【2021年最新】天才作家、貴志祐介のおすすめランキング15選

天才作家と評される貴志祐介。映画やドラマは観たことがあるけれど、作品は読んだことがないという方も多いのではないでしょうか。今回はそのようなお悩みのために、貴志祐介の最新おすすめ作品をランキング形式で紹介します。

天才モダンホラー作家・貴志祐介の魅力とは

貴志祐介は1959年生まれ、大阪府大阪市出身の小説家です。京都大学卒業後、生命保険会社に8年勤続したのち、30歳の時に執筆活動に専念するために退社します。1996年に「ISOLA」で作家デビューを果たし、翌年に「黒い家」で「日本ホラー小説大賞」の大賞を受賞しました。

 

以降、人間の心の闇を描くサイコホラーやSF、トリックを重視した本格ミステリーなど、幅広いジャンルの作品を出版し、その多くが映画・ドラマ化されています。

現在、小説現代で連載中の「新世界ゼロ年」も高い評価を得ており、単行本化が待ち望まれています。

 

貴志祐介の作品の一番の魅力は、天才的な発想力です。読者は誰も思いつかないような奇想天外なストーリーに驚くと同時に、エンターテイメント性に富んだ展開に一気に引き込まれていきます。

 

今回は、天才と評される貴志祐介の人気作品の中から、読みだしたら止まらない、おすすめの作品をランキング形式で紹介していきます。貴志祐介の唯一無二の世界に酔いしれたい方は、ぜひ一度読んでみて下さい。

貴志祐介のおすすめ作品の選び方

貴志祐介の作品は多数のジャンルに渡っています。映画やドラマ化された作品を観て、作品を読んでみたくなったけど、どの作品から読めばいいか分からないという方も多いでしょう。ここからは、貴志祐介の作品の選び方を紹介していきます。

ジャンルで選ぶ

貴志祐介が「天才」と評される理由の1つに、ジャンルの幅広さがあります。まずは自分の好きなジャンルの作品から読んでみることをおすすめします。

ホラー

貴志祐介と言えば、まず思い浮かべるのはホラー小説だと思います。作品によっては「グロい」と言われるものもありますが、貴志祐介のホラーに共通しているのは、人間の奥底に眠る「狂気」です。

 

貴志祐介の作品の中では、目を背けたくなるような凶悪事件が次々と描かれていますが、恐怖心よりも続きがどうなるのかという好奇心の方が買ち、ページをめくる手が止まらなくなってしまいます。

 

少し刺激的な作品を読みたいという方や、面白い作品を一気読みしたいという方にはおすすめの作品が揃っています。

SF

貴志祐介のSF作品を読んだことのある人は、その奇想天外なストーリーと圧倒的な世界観に驚かされたことでしょう。SF好きの人はストーリーが奇想天外であればあるほどワクワクするものですが、貴志祐介の描くSFは奇想天外ながらも、設定や登場人物にリアリティがある点が特徴です。

 

絶対にありえない世界の物語でありながら、もしかしたら同じようなことが未来では起きるかも知れないと思ってしまうのが、貴志祐介のSF作品の魅力です。ロボットやタイムマシンが登場する既存のSF作品に物足りなさを感じている人は、一度、貴志祐介のSF作品を読んでみることをおすすめします。

ミステリー

貴志祐介のミステリー作品は、トリックを重視した作品からロジックで読ませる作品まで、読者を飽きさせないようにさまざまな手法が駆使されています。

 

密室殺人のシリーズは最初から犯人が分かっていますが、複雑に張り巡らされた伏線によって最後まで飽きることなく読むことができ、ラストには巧妙なトリックに驚かされてしまいます。

 

いずれも人物描写が素晴らしく、ミステリー以外の要素でも楽しむことができるので、ミステリー小説をあまり読んだことのない方にもおすすめです。

エッセイ

あまり知られていないかもしれませんが、貴志祐介はエッセイ集も出版しています。

 

エッセイ作品では、作品誕生のきっかけや作家としてのこだわり、社会に対する意見など、貴志祐介の「ものの見方」と独特の感性を窺い知ることができます。ファンの方や貴志祐介のプライベートに興味がある人には特におすすめです。

 

ハウツー本

貴志祐介は、「エンターテインメントの作り方」などのハウツー本も発表しています。

 

ハウツー本では、売れる小説を書くための取材方法やアイディアの出し方など、貴志祐介が実際に使っている手法を惜しみなく公開しています。

作品の長さで選ぶ

じっくり読みたい時は長編小説

貴志祐介の作品はほとんどが長編小説です。膨大な文章量や、本の分厚さに怖気づき、長編小説はなかなか手に取りづらいこともあるかもしれません。

しかし、長編小説は読みきれるか不安な人にほど、貴志祐介の長編小説はおすすめです。多くの作家の中でもずば抜けて高い文章力と構成力、そしてエンタメ性の強いストーリー。一度手に取れば怒涛の勢いで読み進めてしまうことが可能です。

さっと読みたい時は短篇小説

貴志祐介の短編小説は、防犯探偵シリーズです。4作品が1冊の本となっており、短い時間でさくさく読み進めることができます。

短編とはいえ、起承転結やトリックの種明かしはしっかりと描かれ、その精巧さに思わずうなってしまうでしょう。トリックに重きをおいたミステリーが好き、短い時間で本格ミステリーを味わいたい人は、ぜひ短篇小説を手にとってみてください。

映像化されている作品で選ぶ

「黒い家」・「防犯探偵・榎本」シリーズ・「新世界へ」」など、これまで多くの貴志祐介作品が映像化されています。原作に忠実なものからオリジナルの脚本まで様々ですが、映像化されたドラマ・映画・アニメはいずれも話題になり、高い評価を得ています。

 

映画には貴志祐介本人が出演している作品もいくつかあります。どの映画のどの場面に登場しているのか、ぜひ探してみて下さい。

 

ドラマ化された作品

「防犯探偵・榎本」シリーズは、2012年に嵐の大野智主演で「鍵のかかった部屋」のタイトルで連続ドラマ化されました。恋愛要素のない本格ミステリードラマでありながら高視聴率を記録し、原作の売上にも大きく貢献しました。

 

登場人物たちの個性的なキャラクターを実力派の役者が演じることで、キャラクターに厚みがでています。巧妙な密室トリックは映像化されることで、密室の仕組みや犯人の意図がより分かりやすくなっています。

映画化された作品

「悪の教典」・「青の炎」・「ISOLA」など、貴志祐介作品は数多く映画化されています。映画は広く話題になり公開後の原作の売り上げも伸びています。

 

「黒い家」は日本のみならず海外でも映画化され、高い評価を得ました。まずは映画を楽ししみ、その後に原作を読むのもおすすめです。映画だけでは捉えきれなかった、登場人物の細かな感情に気づかされます。

アニメ・漫画化された作品

「新世界より」は2012年にマンガ化、アニメ化されました。マンガでは原作と異なるオリジナル展開が多くなっていますが、アニメは原作をほぼ忠実に再現しています。

 

「新世界より」の他にも「青の炎」や「クリムゾンの迷宮」など多数の作品がマンガ化されています。貴志祐介作品の入り口として、まずアニメやマンガから触れてみるのもいいでしょう。

受賞作品で選ぶ

貴志祐介は初出版の1996年から現在に至るまで、およそ20年の間に数々の賞を受賞してきました。「確実に面白い作品を読みたい」という人は、受賞作品の中から本を探してみることをおすすめします。

日本ホラー小説大賞

貴志祐介は日本ホラー小説大賞長編部門において、「十三番目の人格ISORA」で第3回佳作、「黒い家」で第4回大賞を受賞しています。

 

「日本ホラー小説大賞」は1994年に角川書店とフジテレビにより設立されました。受賞者には「恐怖を通して人間の闇と光を描こうとする才能豊かな書き手」が選出されます。選考委員には荒俣宏・景山民夫・林真理子などの著名な作家が名前を連ね、貴志祐介も第17回・20回・21回に選考委員を務めています。

 

ホラー小説未経験の方は、ぜひこの機会にホラー小説大賞受賞作品に目を通されることをおすすめします。

 

 

日本推理作家協会賞

貴志祐介は『硝子のハンマー』で第58回日本推理作家協会賞を受賞しています。

 

「日本推理作家協会賞」とは、「日本推理作家協会」よりその年に発表された推理小説の中で最も優秀な作品に与えられる賞のことです。1947年に江戸川乱歩により設立された由緒ある賞で、第1回の長編部門大賞は横溝正史の「本陣殺人事件」が受賞しています。

 

歴代の一流ミステリー作家が受賞してきたこの賞の受賞により、貴志祐介はホラー作家としてだけでなく、ミステリー作家としても一流であることが証明されました。ぜひ受賞作を読んで、貴志祐介のミステリーにおける類まれなる才能を感じてみて下さい。

日本SF大賞

貴志祐介は「新世界より」で第29回日本SF大賞を受賞しています。

 

「日本SF大賞」は、1980年に「日本SF作家協会」により設立された賞です。歴代受賞者には小松左京・荒俣宏・半村良・筒井康隆など、SFの大家と呼ばれる作家が選出されています。

 

貴志祐介のSF作品はファンタジーやミステリーの要素を強く持ち、エンターテイメント性を高めています。SFに馴染みの無い方や苦手意識を持っている方でも、読みやすい作品になっています。

読みだしたら止まらない!貴志祐介の小説のおすすめランキング15選

ベストセラー作家の私生活に触れる

ベストセラー作家貴志祐介の独特な感性を垣間見ることができるエッセイ集。

 

収録内容は多岐にわたり、どうして緑色の哺乳類がいないのかを真剣に考えてみたり、すっぽん鍋を調理しながらすっぽんに詫びたり、作家としてのあり方や社会への提言、阪神タイガースへの熱烈な愛まで、機知に富んだ文章で日常が綴られています。

文庫ページ数 261 出版日 2017/4/7
14位

KADOKAWA

エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く (角川新書)

貴志祐介が教える「売れる小説の書き方」

ベストセラー作家である貴志祐介自らが、「売れる小説はどのようにして書けばいいのか」を解説したハウツー本。

 

アイディアの磨き方、プロットやキャラクターの作り方、推敲方法など小説を書く際の技法とあわせて、これまでに発表された作品の創作秘話も語られています。

 

貴志祐介ファンの方はもちろん、作家という職業や小説の書き方に興味のある方や将来作家になることを目標としている方にぜひ読んでいただきたいです。

文庫ページ数 240 出版日 2017/10/10

防犯探偵榎本シリーズ、待望の第三弾

「鍵のかかった部屋」のタイトルでドラマ化された防犯探偵・榎本シリーズ、第3弾。防犯探偵榎本と弁護士の純子が、新たな密室の謎に挑みます。

 

甥が練炭自殺をしたらしい瞬間に偶然居合わせた、元・空き巣狙いの男。ドアにはサムターン錠がかかったうえ目張りまでされ、完全な密室状態。だが榎本と純子は、自殺ではなく計画的な殺人ではないかと疑います。

 

表題作の「鍵のかかった部屋」の他に、欠陥住宅の密室、舞台本番中の密室など、衝撃の密室トリック4作品が収録されています。

文庫ページ数 368 出版日 2012/4/25

榎本史上、最も不可解な密室

「鍵のかかった部屋」のタイトルでドラマ化された、防犯探偵・榎本シリーズ。シリーズ中最も難解とされる密室。

 

様々な種類の時計が時を刻む晩餐会。「完璧な事故」だと思われていた主催者の女流作家の怪死に、榎本が異を唱える。

表題作の「ミステリークロック」の他に「ゆるやかな自殺」、「鏡の国の殺人」、「コロッサスの鉤爪」の全4作品が収容された本格ミステリー短編集です。

文庫ページ数 536 出版日 2017/10/20

ラスト25ページ、すべてがひっくり返る

11月下旬の八ヶ岳。小説家の安斎が山荘で目醒めると、目の前にはスズメバチの大群が。以前に蜂に刺されたことのある安斎は、もう一度刺されると命の保証はありません。逃げようにも外は吹雪。通信機器は使えず、一緒にいた妻は忽然と姿を消しています。

 

ラスト25ページで、驚愕の真実が明かされるサバイバルホラーです。貴志祐介らしい見事なトリックと、迫り来るスズメバチの大群の恐怖の両方を楽しめる作品です。

文庫ページ数 236 出版日 2013/10/25

密室トリックの傑作集

「鍵のかかった部屋」のタイトルでドラマ化された、防犯探偵・榎本シリーズの第2弾。表題作の「狐火の家」と「黒い牙」「盤端の迷宮」「犬のみぞ知る」を含む全4編の短編集です。密室殺人ばかりを扱った作品ですが、防犯コンサルタント榎本と美人弁護士純子の明るいコンビのおかげで、全体を通して陰鬱な雰囲気にはなりません。

 

ミステリーは好きだけど、重々しい内容は苦手な方や、純粋に密室の謎解きを楽しみたい方にはおすすめの作品です。4話とも連続ドラマ「鍵のかかった部屋」で映像化されているので、ドラマの方もぜひ一度ご覧になってみて下さい。

文庫ページ数 358 出版日 2011/9/23

異空間での恐怖の「人間将棋」

2011年に出版され、同年に第23回将棋ペンクラブ大賞特別賞を受賞した作品です。本作は将棋好きで知られる貴志祐介がSFの世界に将棋を巧みに取り入れて、そこにファンタジーとホラーの要素を融合させた、他に類を見ない将棋小説です。

 

読者は将棋の形を借りたデスゲームのような展開にハラハラドキドキし、ゲームが進行するにつれて、主人公が人を人とも思わないようになる「人間の持つ残酷性」に否が応でも気付かされます。

 

ハラハラドキドキする展開が好きな方や、将棋が好きな方には存分に楽しんでいただける、おすすめの作品です。

文庫ページ数 336 出版日 2013/9/2

貴志祐介の作品の中で最も恐ろしいラスト

1996年に出版され、同年に第3回「日本ホラー小説大賞」の佳作に選ばれた作品(受賞時のタイトルは「ISOLA」)で、2000年には女優の木村佳乃主演で映画化もされています。

 

物語は、人の心が見える「エンパス」の能力を持つ主人公が、多重人格障害の少女「森谷千尋」に現れる13番目の人格「ISOLA」の正体を突き止めるべく、奔走するお話です。

 

多重人格というのは、自分に不都合な過去や忘れたい出来事が起きた時に別人格が生まれる病気だと考えられていますが、本作はよくある多重人格の小説とは一線を画する内容です。

 

全体を通して、オカルトの要素がふんだんに含まれているので、オカルト好きの方にもおすすめの作品です。

文庫ページ数 401 出版日 1996/4/18

誰も思いつかない奇想天外なトリック

2004年に出版され、第58回「日本推理作家協会賞」を受賞した作品で、連続ドラマ「鍵のかかった部屋」の最終回に選ばれています。

 

物語は「12階建てビルの最上階にある社長室で密室殺人が起きる」というお話ですが、本作は防犯探偵・榎本シリーズの中で最高傑作と評される作品です。トリックは防犯のプロ榎本にしか見破ることができないような、まさに奇想天外なトリックです。

 

「ミステリーの醍醐味はトリックの謎解きにある」と思われるミステリーファンの方や、犯人の動機解明やミステリーのプロットを重視される方にも楽しんでいただける、おすすめの作品です。

文庫ページ数 608 出版日 2007/10/11

実際にありそうな話で恐怖が倍増

1998年に出版され、貴志祐介の初期の作品に当たる本作は、メジャーになる前に書かれたとは思えないほど素晴らしい傑作です。物語は「アマゾン調査隊に参加していた日本人メンバーが帰国後に次々と謎の死を遂げる」というところから始まります。

 

アマゾンで事件の原因となる何かが起きたことは推察できるものの、その内容は想像を超えたあまりにもショッキングなものです。しかし、実際に起きてもおかしくないような事柄なので、読者はより恐怖心を募らせていきます。

「少々のグロテスクさなら問題ない!」というホラー好きの方には、ぜひ読んでいただきたい、おすすめの作品です。

文庫ページ数 526 出版日 2000/12/8

1000年後の日本の姿を描いたSF大作

2008年に出版され、第29回「日本SF大賞」大賞受賞作品で、第30回「吉川英治文学新人賞」の候補作にもなりました。2012年にはマンガ化、アニメ化もされています。物語は、1000年後のユートピアと化した日本のある村で起きる人間と「バケネズミ」の戦いのお話です。

 

注連縄で結界を張り巡らされた村の中で過ごす主人公たちは「バケネズミ」と呼ばれる醜い生物を奴隷として利用しながら、厳格な規則に従って平和な日々を過ごしています。しかし、あまりにも牧歌的な村の雰囲気はどこか空々しく、裏に何かがあることを推察させます。

 

本作はSFファンタジーでありながら、選ばれし者だけが優遇される「選民思想」が根底にあり、差別する側とされる側の気持ちを見事に表現しています。

 

2012年にアニメ化されて話題となった作品でもあるので、新ジャンルのアニメに興味のある方にはおすすめの作品です。

 

 

 

文庫ページ数 488 出版日 2011/1/14

人間の恐ろしさをこれでもかと描いた衝撃作

1997年に出版され、第4回「日本ホラー小説大賞」大賞を受賞した作品です。1999年には女優の大竹しのぶ主演で映画化され、2007年には韓国でも映画化され、大ヒットを記録した傑作です。

 

本作のテーマは家族の殺害をも厭わない「保険金殺人」ですが、主人公は金目当てだけでなく、快楽のために殺人を起こす狂気の人物です。

 

貴志祐介の生命保険会社時代の経験をもとに書かれているので、実際にこれに近い事件が起きたのではないかと思わせりほど詳細に生命保険の裏側が描かれた作品です。

 

人間の恐ろしさをこれでもかと描いた作品なので、ありふれたホラー小説では物足りない方にもおすすめの作品です。

文庫ページ数 392 出版日 1998/12/10

人気者の顔をした「サイコパス」

第1回「山田風太郎賞」受賞作にして、2011年「このミステリーがすごい!」第1位に選ばれた貴志祐介の代表作とも言える作品です。2012年には俳優の伊藤英明主演で映画化され、大ヒットを記録しました。

 

物語は「高校の人気教師の真実の顔は実は恐ろしいサイコパスだった」というお話です。自分に不利益な人間を一切の感情を持たずに排除する主人公の行動は「サイコパスだから」という理由しか考えられないほど、普通の人には理解不能な行動です。

 

凄惨な場面の多い作品ですが、主人公が魅力的に描かれていて、読み終わった後は一種の爽快感さえ感じてしまいます。人間の持つ攻撃性やサイコパスに興味にある方は、ぜひ一度読んでみることをおすすめします。

文庫ページ数 467 出版日 2012/8/3

人間の本性を描いたデスゲームの最高傑作

1999年に出版された初期の作品で、受賞歴はないものの、デスゲーム小説の最高傑作と呼ぶにふさわしい作品です。物語は「ある日突然、見ず知らずの男女9人が”火星の迷宮”と呼ばれる場所に連れてこられて、強制的にゲームに参加させられる」というお話です。

 

前半は「なぜここに連れてこられたのか」「どうすればゲームは終了するのか」というミステリータッチで書かれていますが、後半は生き残りをかけるデスゲームを描いた身の毛もよだつホラーに物語が変わっていきます。

 

本作の一番の見どころは、極限状態に置かれた時の人間の本性の恐ろしさです。究極のデスゲーム小説を読んでみたい方には、まさにおすすめの作品です。

文庫ページ数 393 出版日 1999/4/9

青年が犯した哀しい殺人

2000年に出版され、2003年に蜷川幸雄監督・二宮和也主演で映画化された作品です。貴志祐介にしては珍しい、高校生が主人公の青春ミステリーで、読んだ後は胸が張り裂けそうなほど、切ない気持ちになる哀しい作品です。

 

物語は「離婚したDV癖のある義理の父親が突然家に戻ってきたことから、主人公が家族を守るために殺人を計画し、実行に移す」というお話です。

 

犯人捜しやトリックの謎がないお話ですが、主人公がピュアな青年ゆえに起こしてしまう哀しい犯行と結末に心を打たれます。ミステリー初心者の方でも読みやすい一冊です。

文庫ページ数 496 出版日 2002/10/23

貴志祐介のおすすめ商品比較一覧表

商品 商品リンク 特徴 文庫ページ数 出版日
1
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青の炎

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青年が犯した哀しい殺人

496 2002/10/23
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クリムゾンの迷宮

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人間の本性を描いたデスゲームの最高傑作

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悪の教典(上)

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人気者の顔をした「サイコパス」

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黒い家

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人間の恐ろしさをこれでもかと描いた衝撃作

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新世界より(上)

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1000年後の日本の姿を描いたSF大作

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天使の囀り

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実際にありそうな話で恐怖が倍増

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誰も思いつかない奇想天外なトリック

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十三番目の人格ISOLA

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貴志祐介の作品の中で最も恐ろしいラスト

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狐火の家

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密室トリックの傑作集

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異空間での恐怖の「人間将棋」

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雀蜂 (角川ホラー文庫)

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ラスト25ページ、すべてがひっくり返る

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ミステリークロック

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榎本史上、最も不可解な密室

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防犯探偵榎本シリーズ、待望の第三弾

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エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く (角川新書)

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貴志祐介が教える「売れる小説の書き方」

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極悪鳥になる夢を見る (文春文庫)

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ベストセラー作家の私生活に触れる

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ジャンルに縛られない作家、貴志祐介

ここまで貴志祐介のおすすめランキング10選を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。みなさんが苦手なジャンルの作品がランクインしていたかも知れませんが、騙されたと思ってその作品をぜひ読んでみて下さい。どんなジャンルの作品でも、読めばたちまち虜にしてしまうのが貴志祐介作品の最大の魅力ですよ。

本サービス内で紹介しているランキング記事はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2020年11月20日)やレビューをもとに作成しております。

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