グリーンバック合成におすすめの編集アプリ5選｜使い方・gb素材の作り方も

スマホの普及に伴い、「撮影した動画の背景を合成したい」など、動画で見る・配信するのが流行のひとつになっている近年は、背景合成のニーズが増えています。また在宅ワークが増え、オンライン会議の際に背景合成をしたい方も増えています。

グリーンバックとはgb素材の透過に役立つアイテム。自宅にいながらも瞬く間に好きな場所に合成してしまえる背景合成をするには必須ですが、普段使う場面がないため、使い方が難しそうに思いませんか？また「わざわざ自宅にグリーンバックを購入するのは…」と躊躇ってしまう方もいると思います。

今回は、背景合成のためのグリーンバックの使い方や、iPhoneで編集する際に使用するアプリ、素材から背景の作り方を、分かりやすく解説していきます。自宅で手軽に準備できるグリーンバックについてもご紹介していますので、動画撮影やオンライン会議にぜひ取り入れてみてください。

グリーンバックは、背景合成の際に人物や物だけを切り取るために背景に置かれる緑色の布や紙です。グリーンバックの前で撮影をすれば、撮影した被写体だけを切り取れます。

たとえば室内で動画撮影をしても、グリーンバックを使えばまるで屋外で撮影をしたかのように後から合成ができます。SNSでの動画配信でグリーンバックを使って雰囲気出したり、オンライン会議で自宅が見えないように背景合成をする方も増えています。

クロマキー合成の身近な使用例としては、気象予報があげられます。画面上では気象予報士は気象予報図の前に立って解説をしているように見えますが、実際のスタジオでは背景にグリーンバックを置き、その部分に気象予報図を合成して作られています。このようにグリーンバックは身近なところでも活用されています。

グリーンを使う理由は、色成分の違いが関係しています。色相環で正反対に位置する色同士を補色と言い、補色同士を組み合わせると、色が交わらずに背景として切り出しやすくなります。そのため、肌の色として多く使われている黄色や赤色の反対に位置する色であるグリーンを使えばうまく切り出せるので背景合成がしやすいのです。

実は背景合成には、グリーンだけでなくブルーも使えます。特に画像ではブルーバック素材（bb素材)はグリーンバック素材（gb素材)と同じ頻度で使われています。厳密にはあまり違いがない二つですが、詳しく見ていくとそれぞれ微妙にメリットデメリットが違うんです。

ブルーバックのメリットはアジア系の肌色に合います。また、金髪との親和性が高いです。逆にデメリットは撮影に光量が必要で、空など青色が背景の時に使えないのが挙げられます。

グリーンバックのメリットは白人の肌色に合い、弱い光での撮影が可能です。デメリットは精度が必要な動画編集に向いておらず、しわや折り目が付きにくいです。

以下簡単に違いを表にまとめました。

クロマキー合成に必要なものは以下の3点です。

• グリーンバック（ブルーバック）
• 設置スタンド
• LED照明

映す範囲により必要なグリーンバックのサイズが変わるので、あらかじめ測っておきましょう。高さの調節ができたり、クリップでグリーンバックをスタンドに固定できたりする設置スタンドも必要です。また、光の反射具合にムラがあると、合成をするときにうまく切り取れず不自然になってしまうので、LEDはあったほうがいいです。

まずはグリーンバックの前で被写体の撮影を行います。人物でも物でも問題ありませんが、サイズはできるだけ背景いっぱいにグリーンバックがくるようにします。手を伸ばしたときに入りきるかどうかなどもチェックしておきましょう。グリーンバックはピンと張って設置するのもポイントです。

グリーンバックでの撮影が完了したら、次に合成したい背景を選びましょう。合成ソフトを使う場合は、ソフト内にバーチャル背景として用意されている場合あります。もちろん自分の好きな写真を使って合成も可能です。

最近では、オンライン会議やオンライン飲み会の流行に合わせて、テレビ番組の背景セットをテレビ局が配布しているところもあります。合成するパソコンやスマホに素材を取り込んだら、準備は完了です。

撮影した被写体の映像を切り抜き、背景に設定する写真をパソコンやスマホに取り込み、ソフトを使って2つの素材を合成します。この過程がとても重要になり、背景合成後の映像の出来栄えにも大きく関わってきます。

初めて合成ソフトを使う方には難しく感じるかもしれませんが、合成は丁寧に行うのがハイクオリティ映像のポイントです。

初心者向けのソフトとしておすすめしたいのが、aviutlです。「キー色の取得」で消したい色を選択すれば、指定の色を透過できます。難しい作業は必要なく、色を選ぶだけなので簡単です。

ただ、aviutlでこの機能を使うには拡張編集を行えるようにしておく作業が必要です。クロマキーは「拡張編集プラグイン」のエフェクトなので、導入しておきましょう。

iPhoneユーザーなら初期から入っているアプリ「iMovie」でも、クロマキー合成が可能です。パソコンは使い慣れない方や、スマホで手軽に合成したい方におすすめのアプリです。また結婚式の余興ムービーや、商品素材の撮影などにも使えます。

初めに背景素材を取り込み、次にグリーンバックで撮影した素材を取り込んで「グリーン/ブルースクリーン」をタップするだけで簡単に合成可能です。

ある程度パソコンソフトなどを使えて、クロマキー合成を行う方におすすめなのが、After Effectsです。合成ソフトは扱いが難しいものも多いですが、こちらは比較的シンプルで慣れれば使いやすくなっています。

「エフェクト＆プリセットウインドウ」の中に入っている「Keying」の中から「Keylight」エフェクトを使うときれいに合成できます。

Filmoreは、初心者さん向けの比較的使いやすいソフトのひとつです。合成したい素材を取り込んだら、グリーンバックで撮影した素材をダブルクリックして、設定→動画→クロマキーと選択していけば完了です。分かりやすく細かい操作もないので、迷ったらとりあえず使ってみるのもいいです。

PowerDirectorは、国内シェアNo.1の動画編集ソフトです。使い勝手のいいクロマキー合成機能が搭載されているなど、初心者でも簡単に使える直感的な操作が魅力です。組み合わせ次第でプロ顔負けの映画のような高度な表現も可能なので、幅広いニーズに応えられるソフトです。

ネット通販などでグリーンバックを購入すると、多くが折りたたまれて送られてきます。撮影前に、必ず折りシワをアイロンで綺麗に伸ばしておきましょう。

シワがあるまま合成をすると、うまく切り出せずに背景にノイズのようなものが出てしまったり、背景によっては折れ目が見えてしまったりする場合もあります。最低限大きなシワは取っておくのがマストです。

グリーンバックを使うときは、被写体にグリーンを使わないのが鉄則です。もしグリーンの服を着た人がグリーンバックの前で撮影した映像をクロマキー合成すると、人の服の部分も一緒に抜けてしまいます。ブルーバックも同様です。

例え服のワンポイントであっても、そこだけが抜けてしまい不自然なので、できる限りグリーンはゼロの状態で撮影をしましょう。

撮影時の照明は、全体にムラなく当てるようにしましょう。明るさにムラがあると、合成はできるものの綺麗に被写体を取り出せなかったり、細かい修正作業が必要になり手間がかかります。

あまり近くから当てすぎると一部だけ光が強くなってしまうので、全体に当たる距離を確認しておきましょう。撮影ライトはリングタイプやLEDビーズが集まったものなどがあります。ライトの色味も気にして選んでください。

照明をムラなく当てるのにもつながりますが、反射するものを身に着けているとその部分だけ光が強くなってしまい、クロマキー合成がうまくできません。

反射する素材の飾りやアクセサリー、時計などに気をつけましょう。メガネも反射しやすいので、照明などの当て方で工夫が必要です。服を選ぶときは、できるだけ反射しづらい暗い色のものを身に着けるといいです。

オンライン会議やオンライン飲み会など、ちょっとした場面でクロマキー合成を使いたい方もいるかと思います。そのような場合、最初からグリーンバックを購入するのは少しハードルが高いですよね。しかし、実は100均素材でもグリーンバックは作れます。

まずは、グリーンの布やフェルトを使って作る方法です。グリーンの布やフェルトを背景に必要なサイズに切ったり、繋ぎ合わせたりしてひとつにします。できあがった手作りグリーンバックを、突っ張り棒などをスタンドにしてクリップでとめれば完成です。

スタンドが設置できない場合は、壁に貼り付けても問題ありません。ただ、このときもグリーンバックはピンと張って設置するの忘れないでください。布を使っているので、なかなか本格的なグリーンバックができます。

もっと手軽に、簡単に作りたいのであれば、画用紙もおすすめです。グリーンの画用紙をいくつか繋ぎ合わせてひとつにして、背景に設置すれば完成です。

画用紙なのでスタンドにクリップで止めるのは少しやりづらいかもしれませんが、画用紙はしっかりとめれば弛みにくいのでグリーンバックに向いています。物撮りであれば、画用紙1枚でもサイズによっては足りるのでコスパもいいです。

zoomを使ったオンライン会議や飲み会が増えてきた今、グリーンバックは身近なものになりつつあります。動画編集などに使えばクオリティアップにも繋がるので、グリーンバックの使い方や編集方法は知っておいて損はありません。手作りでも簡単に用意できるグリーンバックを活用して、自由に好きな背景を楽しんでください。