ビデオカメラのピントが合わない｜ぼやける原因と合わせ方【パナソニック・ソニー】

大切な場面を映像に残せるビデオカメラ。現在では手振れ補正やオートフォーカスなどの機能も充実しているので、撮影に慣れない人でも美しい映像を撮れます。

そんなビデオカメラですが、動画を撮影するときにピントが合わず被写体がぼやける場合があります。大事な場面でビデオカメラのピント調整ができないのは困りますよね。「もしかして壊れたのかもしれない…」と焦る人もいますが、自力で改善できるケースも多いです。

本記事では、ビデオカメラのピントが合わない原因や対処法について詳しく解説します。修理に出す前に、まずはご自分でできることから実践してください。また、パナソニック・ソニー・キヤノンなどメーカーごとの修理依頼方法もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ビデオカメラのピントの合わせ方には2種類の方法があります。まず1つ目が、自動的に被写体にピントを合わせる機能「オートフォーカス」です。レンズを被写体に向けることで自動的にピントを合わせるため、初心者でも簡単に扱えます。

2つ目は、手動でピントを合わせる機能「マニュアルフォーカス」です。手動でピントを合わせられるため細かい位置まで調整でき、自分の狙った場所に焦点を当てられます。

電源を入れた状態ではオートフォーカスに設定されている場合がほとんどです。そのため、電源を入れてから被写体にピントが合わない場合は何らかの不具合と考えられます。

レンズに指紋や汚れが付着していると、被写体にピントが合わない場合があります。自分では触れているつもりはなくても、無意識に指がレンズに当たっていることも。

また、長年ビデオカメラを使用していないと、レンズにホコリが溜まっている場合があります。レンズに指紋や汚れが付着していないか確認しましょう。

寒い時期によく発生するのが、レンズの内部に結露が発生する不具合です。暖かい部屋から寒い外に出ると寒暖差でレンズの内部に結露が発生してしまうことがあります。結露が出たまま放置すると、レンズ内部が汚れるだけでなくカビが発生する危険性もあります。

フォーカスの設定がマニュアル（手動）になっていませんか。フォーカス設定を変えていないのであればカメラはオート（自動）のはずですが、何かの拍子に設定を切り替えてしまった可能性があります。

フォーカス設定がマニュアルになっている間は、自動でピントが合うことはありません。フォーカス設定を確認しましょう。

初心者にありがちなミスが、被写体とカメラの距離が近すぎる点です。特に近くのものを撮影したいときは、どうしても被写体とレンズの距離が近くなってします。

しかし、被写体とレンズはある一定の距離を取らないとカメラのピントは合いません。被写体とレンズの距離感を見直しましょう。

環境によってピントが合いやすいかどうかは大きく変わってくるため、とくに初心者の方は環境を見直すのも大事です。ピントが合いにくい環境では、テクニックの違いが大きく出てしまいます。ピントが合いにくい環境はいくつかのパターンがあるので、最初のうちは避けた方が無難です。

まずは、暗所です。夜景・イルミネーション・花火は絶好の写真ポイントですが、ピントを合わせるのが難しいです。また、空や砂場といったコントラストが弱い被写体、常に模様が変化する滝や波といった風景もこれに当てはまります。

ほかには、周囲との明るさの差が大きい場所や、ビルの外観など、パターンの連続するところも挙げられます。ピントが合いにくいのは環境だけでなく、被写体も影響します。高速で動いている被写体や、遠いものと近いものが同時に存在する被写体が挙げられます。

カメラが自動でピントを合わせてくれる機能の範囲内を、フォーカスエリアと呼びます。カメラのピントはこのフォーカスエリア内で行うので、被写体がエリア外にある場合やうまくエリア内に収まっていないとピントが合ってくれません。

フォーカスエリアにも種類があるので、被写体にあわせたものを設定して利用しましょう。カメラによっては、フォーカスエリアではなくAFエリアモード・AFフレームなどと呼ばれる場合もあります。

AF（オートフォーカス）機能は、初期設定のままなら、シャッターボタンの半押しした際に自動でピント合わせをしてくれます。ですが、シャッター半押しが、必ずAFボタンではありません。カメラの設定を変更すれば、AF機能をほかのボタンに割り当てられます。

そのため、ほかのボタンにAF機能を割り当てられたカメラでは、シャッターボタンを半押ししてもAFが作動してくれません。AF機能がシャッターボタン以外に設定されていないかを確認してみましょう。特に、自分のものではないカメラの場合は設定が異なる場合もあると覚えておきましょう。

カメラのレンズを確認して指紋や汚れが付着していた場合、レンズ専用の布で拭き取りましょう。もし専用の布がない場合は、レンズの表面を傷つけない柔らかい素材の布でも問題ありません。ただし、レンズの表面を傷付けてしまう可能性があるティッシュ・ハンカチはNGです。

レンズの内部が曇っていた場合、結露がなくなるまで放置するのが1番です。まずは、ビデオカメラの電源を切りましょう。

湿気が少なく直射日光が当たらない場所で、結露がなくなるまで放置してください。結露の消失が確認できたら、電源を入れて不具合が改善されているかチェックしましょう。

レンズの汚れや結露などが原因でない場合は、オートフォーカスになっているか確認しましょう。マニュアルフォーカスになっていると自動調整が解除されるため、自分でピントを合わせる必要があります。

カメラの機種によってフォーカスの設定方法は異なるので、使用しているカメラに付属する説明書を読んで確認しましょう。

被写体からビデオカメラを少し離してみましょう。また、ピントが合いにくい撮影環境もあります。たとえば、夜景・ビルの外観・高速で動く被写体などはオートフォーカスでは認識できない場合もあります。撮影環境が原因の場合は、撮影する場所を再検討しましょう。

フォーカスをマニュアル(手動)に設定すると、自動調整は解除されて少し距離のある対象にもピントを合わせられるようになります。そのため、風景写真を中心に撮る時などは、マニュアル設定の方が合わせやすい場合が多いです。

撮影対象によって、オートフォーカスとマニュアルフォーカスとを上手く使い分けるようにしましょう。

フォーカスモードにはさまざまな種類があります。それぞれの特徴をチェックして、被写体に合ったものを設定しましょう。

【フォーカスモードの種類】

• ワイド：モニター全体で、自動でピントを合わせる。AFボタンで、ピントの合ったエリアに緑色の枠が表示される。
• ゾーン：モニター上でピントを合わせたい位置を選び、その範囲に自動でピント合わせを行なう。
• 中央：モニター中央の被写体に自動でピントを合わせる。フォーカスロックとの併用で、自由な構図で撮影可能。
• フレキシブルスポット：モニター上の任意箇所に枠を移動させ、自動でピントを合わせる。小さい被写体・狭いエリアの撮影向き。

ビデオカメラのレンズが故障した場合、メーカーに問い合わせて修理を依頼しましょう。お問い合わせ先は、取扱説明書やメーカーの公式サイトにも記載があります。

修理にかかる料金はレンズの状態によって変わるため、明確な金額を知りたい人は見積もりを依頼するのがおすすめです。

メーカー問わずビデオカメラのレンズを修理する業者に依頼することも1つの方法です。安さを追求する修理業者もあるので、メーカーに依頼するより安く修理できる場合もあります。

ただし、料金だけで業者を選ぶことはおすすめしません。保証期間など業者によってさまざまなので、複数の修理業者に問い合わせて総合的に判断しましょう。

1. 専用フォームから申し込む
2. ビデオカメラの梱包・発送
3. 見積もり金額を確認
4. 修理実施
5. 修理したビデオカメラの返却

まずは、パナソニックの公式サイトの専用フォームから申し込みをします。ビデオカメラを梱包して宅配便で指定された場所に発送してください。

診断結果に合わせて見積もり金額が提示されます。見積もりの金額に問題がなければ、修理を依頼しましょう。修理が完了したら、ビデオカメラが返却されます。

1. WEBサイトから修理を申し込む
2. 指定の日時に宅配業者が訪問
3. 修理の診断して見積もり金額を提示
4. 修理実施
5. 修理したビデオカメラの返却

ソニーでレンズ故障を修理する場合、「引き取り」「持ち込み」の2種類の方法があります。引き取りの修理では、まずWEBサイトから申し込みを行いましょう。宅配業者が梱包材を持って訪問するので、自分で梱包する必要はありません。

その後は、修理の診断を経て見積もり金額が提示されます。修理が完了するとビデオカメラが返却されます。持ち込みで修理する場合は、WEBサイトから「持ち込み修理可能な窓口」を事前に調べましょう。

1. WEBサイトから修理を申し込む
2. 受付完了メールが届く
3. 自宅に修理品発送用の梱包資材が届くので自分で梱包する
4. 指定の日時に宅配業者が訪問
5. 修理の診断して見積もり金額を提示
6. 修理実施
7. 修理したビデオカメラの返却

キャノンには、「引き取り」「持ち込み」の2種類の修理方法があります。引き取りの修理では、セルフで梱包する必要があります。まずWEBサイトから申し込みを行うと梱包材が届くため、自分で梱包してください。

15時30分までに受付完了した場合は地域にもよりますが、最短で翌日梱包材が届きます。その後は、見積もり金額が提示され、修理が完了するとビデオカメラが返却されます。持ち込みで修理する場合は、修理受付窓口に持って行ってください。

1. WEBサイトから送付修理依頼書をダウンロードして必要事項書き込む
2. 修理品を梱包する
3. 送付先へ送付する
4. 修理実施
5. 修理したビデオカメラの返却
6. 返却時に代金引換で料金の支払い

ジェイブイシーでレンズ故障を修理する場合、「持込」「送付」「出張」の3種類の方法があります。送付の場合は、まずWEBサイトから依頼書をダウンロードして必要事項を書き込み、梱包は自分でしてください。送付も自分で行い、修理が完了したらカメラが配達される際に代金を支払います。

持ち込みで修理する場合は、近くのサービスセンターを調べて持っていくといいです。出張修理はカスタマーサポートセンターに電話し、出張訪問の日程の打ち合わせをします。指定場所にサービスマンが来るので、そこで修理して、料金を支払います。

1. 「お問い合わせページ」から修理を申し込む
2. 故障したビデオカメラを発送する
3. 修理実施
4. 修理したビデオカメラの返却

まずは、WEBサイトの問い合わせページから申し込みを行います。ビデオカメラ・保証書・購入日が分かる書類・問診票を梱包して修理受付センターに発送してください。

問診票はメールで送付されるので、印刷して記載しましょう。レンズの修理が完了したら、ビデオカメラが返却されます。

ビデオカメラのピントが合わないと「故障した」と焦る人も多いです。しかし、ピントが合わない不具合は、自力で改善できる場合も少なくありません。ただし、一向に不具合が改善されないときは、メーカーや修理業者に依頼しましょう。