テレビの寿命は何年？｜ソニー・シャープ・パナソニック・オリオンも

日常生活に欠かせないテレビが、突然壊れたら困りますよね。ほかの家電と同じように、テレビにも寿命があります。寿命が訪れたテレビは正常に見れなくなるため、修理や買い替えが必要です。

テレビの買い替え周期を把握しておけば、どのくらいの時期に買い換えるべきか、計画を立てやすくなります。1日8時間の使用で20年程度が目安とされていますが、テレビの種類やメーカーによっても異なります。また、使い方によってすぐ壊れる場合もあるので、長持ちする使い方を把握することが重要です。

本記事では、ソニー・パナソニック・シャープ・オリオンなどのメーカーのテレビの寿命年数やテレビの寿命を延ばす方法を解説します。故障した液晶テレビ症状についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

現在主流の液晶テレビはバックライトから発生する光を液晶パネルの開閉によって調整し、色彩を映し出すのが特徴です。液晶テレビの寿命は約6万時間で、1日8時間見た場合20年持つ計算になります。ただし、これはパネルの寿命です。テレビはさまざまな理由で寿命を迎えるため、一概に20年持つとは言えません。

液晶テレビは消費電力が少なく、各部品の消耗も激しくないので、ほかのタイプと比べて寿命が長い傾向にあります。さまざまな原因を考慮すると、平均で10年持つと考えておきましょう。

次世代型のテレビとして注目されている有機ELテレビは自ら発光する有機化合物をパネルに使用することで、高い画素数での映像表現が可能です。液晶テレビのようにバックライトを使用しないため、緻密な色彩を映像化できます。しかし、有機ELテレビの寿命は約3万時間と液晶テレビに比べて寿命短いです。

有機ELテレビは部品の消耗が比較的少ないため、パネルの寿命が本体の寿命に直結します。1日8時間テレビを見た場合で換算すると、約10年が寿命です。液晶テレビの半分ほどの寿命ですが、一般的な家電の寿命が10年程度と言われているので、とくに短いわけではありません。

プラズマテレビは、プラズマ発光によってそれぞれの画素を照らし、色を表現するタイプのテレビです。液晶テレビと比べて豊かな色彩表現が可能となり、素早い動きの遅延も少ないと言われています。プラズマテレビのパネルの寿命は約10万時間です。しかし、プラズマテレビは焼きつきや発熱が起こりやすく、半導体などの部品の消耗が激しいのが特徴です。

パネルは約10万時間持ったとしても、テレビ本体が稼働できるのは7〜10年が目安とされています。パネルが使えなくなるよりも先に、ほかの部品の故障が原因で寿命が訪れる可能性が高いです。

故障や不具合がよく起こるブラウン管テレビの寿命は短く、3～5年です。現在は生産を終了しているため、ブラウン管テレビを使用している方はほとんどいません。もし、ブラウン管テレビを使用していて故障した場合は買い替えが必要です。

今までにない高解像度の映像を楽しめる4Kテレビ・8Kテレビは寿命が短いのではと思う方もいます。しかし、4Kや8Kだからといって寿命は変わりません。液晶テレビ・プラズマテレビ・有機ELテレビは、いずれも4K映像に対応していれば4Kテレビになります。寿命に関しても、各テレビの寿命が当てはまるので、それを基準に計算してください。

テレビに使用されているメイン基盤の寿命は、7〜10年程度です。パネルやバックライトが正常でも、基盤が壊れるとテレビ本体の寿命に直結します。また、基盤だけでなくテレビ内部の部品のいずれかに支障が出たら、そこを発端として不具合が起きやすくなります。

テレビが何年もつのかを考えた時に、耐久年数と耐用年数の2つの言葉を目にした経験のある人はおおいのではないでしょうか。この2つの違いはご存知ですか。似たような言葉ですが、それぞれの意味は異なります。

耐久年数とは、メーカーが独自の判断で公表している、問題なく使用できる期間です。メーカーによって独自の耐久テストを行って設定している期間ですが、大体の目安としてとらえておくのがおすすめです。

一方、耐用年数は、法律によって定められた、固定資産として使える期間です。法定耐用年数と同じ意味で、資産価値の計算に用いる年数です。

パナソニックの場合は、7〜8年程度の寿命とされています。すぐ壊れるという口コミの一方で、壊れにくいという情報も多いメーカーです。やはり使い方が大きく寿命に影響するのは間違いありません。また、パナソニックはテレビ撤退するとのうわさがありますが、テレビ事業を減らしただけで撤退したわけではありません。

映像や音質もよく人気のソニーの液晶テレビは、メーカーの部品保有期間が8年であるため、このくらいの寿命と想定しておきましょう。省エネ性能のテレビを10年以上使い続けている場合や、4年で壊れた場合もあるようですが、ソニーの液晶テレビの寿命は平均8年と考えておきましょう。

オリオンテレビは、大手メーカーと違い、低価格が魅力のテレビメーカーです。その分、平均寿命が短めと言われており、大体5〜6年程度と考えておきましょう。

SHARPで製造・販売されているテレビの寿命は以前は平均で7〜8年と言われていましたが、2017年の調査では9年の寿命というデータになっています。液晶テレビの場合は長めで、有機ELテレビ・プラズマテレビでは短めの寿命です。液晶テレビであれば、長くて10年を持たせられることもあります。

東芝のテレビは部品保有期間が8年であることから、寿命も8年と考えておきましょう。レグザを10年使用している方もおり、大切に使えば10年使える場合もあります。

電源がついても画面が映らない場合は、パネルの寿命の可能性が高いです。液晶テレビに多い事例です。音声は聞こえて、映像が出ない症状は初期不良の場合もあります。

電源が全く入らないのであれば、メイン基盤に不具合が起きているかもしれません。メーカーに問い合わせてみましょう。

寿命が近づいいたテレビの明るさは、購入時の半分ほどまで落ちます。画面の明るさを調整しても暗くて映像が見づらい場合は買い替えを検討しましょう。

寿命が近づいたテレビの異変として多いのが、不要な線が出てくる現象です。これは、パネルの劣化が主な原因です。線が1〜2本出てくるのが初期の段階で、徐々に色が変わったり、モザイクが出てきたりします。最終的には全く映らなくなってしまうので、線が出てきたら対策を考えることが大切です。

テレビの画面は映っても、音が出ない場合はスピーカーが寿命を迎えた可能性があります。また、音声にノイズが混ざっている場合はスピーカーに異常が出ているかもしれません。スピーカーに異常がない場合、テレビ内部の回路や基盤に不具合が起こっているかもしれないのでメーカーに問い合わせてみましょう。

テレビが勝手についたり消えたりする場合は、寿命と疑う前に「省エネモード」になっていないかを確認してください。省エネモードになっていると、勝手にスイッチがオフになってしまう場合があります。

また、テレビ裏のスリットにホコリが溜まっていないかも確認しましょう。そのほかには悪天候による影響を受けていたり、内部ケーブルや基盤が壊れている場合があります。部品が交換できる場合は修理を検討しましょう。

テレビから異臭がしてきたら、要注意です。テレビ内部でショートが起こり、出火の原因となる場合があります。不適切な電圧を使用したときや、こぼした水が内部に入ることで、こうした異変が出ます。すぐに電源を抜き、使用を中止してください。この状態になったテレビはすでに寿命と考えましょう。

テレビをつけようとリモコンのスイッチを押しても、電源が入らない場合があります。こういったケースでは、テレビの内部にある電源基盤・バックライトといった部分が故障している可能性があります。

ただし、リモコンの方が故障している可能性もあります。リモコンでは電源が入らないけど、本体のスイッチなら電源が入る場合は、リモコンの故障や電池切れの可能性が高いです。本体なら電源が入る場合は、まずは電池を交換してみるのがおすすめです。

テレビに不具合が出た場合、どう対処すればいいでしょうか。まず試してほしい簡単な方法があるので紹介します。

テレビの調子がおかしく何らかの症状が見られえる場合、まず電源のオン・オフを3回以上繰り返してみましょう。または、コンセントを抜き、差し直して電源を入れましょう。これだけで不具合が改善される場合もあります。改善されない場合はメーカーに問い合わせましょう。

ただし、電源コードやプラグが熱い場合は、非常に危険な状況です。電源コードやプラグは本来熱がこもらないようになっています。熱くなっている場合は火災の危険性もあるので、使用を中止して修理・買い替えを検討してください。

故障かなと思ったら、保証書を確認しましょう。テレビの保証期間は1年であることが多いですが、購入時に延長保証に入っている場合もあります。保証期間であれば修理代が安い場合もあるので保証内容を確認しましょう。

テレビの不具合の原因は、寿命以外にも存在します。代表的なものをご紹介するので、あてはまる点がないか確認してみてください。

液晶テレビは、台風・落雷・大雪・強風などの悪天候による影響でアンテナがずれてしまうと、映らなくなってしまいます。特に落雷は、テレビに限らず家電そのものに大きなダメージを与える過電流が流れて故障してしまう場合があります。落雷による停電を境にテレビが映らない場合は、こうした原因が考えられます。

アンテナから複数のテレビに電波を分けるために設置されるのが分配器。築20年を超える建物の場合、この分配器が屋外分配器として屋外に設置されているケースがあります。

屋外にあると風雨にさらされるため、錆などのダメージからショートしてしまい、テレビが映らなくなるといった場合もあります。屋外の他に、屋根裏や浴室の点検口などに設置されているケースもあります。

テレビに何かしらの不具合が起きた場合、買い替えるか否か迷う方もいますよね。買い替えの判断基準をご紹介するので、迷ったときの参考にしてください。

買い替えの判断は修理ができるか、または修理費用によって決めるのがおすすめです。液晶テレビの場合、パネル自体に寿命が訪れたときは、修理は困難です。パネルが正常であれば、バックライトを交換して本体の寿命を延ばせるので修理を検討しましょう。

ただ、修理費用が高額になる場合は、買い替えた方がお得に済みます。メーカーの問い合わせ窓口に連絡すると、修理以外の解決策やアドバイスをもらえる場合もあります。悩んでいるなら、一度問い合わせてみてはいかがでしょう。

各メーカーには、製品に使用した部品を保有する「部品保有期間」があります。この期間内であれば新しい部品と取り替えられますが、期間が過ぎていると部品の取り替えが不可能です。商品発売から8年間が平均期間なので、過ぎている場合は買い替えの判断をした方が無難です。

テレビのつけっ放しは、パネルを始めとした部品の消耗に繋がります。テレビに使用されている部品はすべて消耗品なので、無駄に使えば使うほど寿命は短くなります。テレビを見ないときは電源を消して、消耗を防いでください。

テレビ本体の損傷は、故障に直結する可能性があります。物が当たらないようにしたり、倒さないようにしたりするなど、基本的なことに気をつけましょう。画面を守るために保護パネルをつけるのもおすすめです。

直射日光が当たる場所にテレビを置くのも、テレビ内部に熱がこもり部品が劣化する原因となります。湿気が多い場所も部品の劣化に繋がりますので、風通しが良く、直射日光が当たりにくい場所に置くのがおすすめです。

また、テレビを不安定な場所に置くと、倒れて画面が破損する可能性があります。テレビの設置は安定した場所に置き、不安定な場所には置かないようにしましょう。

テレビの通気口などにホコリが溜まると、劣化の原因になります。テレビの掃除は後回しにしがちですが、定期的に掃除をすることで寿命を延ばせるので、日々掃除するようにしましょう。

画面に硬い物が当たったり、地震でテレビが倒れたりするなど、外部からの衝撃もテレビに寿命が訪れる原因になります。テレビは、外部からの衝撃に弱いので、何気ない事が発端となり壊れてしまいます。小さなお子様やペットを飼っている家庭は、テレビを叩いたりぶつかったりして衝撃を与える場合があるので気をつけましょう。

対策として、ガードやベビーゲートをテレビ前に設置するのがおすすめです。以下の記事にておすすめのベビーゲートをご紹介していますので、ぜひご参考にしてみてください。

通気口やテレビ画面などは乾拭きをして、ついたホコリを取りましょう。ホコリが溜まった状態はテレビの劣化を招きます。できれば1日に1回、少なくとも3〜4日に1回は乾拭きすると安心です。

ペットがいる場合は抜け毛、お子様がいる場合は手についた食品の汚れなど、テレビには汚れが蓄積しやすいです。数ヶ月に1回、汚れを落としましょう。手順は以下の通りです。

• 薄めた中性洗剤を少量、布につけてテレビの表面を拭く
• しっかりと水を絞った布で中性洗剤を拭き取る
• 最後に乾拭きをしたら完了

テレビに水が入らないように、水をきちんと絞るのを忘れないでください。

パネルを汚したり、傷つけたりしないためにも保護用パネルを貼るのもおすすめです。ブルーライトカット機能が付いてるものもあり、嬉しい効果が得られるので使用してみましょう。

寿命で映らなくなったテレビは、処分するしかありません。処分方法は、家電リサイクル法にて定められているので、この法律のもと処分する必要があります。引っ越しのタイミングなら、引っ越し業者に引き取ってもらえる場合もあります。業者によって金額は異なりますが、一度確認してみましょう

家電量販店などの実店舗で買い替える場合は、手数料を支払えば処分を依頼できます。店舗によっては買い替えるテレビから一定額を割引く下取りサービスを行っているところもあるので、少しでも出費を抑えたい場合はおすすめです。

店舗で購入しない場合は、各自治体に問い合わせて引き取りを依頼しましょう。自分で持ち込めば運搬費用が不要となり、リサイクル料のみで済ませられます。手間を省きたいなら、不用品買い取り業者に依頼するのも1つの方法です。

テレビの寿命は種類やメーカーによって異なりますが、大体7年〜10年が目安です。異変が出たら、早めに修理か買い替えを検討しましょう。掃除するなど日々の手入れも大事です。急にテレビが見られなくならないように、あらかじめ対策すると安心です。