デジタル表記で体温を教えてくれる電子体温計が主流になった現在、予測式の電子体温計や非接触型の電子体温計など便利な体温計が沢山販売されています。沢山の種類がある電子体温計ですが、まずはどんな種類があるのかチェックしてみましょう。

時間を計らなくても自動的に体温を計測してピピッとお知らせしてくれる便利な電子体温計。計り方の仕組みで予測式と実測式の2種類に分類されます。

予測式の電子体温計のメリットと言えば、何と言ってもその計測時間の短さ。ものの数秒であっという間に体温を測ることができる優れものです。

従来から使用されていた実測式の電子体温計の体温計測時間を短縮するために、日本で初めて開発された予測式の電子体温計は、沢山の体温上昇データの統計から、体温を計測した際にどれくらいの時間で平衡温となるかを計算することで、体温を予測する仕組みです。

予測演算精度はかなり高く、限りなく正確な体温を予測して測ることができるのでおすすめです。

実測式の電子体温計は測定部位の温度を直接測って画面に表示する仕組みの体温計です。古くから使われているタイプの体温計で、その部分の体温を正確に知ることができるのでおすすめです。大人の方なら実測式の電子体温計の方が馴染み深いかもしれませんね。

実測式の電子体温計では測定部位で検知されている温度がこれ以上あがらない温度になるまで測る必要があります。この温度を平衡温といいますが、平衡温を計るにはわきで10分以上、口内で5分程度かかるとされています。予測式の電子体温計に比べると価格が安い傾向にあります。

私たちの体表面から放射している赤外線エネルギーの量を計測して体温に換算するのが”非接触型”と言われる電子体温計の仕組みです。非接触型の電子体温計では主に額から放出される赤外線エネルギーを体表に関して表示しています。

これまで電子体温計をわきに挟んたり、口内で舌の下に挟んだまま一定時間じっとしていなければならないのが体温測定のスタンダードでしたが、非接触式の体温計が使われるようになってから瞬時に体表から体温を測定することができるようになったため、嫌がる小さなお子様や高齢者の体温を測る時などに大活躍しています。

耳式体温計では体の内部の温度を反映した耳内温を測ることで体温を測定する電子体温計です。耳の中の鼓膜やその周辺温度を赤外線センサーが瞬時に感知するため、1秒や2秒といったとても短い時間で瞬時に体温を測ることができます。

耳式体温計は耳の中から発している赤外線を感知しますが、体温計自体は何も発していないので耳への悪影響はなく安心です。非接触型の電子体温計と同様に、なかなかじっとしていられない小さなお子様や赤ちゃん、高齢者などの体温を測るのにおすすめです。

基礎体温計の一般的な体温計との大きな違いは、小数点第2位までの細かな体温をはかることができること。主に女性の生理周期や排卵のタイミングを把握するために使われています。

妊娠を望んでいる方でもそうでない方でも、基礎体温の記録をつけることで体のリズムや妊娠可能期間だけでなく、無排卵や婦人科系の様々な異常の早期発見につながるというメリットがあります。

基礎体温は毎日計測することが大切なため、記録しやすいようにメモリ件数が多かったり、スマホやパソコンとデータを同期できるタイプの便利な商品が沢山販売されています。

体温計はわきの下に入れて使うのが基本でしたが、わきの他にも耳や額で体温を測ることができるようになりました。肌に直接つけて体温を測る”接触型”と、直接肌に触れずに体温を測る”非接触型”に大きく分けられます。

肌に直接触れて使用する物なので、消毒や水洗いなどができるお手入れのしやすい電子体温計を選ぶのがおすすめです。わきで測る場合にはどうしても汗をかきやすい場所ですし、みみも垢がたまって汚れていることがありますので、使用後は毎回きれいにお手入れをして保管することが望ましいです。

わきで測るタイプの電子体温計には先が柔らかく曲がるようになっているタイプの商品があります。小さなお子様や赤ちゃん、寝たまま体温を測らなければならない高齢者などの体温を測る場合には肌に沿ってカーブするため安全でおすすめです。

非接触型の体温計は医療機器として分類されるため、ちゃんとした商品であればそれなりのお値段で販売されています。ですのでメーカー保証などがきちんとされている商品を選ぶことをおすすめします。また非接触型の”体温計”と”温度計”を混同して購入しない様に、購入する際にはきちんと表記を確認しましょう。

他の電子体温計ももちろんですが、非接触型体温計を買うのであればできるだけ正確に体温を測ることができる商品を選びたいものです。クチコミなどをしっかりチェックして性能の良いものを選ぶようにしましょう。

体温を測りたい人の年齢や状態、目的によって使いやすい体温計や必要な機能は異なります。誰にどのような時に電子体温計を使いたいのかを考えて電子体温計を選ぶようにしましょう。

赤ちゃんの体温を測ろうとしてなかなかじっとしていてもらえずに苦戦した経験のある方も多いのではないでしょうか？だまってじっとしているのが難しい赤ちゃんの体温を測るのであれば、直接肌に触れなくても体温を測ることのできる非接触型の電子体温計がおすすめです。

ただし非接触型の体温計はお値段もそれなりにかかってしまうもの。もっと手ごろで安い体温計でなんとか測りたいという方には、押さえつける必要のない耳式の電子体温計もおすすめ。

わきで測るタイプの電子体温計を使って赤ちゃんの体温を測る場合でも、先端が柔らかく曲がるタイプの電子体温計がありますので、これまでよりも安全に安心して測ることができます。

基礎体温を計測したい女性の方であれば基礎体温計（婦人体温計）が必須です。一般的な電子体温計では基礎体温に必要な小数点第2位までの温度を細かく測ることができないため、専用の基礎体温計（婦人体温計）が必要になります。

スマホのアプリと連動させて記録をつけることができる基礎体温計であれば、わざわざ表に数値を書き込む手間が不要ですし、どこにいてもスマホを持っていればデータを確認することができるのでとても便利。操作も簡単なので端末操作に不安がある方でも簡単に使うことができておすすめです。

電子体温計の計測時間は商品によって様々。実測式で10分程度の時間が必要な電子体温計から、計測時間が短いものでは耳式の電子体温計や非接触型の電子体温計などで1秒や2秒で測定できる電子体温計もあります。

体調の悪い時に横になりながら測定を待っていたら眠ってしまったといいう経験はありませんか？体調が悪い方や小さなお子様の体温を測るのであれば、できるだけ短い時間で計測可能な電子体温計の方が、待ち時間のつらさを大幅に軽減できるのでおすすめです。

「計測時間は短い方がラクなのでおすすめ」とご案内しましたが、電子体温計で体温を測るうえで一番重要なのはやはりその正確性。いくら一瞬で体温を測ることができても、不正確な数値であればお話になりませんね。

正確性については各メーカーが商品の研究や改良を重ねており、どんどん正確な数値を短い時間で計測できるようになってきていますが、実際に使ってみなければ分からないもの。ですので正確性については商品を購入した方たちのレビューや口コミを参考にチェックして検討しましょう。

皆さんは体温計の正しい使い方をご存知ですか？昔から一家にひとつはある体温計。なんとなく使っている方が大半ではないでしょうか。今一度使い方を確認して正しく体温を測るようにしましょう。

体温をより正確に測るためには、計測中になるべく動かずにじっとしていた方が望ましいとされています。できるだけ座ったり横になったりして安静な状態で体温を測るようにしましょう。

また接触型の電子体温計を使ってわきで体温を測る場合や、非接触型の電子体温計でこめかみ部分から体温を測る場合、汗をかいていればしっかり汗を拭きとってから体温を測るようにしましょう。汗は水分ですので時間が経つと冷えてしまい、正確に体温を測れない場合がありますので注意しましょう。

風邪などで発熱がある場合は体調不良を感じた時に体温を測ることになりますが、体調管理などを目的として体温を測る場合は、1日の中でなるべく同じ時間に体温を測るようにするといいでしょう。

とくに基礎体温を測る場合は、起きてすぐ布団から出る前に横になったままの状態で測定するすることが必要で、できるだけ規則正しい生活を心がけなければなりません。睡眠リズムが乱れてしまった場合は時間よりも継続を優先し、日頃と違う時間に計測した旨をメモに残すようにしましょう。

使用後の電子体温計を水洗いして水分を拭き取り、乾燥させることができるのならばとても衛生的です。電子体温計は小さいと言えど精密機械なので、なかなか水で洗えるものはないと思われがちですが、最近では水洗いすることができるタイプの電子体温計も販売されています。

口内で体温を測った後やわきで体温を測った後にさっと水洗いできると、清潔を保てますし気持ちもいいですね。体温を測った後はできるだけ清潔に保管して次の使用に備えておきましょう。

水洗いできない電子体温計も体温を測った後はできるだけ清潔にしておきたいもの。自分専用ではなく、家族や複数の人でひとつの電子体温計を共有するのであればなおさら清潔にしておきたいはずです。

電子体温計を消毒する方法として熱湯消毒やアルコール消毒などがありますが、素材やパーツによっては一定以上の熱やアルコールの成分によって溶けたり変性してしまう場合があり、思わぬ故障につながる恐れがあります。消毒する際には電子体温計本体や取扱説明書の表記をよく読んでから行いましょう。

今回は体温計の中でも便利な電子体温計をピックアップしてご紹介しましたがいかがでしょうか？使う人の年齢や目的に合わせて便利な商品は異なるはず。まずは特徴をおさえたうえで自分の用途に合った体温計をみつけましょう。