テンマクデザイン テント 炎幕フロンティア

2021年に炎幕シリーズから輩出された「炎幕フロンティア」。サイドに前室を配置した画期的なパップテントです。無骨感はそのままに居住性がアップしており、「こんなテントが欲しかった」と感じる方も多いはず。しかし実際の使用感・機能性が気になるところ。

そこで今回は炎幕フロンティアのリアルなレビュー・口コミを徹底調査しました。実は炎幕フロンティアならソロだけでなく2人でも使用できます。またオプションアイテムのインナーテントを使用すればより快適にキャンプが楽しめます。

記事内では炎幕フロンティアの魅力だけでなく、気になる雨天時の使用・薪ストーブに関する情報もお伝えします。炎幕フロンティアが気になっている方は是非チェックしておきましょう。

初代「炎幕」の改良版「炎幕DX ver.2」と「炎幕フロンティア」を比較してみると、炎幕フロンティアの横幅が圧倒的に長いのがわかりますね。これまでのシリーズよりも130㎝横長になっています。

この幅が前室としても使える新たな空間です。なかなかの広さがあるためテーブル・チェアなどのギアも保管可能です。また雨天時にはこのスペースでくつろげるのもメリット。

炎幕シリーズである炎幕フロンティアの素材は難燃性に優れたコットンです。火に強いだけでなく遮光性が高く濃い影を作ってくれます。そのおかげで夏でも比較的涼しく過ごせるのが特徴。また開閉できるサイドウォールは雨・日よけにも役立ちます。

火の粉にも強いためテントのそばでもダメージを気にせず焚き火を楽しめます。またコットンは結露にも強く、居住性の高さも魅力です。

一般的な軍幕テントは就寝スペースの前に前室がありますが、炎幕フロンティアの前室はサイドにあります。そのため前のスペースにもう一人寝るスペースが確保できるのもメリット。普段はソロだけどたまに2人で楽しむ可能性がある方にもおすすめです。

フロントの幕を閉じた状態でも前室に移動できるため2人で使用しても快適です。また前室部分のみ正面を開けられるので、片方が寝ていても気を遣わずに済みます。

冬の冷気やすき間風を軽減してくれるスカート。地面に接しているため霜・汚れが気になる部分ですよね。炎幕フロンティアではそれを考慮しコットンより乾きが早いTC素材を使用しています。そのため霜が降りても乾きやすく、汚れた場合も洗いやすいメリットがあります。

また炎幕フロンティアのスカートは他のテントに比べ幅が広くなっています。これにより雨の侵入を防ぐ・冬の暖かい空気が逃げにくいといった効果が期待できます。

炎幕フロンティアのフロントフラップは前室と寝室の2枚にわかれています。標準ポールだけでは片側しか跳ね上げられません。しかしオプションのポールを1本追加すれば全面を跳ね上げられます。オプションポールは1本880円で購入可能です。

フロントフラップをすべて跳ね上げれば解放感は爆上がり。また雨天時も作業スペースが増え、焚き火や食事をゆっくり楽しめます。

寝室スペースには専用のインナーテントを吊り下げるのも使い勝手がよくおすすめです。特に夏場や虫が多い場所ではあると非常に便利です。インナーテント内も2人が寝られる程度のスペースがあります。またインナーシートは前面のメッシュ窓が大きく開放感たっぷり。

前室側にも出入口があるため通気性がいいのもメリットです。雨天時や夜間にフロントフラップを閉め切っていてもサイドから出入り可能。前を開ける手間がないので快適です。

コットン素材の炎幕フロンティアはソロ用でも10㎏近い重量があります。手で運ぶとずっしりと重みを感じます。また収納サイズも66×23×28㎝とかさばります。炎幕フロンティアはソロ用テントと言っても、オートキャンプ向けと言えます。

またコットンゆえのデメリットが濡れた際のメンテナンスにかかる手間です。一度水がしみると乾くのに時間がかかるうえ、カビの原因にもなります。さらに重量も増すので扱いにも苦労します。こまめに撥水スプレーをしてあげるなど、日ごろからメンテナンスしておくのがおすすめです。

1. 後方にある角2か所をペグダウン
2. 幕内にメインポールを入れグロメットから先端を出す(2か所)
3. 片方のポール先端に綱2本をかけ各45度をイメージしてペグダウン
4. ポールを立ち上げ微調整
5. もう片方も同じようにしてポールを立ち上げる
6. 前方2箇所と両サイド2か所をペグダウン
7. テント内中央に二股ポールをセットし立ち上げる
8. ベルクロテープでポールを固定する

先にポールを立たせても設営できますが、ズレを軽減するために最初に後方をペグダウンするのがおすすめです。

コットン素材の炎幕フロンティアは難燃性が高いため薪ストーブも使用できます。ただし必ず換気口を確保しておきましょう。フルクローズは一酸化炭素中毒の恐れがあるためNG。薪ストーブを使用するなら室内に一酸化炭素チェッカーをセットしておきましょう。

炎幕フロンティアはコットン素材で全体に撥水加工も施されています。そのため多少の雨なら問題ありません。ですが使用するにつれて撥水性が低下します。こまめに撥水スプレーをかけてメンテナンスしておきましょう。完全防水ではない為強雨での使用はおすすめできません。

炎幕シリーズには専用のグランドシート・前幕があります。しかし横長タイプの炎幕フロンティアにはどちらも専用のものがありません。実際に使用している方達は他メーカーのグランドシートを使われています。もちろん炎幕シリーズの物も代用できます。

しかし独創的な設計故、どれもジャストフィットとは言いずらいのが難点。前幕も寝室部だけなら取付できますが、フィット感はあまり無くすき間ができてしまいます。しかし風よけ・寒さ対策には有効なので試してみる価値はありますよ。

無骨感あふれる男前テント「炎幕フロンティア」はこれまでの炎幕シリーズより居住性が格段に上がっています。コットン素材なうえに機能性も備えながら価格は56.980円(税込)というコスパのよさにも注目。焚き火の炎を眺めながらソロキャンを楽しみたい方におすすめのテントです。