発売されたばかりの最新モデルとなります。

最大消費電力が1,400Wと強力で、さらに内釜側面の胴回りに4重、釜底にトリプルリング方式IHヒーター（3重）、蓋の内部に一つの合計3つの部位にヒーターを搭載することで、8重ヒーターによる全面加熱を可能にしており、三菱の炊飯器史上、最も高い火力を誇ります。この火力の強さと三菱独自の連続沸騰機能の組合せにより、大火力を最後まで維持しながら美味しく炊きあげることができます。

またNJ-AWA10では「本炭釜」形状に「羽釜形状」を採用しており、羽の下部分で熱を保持し、羽の上部分では適度に熱を逃がす構造となっており、高火力で炊きあげる途中でも、お米のうまみ成分を含んだ煮汁を吹きこぼすことなく維持することができ、美味しいご飯を炊くことができる工夫がされています。

NJ-VW108は2017年07月に発売されたモデルで、釜底に凹凸形状をつけ泡による対流をさせていましたが、NJ-AWA10では凹凸形状の起伏を増やすことで、炊飯時に泡の発生を増やした「泡昇り釜底」を採用しています。

NJ-SWA06は2019年02月に発売されたモデルで、NJ-VW108との最も大きな相違点は炊飯量となっています。

NJ-VW108の炊飯量は0.5～5.5合で3～5人と大人数のご家庭向けを考慮して作られているのに対し、NJ-SWA06は炊飯量が0.5～3.5合と若干少なく、1～2人のご家庭、例えば一人暮らしの学生さんだったり、お子さんが成人されご夫婦だけのご家庭向けの製品として、少ない量でも美味しいご飯が炊けるというコンセプトで設計されています。

「本炭釜シリーズ」で99.9%の炭素材を使用した内釜を採用しているのは、NJ-VW108と同じですが炊飯量が小さくなった分、発熱用ヒーターを内釜側面の胴回りに2重、釜底にダブルリング方式IHヒーター（2重）、蓋の内部に1つと合計3カ所に搭載した5重ヒーターモデルとなり、NJ-VW108と比較した場合、2本ほど少なくすることが可能になり、最大消費電力を800Wに抑えて電気代も節約できるようになっています。

またNJ-VW108には搭載されていなかった、断熱材をボディ本体内部に「本炭釜」を包み込むように配置することで、炊飯中の熱を外に逃がさず、「本炭釜」へ集中させることができることから、非常に高い熱効率で炊きあげることができます。

さらに内釜底面の形状を従来品よりも大きな凹凸状に変更した「泡昇り釜底」を採用しており、NJ-VW108よりも沸騰時に多くの泡を発生させることが可能になっていて、強い熱対流との組合せにより、お米をたたせ、よりふっくらと炊きあげることができるように、細かな部分に工夫がされています。

三菱電機 NJ-VW108の種類について、商品概要、説明書、おすすめポイント、口コミ・レビュー・評価、他製品との比較をまとめました。

99.9%の炭素材を使用して、職人の手で一つづつ作られた「本炭釜」はIH炊飯方式を採用しており、お米の粒を潰すことが少ないため、本来のうまみを逃がさず、高火力で一気に炊きあげるが可能となっていて、お釜や飯盒でご飯を炊くといった感覚に最も近く、ふっくらと美味しいご飯を炊くことができます。

NJ-VW108は、三菱の「本炭釜シリーズ」の中では中間グレードのアイテムとなり、価格帯も5万円前後と高価になりますが、長く愛用しながら、ご家族で美味しいご飯を頂けるという意味ではコストパフォーマンスに優れたモデルといえます。

また毎日使う炊飯器らしく、操作方法も3ステップと簡単で、さらにお手入れも気軽にできる親切設計となっており、多くの方の口コミでも、美味しいご飯が炊けるというものが多く、十分に満足できるアイテムなのではないでしょうか。