パナソニック テレビ TH-32ES500-Sの調査レポ

有線・無線LANによるインターネット接続対応機種で、スマホやPCに頼らずYoutube・Netflix・dTVなどのネット動画の視聴ができます。また、リモコンでの簡単操作で、すぐに大画面での視聴が可能です。

専用アプリ「TV Remote2」をスマホにインストールすれば、スマホをリモコンの代わりに使えるようになります。電源のON／OFF・音量調整といった基本操作はもちろん、視聴したいTV番組やネット動画をタップで直感的に選択できて便利です。また、後述する「ビエラリンク機能」もスマホ上で操作可能。つまりスマホがあれば、家中の対応機器を全て制御できるようになります。

「ビエラリンク機能」はBDレコーダー・ホームシアターなどの対応機種をリンクさせ、動作を一括で制御する機能です。例えばテレビの電源を入れた時、BDレコーダーやホームシアターも同時に起動するといった設定ができます。

「お部屋ジャンプリンク」機能に対応した機器を接続すれば、無線LANを利用して共有の映像を視聴できます。例えばディーガBDレコーダーを無線LANで接続した場合、部屋や階層を隔てていても、録画済みの映像を共有データとして再生・視聴可能です。

画質・迫力が不足している旨の指摘があります。TH-32ES500-Sの解像度は1366×768なので、いわゆる2K映像の1920×1080に及びません。画質重視の場合、ややスペック不足を感じる可能性があります。

音質が良くないとの意見が挙がっています。スマホ連携機能に注力したためか、スピーカーにはあまりコストをかけていないようです。手持ちのオーディオ機器と接続する使い方も想定しておくといいでしょう。

付属の取扱説明書は簡素なもので、昔ながらの分厚い冊子ではありません。ただしメーカーHPには詳細な取扱説明書（PDF）があるので、必要に応じてダウンロードするようにしましょう。もしくは画面に表示されるガイドを参照するのがおすすめです。

TH-32ES500-Sのセールスポイントは、Youtube・Netflix・dTVなどのネット動画をテレビの大画面で楽しめることです。専用アプリ「TV Remote2」をスマホにインストールし、連携機能を利用する必要があります。

対応機器をHDMIケーブルで接続することにより、「ビエラリンク」機能を利用できます。スマホアプリ「TV Remote2」上で「ビエラリンク」 を登録すれば、接続中のBDレコーダー・ホームシアターなどをスマホで操作可能です。

液晶テレビは視野角が狭くなりがちで、角度によっては見えづらいこともしばしば。パナソニックTH-32ES500-Sでは「IPS液晶」を採用し、広い視野角を実現しています。このため正面から多少角度がずれていても、問題なく視聴可能です。

TH-32G300は2019年4月に発売されたハイビジョン液晶テレビです。TH-32ES500-Sとはシリーズ違いですが、画素数1366×768・お部屋ジャンプリンク機能・ダブルチューナー搭載と、機能面での共通点が多く見られます。

TH-32ES500-Sとの大きな違いとして、TH-32G300にはスマホ連携・ネット動画連携機能がありません。またTH-32ES500-Sの液晶がISP方式であるのに対し、TH-32G300ではVA方式が採用されています。

両者の価格相場を比較すると、約2万円程度の差があります。目安価格によればTH-32ES500-Sが56,800円、TH-32G300が37,800円であり、TH-32G300の方が安いようです。TH-32G300の方が約1年半後発であることを考慮すると、スマホ連携・ネット動画連携機能の有無で大きな価格差が生じていることがわかります。

TH-32ES500-Sがリビングでネット動画を視聴する使い方を主とするのに対し、TH-32G300はお部屋ジャンプリンク機能を活かしつつ、自室での使用がメインになるでしょう。シンプルな機能とリーズナブルな価格帯を重視し、セカンドテレビの用途で手頃な品をお探しの方におすすめです。

ソニーのKJ-32W500Eは、パナソニックTH-32ES500-Sと同じく2017年9月に発売された液晶テレビです。ブラビアの中では廉価モデルの位置づけで、画質・音質ともに値段相応と評価されています。画素数1366×768のハイビジョン映像と外付けHDD対応である点はパナソニックTH-32ES500-Sと同じです。

パナソニックTH-32ES500-Sとの大きな違いとして、ソニーKJ-32W500Eにはネット動画視聴・スマホ連携機能がありません。またLAN接続は有線のみで、ホームネットワーク構築には不向きです。このため単独での使用が主になるでしょう。

ソニーKJ-32W500Eならではの特徴としては、細かなオプション機能が充実しています。チャンネルボタンを押すとテレビ起動・選局を同時に行える「チャンネルポン」を搭載。また音全体の大きさは変えず、声の音量を強調して聞き取りやすくする「クリアボイス」機能は高齢者を中心に好評です。

価格相場を比較すると、両者には約1.6万円の差があります。パナソニックTH-32ES500-Sの目安価格が56,800円、ソニーKJ-32W500Eの目安価格が40,300円と、ソニーKJ-32W500Eの方が低価格です。ソニーKJ-32W500Eは、ネット動画やスマホ連携にこだわらない方におすすめの1台です。

2020年9月発売の東芝REGZA 32V34は、ネット動画視聴機能をウリとした商品です。画素数はパナソニックTH-32ES500-Sと同じ1366×768で、ホームネットワーク機能として「レグザリンク」を搭載。対応機器を接続していれば、リモコンで全ての機器を操作可能です。

パナソニックTH-32ES500-Sとの違いとして、東芝REGZA 32V34にはスマホ連携機能がなく、操作は全てリモコンで行う点が挙げられます。ボタンを繰り返し押す作業が多く、目当てのネット動画を見つけるのに手間取るほか、タップもできないので直感的な選択操作に不向きです。

価格相場を比較すると、両者には約2万円の差があります。パナソニックTH-32ES500-Sの目安価格が56,800円であるのに対し、東芝REGZA 32V34の目安価格は37,700円と割安です。東芝REGZA 32V34はパナソニックTH-32ES500-Sの基本的な機能をほぼ網羅している一方で、スマホ連携機能がありません。

パナソニックTH-32ES500-Sの最大の特徴がスマホ連携なので、この点をどのように捉えるかによって評価が分かれるでしょう。スマホ連携機能が不要であれば、うってつけの1台になる可能性があります。

パナソニックTH-32ES500-Sについて、商品概要、説明書、おすすめポイント、口コミ・レビュー・評価、他製品との比較をまとめました。

パナソニックTH-32ES500-Sの特徴をまとめると下記の通りです。

【メリット】
・ネット動画を視聴できる
・連携機能でスマホをリモコン代わりに使える
・「ビエラリンク」対応機種をスマホで一元管理
・無線LANによるホームネットワーク機能

【デメリット】
・解像度が低い（1366×768）
・音質が良くない
・価格が高い

以上を踏まえると、パナソニックTH-32ES500-Sは次のような方におすすめです。

• テレビでネット動画を視聴したい

• スマホでテレビを操作できる点に魅力を感じる

• 「ビエラリンク」対応機種を持っている

• 無線LAN環境がある

   

予算に余裕があり、スマホ連携を重視する方にはとてもおすすめできる1台です。